最近、やたらと増えている「家系ラーメン」のチェーン店。
駅前の一等地で営業し、「スタめし」などのご飯ものを提供したり、スープを飲み干すと特典がある店も。
麺はもちろん、スープや具材も店では作らず、セントラルキッチンで一括製造するため、価格もそれほど高くない。
そのスープも、「濃厚でクリーミー」(某チェーンのHPより)な、万人受けするタイプである。
順序が異なるが、「家系ラーメン」を知らない方のために、主な特徴を簡単に述べておく。
○豚骨主体の濃厚スープに醤油ダレを合わせ、鶏油(ちーゆ)を浮かべる
○麺は太目のストレートで、基本の具材はチャーシュー、ノリ、ホウレン草にネギ
○麺の固さ(注:店の表記より)、味の濃さ、油の量を選択できる
○卓上にニンニク、ショウガ、豆板醤が設置してあり、味の変化を楽しめる
○ライスと一緒に食べるのを推奨している
元々は、横浜の『吉村家』が発祥。弟子たちの店も屋号に「家」がつくため、「家(いえ)系」と呼ばれるようになった。
その後は、孫弟子や無関係なのに似たラーメンを出す店が一気に増え、「家系ラーメン」の呼称が定着。
最近は、大手資本が参入し、「資本系」とも呼ばれるチェーン店が各地に跋扈し、現在に至る。
冒頭でも記したように、チェーン店はだいたい、駅に近くてメニューも豊富、
なにより工場生産のスープは濃厚だけどクリーミーゆえ、女性客でも利用しやすいかもしれない。
ただし、本来の家系スープは「濃厚!」のひと言、なのである。
クリーミーというか、まろやかで薄口のスープを提供するのは、けっして悪いことではない。
だが、チェーン系のラーメン、特にスープは、家系に似せてはいるがまったくの別物であり、
「横浜家系」を名乗り、店頭に「濃厚」などの文字を大きく掲げるのは、詐称にあたると思う。
中には、「家系最強」なんてうたっている店もあったりする。誰が決めたんだよ!?
「誰が決めた!?」と苦言を呈した直後に書くのは恥ずかしいが…最強かどうかはともかく、
家系で最濃厚と私が思っている店が、今回紹介する『武道家』さんだ。
読みはぶどう「や」ではなくぶどう「か」で、もちろん、お店でちゃんとスープを炊いている。
都内に数店舗あり、本店は早稲田。私がよく利用するのは、中央線沿線の中野、吉祥寺、国分寺の各店舗だ。
どの支店も威勢のいい店員さんが働いており、客が入店するたびに「せいいぃーーっ」と大声の挨拶が飛び交う。
いらっしゃいま「せー」の略らしい。声のボリュームは適度で、私はうるさいと感じたことはないが、
かつての成城学園駅前店は、私の先輩によると「腹が立つほどうるさかった」らしい。
入口の券売機で食券を購入。基本の「ラーメン」は700円。各種トッピングは店舗によって異なるが50円から。
私が絶対に購入するのが「ライス」。なんと、50円で食べ放題だ。
ここで再度、チェーン家系と本物家系との違いを、スープの色で説明。
チェーン系は、乳白色したベージュ系か、せいぜい黄土色。クリーミーの表現にふさわしい色合い。
一方、本物の家系は、豚骨エキスがしっかり煮込まれて、食欲をそそる茶色になっている。
そして、ここ武道家さんのスープは、強火で長時間炊かれ、もはや骨髄などまで抽出されているのか、
レンガのような赤茶色になっている。
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獣臭さすら感じる、そのスープの味を表すならば、「濃厚だけどやっぱり濃厚」か。
他にも、武道家さんの特徴を挙げると、
○ライスは硬めのパサパサで、そのままだと正直マズいが、濃厚スープとの相性は抜群
○チャーシューはたまに旨味が強い…というか妙に肉臭い「当たり」(ハズレか?)がある
○卓上にはきゅうりのお新香があり、これだけでメシが食える
○その50円で食べ放題ライス、18時まではなんと無料 ※当然、残すのは厳禁
○店員さんの威勢はいいが、仕事は雑ではなく、今まで不快に感じたことは皆無
ここで、私の普段の食べ方を紹介しよう。舞台は2年前の吉祥寺店。
注文したのは「ラーメン」並の麺固め、油普通、味濃いめに、「ライス」と「生卵」50円。
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ラーメンにはニンニク、ショウガ、豆板醤の味変三銃士、ご飯にはきゅうり漬けと生卵を。
生卵は吉祥寺店にしかないトッピングだが、最近券売機から消えたとの噂。ファンとしてはさみしい。
ここから、汚らしい画像が続くが、カンベンしてほしい。
ライス1杯目は、キューちゃんと醤油代わりのスープを垂らす、いわゆる「玉子かけご飯」だ。
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すぐにライスお替り。無論、ラーメンも同時進行で食べている。2杯目のライス到着時がこちら。
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スープとチャーシューなどの具材を乗せた「家系丼」を作成し、ガツガツと食べ進める。
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さて3杯目をいただいたものの、残ったのはノリ1枚とスープのみ。
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この場合は、きゅうり漬け、ショウガ、豆板醤、ゴマ(←必要なかった)など、卓上アイテムを総動員し、
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最後はスープで雑炊にして、ごちそうさま。800円で大満足&大満腹である。
ただし、これは飲んだあとの深夜の食事なのだから、健康面では大いに問題あり、だ。
ここからは、最近食べた武道家ラーメンを紹介。
あるときは、国分寺店でトッピングの「レッド玉」100円を購入(ライスは必須なので説明略、以下同)。
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辛口味噌のようだが、ご飯のおかずにはならなそうなので、ラーメンの到着を待つ。
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この日のラーメンは、見ての通り、スープが少なかった。
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※丼内の線までが基準量では?
「こいつはスープでメシをバクバク食いやがるから…」と顔を覚えられ、減らされたのかな。
それでも、いつも通り3杯のライスをたいらげたけどね。スープがほどよい辛さで、メシが進んだし。
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下記写真も国分寺店で、友人と飲んだあとに立ち寄ったときのもの。
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一見、いつもの味玉ラーメン+ライスだが、ラーメンの奥に瓶ビール500円が!
券売機で、友人の分もラーメンを買ってやったら、お返しにビールを購入してくれたのだが、
散々飲んだあとなので、正直いらなかった(苦笑)。濃厚スープはともかく、ライスとビールって合わないでしょ。
下記画像は、レッド玉と同様、国分寺店独自のトッピング、ラーメン+「花かつお」100円+「粉チーズ」100円。
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花かつおが強すぎて、粉チーズの印象が薄かった。悪くはないけど、双方とも100円はちと高い気がする。
家系丼を作ってみたけど、あんまり見た目がよくない…むしろひどいね。
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それでもライスは2杯、ラーメンはスープまで全部飲み干した。
最近のヒット作は、ずばり風邪対策ラーメン。
以前、「風邪の予防に家系ラーメン」というネットニュースを読んだ記憶があったので、
ノドが痛く鼻水も出ていた先日、わざわざ電車に乗り、国分寺店に足を運び、
「味玉」100円+「九条ネギ」150円を追加した、ショウガ多めのラーメンを食べてみた。
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九条ネギ、さすが150円もするだけあって、丼一面が緑だ。
久々にシラフで食べた武道家ラーメンは…やはり超濃厚でしょっぱい。酔ってると気にならないんだけどね。
この日は17時台の入店ゆえ、ライス無料だったが、申し訳ないのでお替わりは1回だけにしておいた(←したのかよ)。
ちなみに、家系丼はこんなかんじ。緑が多いから彩りがいいな。
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大量のネギやニンニクには殺菌効果があり、ショウガは身体を温め、ライスと麺でしっかり栄養補給。
お陰様で、翌日、本当に風邪が治ったよ。
最近、スープが少なく感じる国分寺店だが、利用頻度は増えている。
その理由は、こちらのお店はライスを自分でよそるから。
無料とはいえ、店員さんに何度もお替わりをお願いするのは、さすがに気まずい。
その点、客席に炊飯ジャーが置いてある国分寺店は、気兼ねすることなく、自分の好きな量をよそることができる。
お陰で、コレステロールやら血圧やらの数値は、またまた悪化しているようだが、
まだ死んだことないから大丈夫だ、きっと。
とにかく、チェーンのエセ家系店とは一線を画す、武道家の超濃厚ラーメン、
未食の方はぜひ、一度は食べてもらいたいね。もちろんライスつきで!
武道家 中野店、吉祥寺店、国分寺店
どの店も駅から至近
営業時間11時から深夜2時(中野店だけ10時半開店)
定休日 なし
※中野店は『二代目武道家』、国分寺店は『武道家 囗(くにがまえ)』の屋号で営業
駅前の一等地で営業し、「スタめし」などのご飯ものを提供したり、スープを飲み干すと特典がある店も。
麺はもちろん、スープや具材も店では作らず、セントラルキッチンで一括製造するため、価格もそれほど高くない。
そのスープも、「濃厚でクリーミー」(某チェーンのHPより)な、万人受けするタイプである。
順序が異なるが、「家系ラーメン」を知らない方のために、主な特徴を簡単に述べておく。
○豚骨主体の濃厚スープに醤油ダレを合わせ、鶏油(ちーゆ)を浮かべる
○麺は太目のストレートで、基本の具材はチャーシュー、ノリ、ホウレン草にネギ
○麺の固さ(注:店の表記より)、味の濃さ、油の量を選択できる
○卓上にニンニク、ショウガ、豆板醤が設置してあり、味の変化を楽しめる
○ライスと一緒に食べるのを推奨している
元々は、横浜の『吉村家』が発祥。弟子たちの店も屋号に「家」がつくため、「家(いえ)系」と呼ばれるようになった。
その後は、孫弟子や無関係なのに似たラーメンを出す店が一気に増え、「家系ラーメン」の呼称が定着。
最近は、大手資本が参入し、「資本系」とも呼ばれるチェーン店が各地に跋扈し、現在に至る。
冒頭でも記したように、チェーン店はだいたい、駅に近くてメニューも豊富、
なにより工場生産のスープは濃厚だけどクリーミーゆえ、女性客でも利用しやすいかもしれない。
ただし、本来の家系スープは「濃厚!」のひと言、なのである。
クリーミーというか、まろやかで薄口のスープを提供するのは、けっして悪いことではない。
だが、チェーン系のラーメン、特にスープは、家系に似せてはいるがまったくの別物であり、
「横浜家系」を名乗り、店頭に「濃厚」などの文字を大きく掲げるのは、詐称にあたると思う。
中には、「家系最強」なんてうたっている店もあったりする。誰が決めたんだよ!?
「誰が決めた!?」と苦言を呈した直後に書くのは恥ずかしいが…最強かどうかはともかく、
家系で最濃厚と私が思っている店が、今回紹介する『武道家』さんだ。
読みはぶどう「や」ではなくぶどう「か」で、もちろん、お店でちゃんとスープを炊いている。
都内に数店舗あり、本店は早稲田。私がよく利用するのは、中央線沿線の中野、吉祥寺、国分寺の各店舗だ。
どの支店も威勢のいい店員さんが働いており、客が入店するたびに「せいいぃーーっ」と大声の挨拶が飛び交う。
いらっしゃいま「せー」の略らしい。声のボリュームは適度で、私はうるさいと感じたことはないが、
かつての成城学園駅前店は、私の先輩によると「腹が立つほどうるさかった」らしい。
入口の券売機で食券を購入。基本の「ラーメン」は700円。各種トッピングは店舗によって異なるが50円から。
私が絶対に購入するのが「ライス」。なんと、50円で食べ放題だ。
ここで再度、チェーン家系と本物家系との違いを、スープの色で説明。
チェーン系は、乳白色したベージュ系か、せいぜい黄土色。クリーミーの表現にふさわしい色合い。
一方、本物の家系は、豚骨エキスがしっかり煮込まれて、食欲をそそる茶色になっている。
そして、ここ武道家さんのスープは、強火で長時間炊かれ、もはや骨髄などまで抽出されているのか、
レンガのような赤茶色になっている。
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獣臭さすら感じる、そのスープの味を表すならば、「濃厚だけどやっぱり濃厚」か。
他にも、武道家さんの特徴を挙げると、
○ライスは硬めのパサパサで、そのままだと正直マズいが、濃厚スープとの相性は抜群
○チャーシューはたまに旨味が強い…というか妙に肉臭い「当たり」(ハズレか?)がある
○卓上にはきゅうりのお新香があり、これだけでメシが食える
○その50円で食べ放題ライス、18時まではなんと無料 ※当然、残すのは厳禁
○店員さんの威勢はいいが、仕事は雑ではなく、今まで不快に感じたことは皆無
ここで、私の普段の食べ方を紹介しよう。舞台は2年前の吉祥寺店。
注文したのは「ラーメン」並の麺固め、油普通、味濃いめに、「ライス」と「生卵」50円。
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ラーメンにはニンニク、ショウガ、豆板醤の味変三銃士、ご飯にはきゅうり漬けと生卵を。
生卵は吉祥寺店にしかないトッピングだが、最近券売機から消えたとの噂。ファンとしてはさみしい。
ここから、汚らしい画像が続くが、カンベンしてほしい。
ライス1杯目は、キューちゃんと醤油代わりのスープを垂らす、いわゆる「玉子かけご飯」だ。
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すぐにライスお替り。無論、ラーメンも同時進行で食べている。2杯目のライス到着時がこちら。
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スープとチャーシューなどの具材を乗せた「家系丼」を作成し、ガツガツと食べ進める。
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さて3杯目をいただいたものの、残ったのはノリ1枚とスープのみ。
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この場合は、きゅうり漬け、ショウガ、豆板醤、ゴマ(←必要なかった)など、卓上アイテムを総動員し、
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最後はスープで雑炊にして、ごちそうさま。800円で大満足&大満腹である。
ただし、これは飲んだあとの深夜の食事なのだから、健康面では大いに問題あり、だ。
ここからは、最近食べた武道家ラーメンを紹介。
あるときは、国分寺店でトッピングの「レッド玉」100円を購入(ライスは必須なので説明略、以下同)。
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辛口味噌のようだが、ご飯のおかずにはならなそうなので、ラーメンの到着を待つ。
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この日のラーメンは、見ての通り、スープが少なかった。
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※丼内の線までが基準量では?
「こいつはスープでメシをバクバク食いやがるから…」と顔を覚えられ、減らされたのかな。
それでも、いつも通り3杯のライスをたいらげたけどね。スープがほどよい辛さで、メシが進んだし。
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下記写真も国分寺店で、友人と飲んだあとに立ち寄ったときのもの。
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一見、いつもの味玉ラーメン+ライスだが、ラーメンの奥に瓶ビール500円が!
券売機で、友人の分もラーメンを買ってやったら、お返しにビールを購入してくれたのだが、
散々飲んだあとなので、正直いらなかった(苦笑)。濃厚スープはともかく、ライスとビールって合わないでしょ。
下記画像は、レッド玉と同様、国分寺店独自のトッピング、ラーメン+「花かつお」100円+「粉チーズ」100円。
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花かつおが強すぎて、粉チーズの印象が薄かった。悪くはないけど、双方とも100円はちと高い気がする。
家系丼を作ってみたけど、あんまり見た目がよくない…むしろひどいね。
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それでもライスは2杯、ラーメンはスープまで全部飲み干した。
最近のヒット作は、ずばり風邪対策ラーメン。
以前、「風邪の予防に家系ラーメン」というネットニュースを読んだ記憶があったので、
ノドが痛く鼻水も出ていた先日、わざわざ電車に乗り、国分寺店に足を運び、
「味玉」100円+「九条ネギ」150円を追加した、ショウガ多めのラーメンを食べてみた。
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九条ネギ、さすが150円もするだけあって、丼一面が緑だ。
久々にシラフで食べた武道家ラーメンは…やはり超濃厚でしょっぱい。酔ってると気にならないんだけどね。
この日は17時台の入店ゆえ、ライス無料だったが、申し訳ないのでお替わりは1回だけにしておいた(←したのかよ)。
ちなみに、家系丼はこんなかんじ。緑が多いから彩りがいいな。
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大量のネギやニンニクには殺菌効果があり、ショウガは身体を温め、ライスと麺でしっかり栄養補給。
お陰様で、翌日、本当に風邪が治ったよ。
最近、スープが少なく感じる国分寺店だが、利用頻度は増えている。
その理由は、こちらのお店はライスを自分でよそるから。
無料とはいえ、店員さんに何度もお替わりをお願いするのは、さすがに気まずい。
その点、客席に炊飯ジャーが置いてある国分寺店は、気兼ねすることなく、自分の好きな量をよそることができる。
お陰で、コレステロールやら血圧やらの数値は、またまた悪化しているようだが、
まだ死んだことないから大丈夫だ、きっと。
とにかく、チェーンのエセ家系店とは一線を画す、武道家の超濃厚ラーメン、
未食の方はぜひ、一度は食べてもらいたいね。もちろんライスつきで!
武道家 中野店、吉祥寺店、国分寺店
どの店も駅から至近
営業時間11時から深夜2時(中野店だけ10時半開店)
定休日 なし
※中野店は『二代目武道家』、国分寺店は『武道家 囗(くにがまえ)』の屋号で営業