黄落すまたも人類滅亡教 ポロポロと渋柿落下夢が無い 電子レンジの空洞まるでシベリア 枯尾花人類の父もういない 大音声の「カモメはカモメ」紅葉狩 帰燕とは私の父のことなのか 新宿アルタ前秋燕の青さ満つ 新宿アルタ前夜の雪煙タモリかも 凍蝶は神ともハチ公前交差点 三の酉や十二日の人生明けやらず
残酷な天使のテーゼまたも結露せり 荒星や人生このまま終るまい アポロンの地獄人類は進化したか 愛と喝采の日々皆が叫ぶ卒業日 シアターコクーンの「イルカが消えた日」黄落す ロッカマイベイビーサザンの桑田舌ガンなり 秋鳩の羽のむらさきは私の死 針木鬼とはアカシアのこと雨強む アスファルトジャングルって何冬の猫 私はトランペットこんな冬空見たことない
今日は上がっても17度までで下はついに9度まで下がる。明日の仕事は断り自分固有の作業に集中している。とは言え息抜きに「俳句界」11月号を流してみた。私の関心は巻末から始まる。雑詠(一般投稿)欄や新刊句集、結社案内などである。特集は【佳作どまり】と【俳句評論】の二つである。とても流し読みの範囲内には収まりきれないので日曜の勤務後などに読んでみたい。総合誌の雑詠の特徴の一つとして選者によって共通する選句基準は無いに等しく、ひとりが特選でも他は佳作にも入っていないというのはザラである。自分の傾向に合った選者が含まれる場合に限って投稿しないと何の意味も無い。また特定の選者に続けて選ばれることがある。あるブロガーは今月号で特選を得たが、その選者はナルホドこの人ならという相手であった。他にはイの一番に落とされるところであった。私も30年前所属結社に叱責されながら総合誌に毎月出していた。結社で選に漏れた句が推薦(特選)に2度も入り、内一つの選者のところに移った。いきなり同人である。今にして思えば冷や汗ものである。今回20年振りに再入門しいくつかの縁のあった結社に投句しながら総合誌にも投稿している。成績は9回中3回佳作と自分としてはマアマアの結果である。いずれ特選(推薦)もありの手応えがある。誰がどんな句を選んでいるか一目瞭然だからである。俳句界という俳句雑誌は一般投稿欄のボリュームが際立っており、何と1月号からは別冊になるという。私も1度でいいからそこで特選の座に座ってみたいものである。 犬尿る激しさ錦秋のラストショー まほろば
熱湯に飛び込む勇気三鬼の忌 懐の手は大海に棄つ三鬼の忌 三鬼とゐるやっと素秋といふ言葉 玉音の日の湯は温め三鬼佇つ 三鬼はやゴジラとなれり冬陽果つ 三鬼集の詮無き青さ年の市 トランポリンの三鬼と飛蝗消滅す 大旦三鬼の一鬼躍動す にしひがし正解は無し三鬼の忌 スカイツリーの空磐石に三鬼の忌
今日の新宿行きはギリギリセーフであった。4時半の予約に対して15分の遅刻だった。それより前回、前々回と続いたキャンセルが効いて主治医の女医さんも激怒した。来週の肝臓エコー検査の予約が最後と宣告された。幼時からの持病副鼻腔炎の治療も近隣の耳鼻咽喉科で引き継いでもらうことになった。過敏(アレルギー)性気管支炎の精密検査も院外で継続することになった。大腸の方はどうするか未定である。さて予定通り帰りに新宿の歌舞伎町を抜けて紀伊国屋書店までの間を缶ビールを片手に一人吟行を行った。しかし肝心の句作の方は不調であった。途中見かけたタイ料理店などの光景をいくつか句にしてみた。
歌舞伎町一番街冬鳥は来ておらず 新宿やともしびはどこにありますか(新宿の歌声喫茶ともしび) 初冬の行方不明の猿人たち* 秋燕のゴールは人工の海と空 カラオケパセラ新宿はもう冬なのか 新宿ゲウチャイトムヤムグン火の匂い ニッポニアニッポン炎帝の無残な死*
歌舞伎町一番街冬鳥は来ておらず 新宿やともしびはどこにありますか(新宿の歌声喫茶ともしび) 初冬の行方不明の猿人たち* 秋燕のゴールは人工の海と空 カラオケパセラ新宿はもう冬なのか 新宿ゲウチャイトムヤムグン火の匂い ニッポニアニッポン炎帝の無残な死*