素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

茶筅梅とダイヤモンドプリセンス号

2023年03月10日 | 日記
今回の1泊2日の旅は、好天気にも恵まれほぼ予定通りに進んだ。その中で予期せぬ2つのことに出合った。
1つは、月ヶ瀬梅林で駐車場から梅林に向かって綺麗に咲き誇るしだれ梅を見ながら歩いていたら、地元の方が軽トラで通りかかり「せっかく来たのだから珍しい梅を見て行ったらいい」と案内してくれた。華やかなしだれ梅の中に1本だけ枯れたような木を指さして「あれや!」と指をさした。怪訝な顔の私たちに「一番地味な梅や、あれでもう立派に咲いているんやで」と笑って解説してくれた。「花びらが退化してオシベとメシベだけが目立って、その姿が茶筅の形に似ていることから、茶筅梅と名が付いた。珍しい梅なんやで」とのこと。

 

 華やかな世界から「わびさび」の世界に引き込まれた感じがした。初耳だったので得した気分になった。

もう1つは、鳥羽のホテル彩朝楽に17時過ぎに到着した時、沖合に大型クルーズ船が停泊しているのが見えた。妻が「どこかで見たことがある船やな」とつぶやいた。昨日の夕方のニュースで、神戸港に大型クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」が3年ぶりに寄港したことをやっていた。「それと違うか?」というので調べてみると8日の夜神戸港を出航して鳥羽に向かうとあった。9日朝に鳥羽に到着し、その夜伊勢志摩観光を終えた客を乗せて横浜に向かうとあった。「話題の船にこんなタイミングで出会うとは」と妻は2カ所で見た梅よりも印象に残ったようだ。私は運転疲れのため夕食の18時30分までベッドで寝ていたが、妻はテラスから暗くなって各窓に灯りがついた船の美しさに見とれていたみたいだ。夕食後にテラスに行ったが船はすでに出航していて暗闇だけが拡がっていた。「あの光景を見なかったのはもったいなかった」と何度も言われた。
  

ほんのちょっとしたことが旅に彩りを添えてくれる。
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