shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

石川県の片野鴨池と柴山潟周辺でコハクチョウ・マガンなどを観てきた(その②)

2022-01-24 22:14:36 | 
その①からの続きです。

片野鴨池で越冬するコハクチョウは、鴨池周辺の水田で餌を採っている。
柴山潟は先に述べた通り、北側の大半が干拓され、大部分が水田となっている。収穫が終わった後の水田は、一部に水が張られカモ類の採餌場になっているが、多くはそのまま春を迎えるので、コハクチョウは落穂や二番穂を食することができる。
コハクチョウは採餌と休憩を繰り返しながら、ここで日中を過ごし、夕方にねぐらの片野鴨池へ帰っていく。




■マガン
Greater White-fronted Goose

カモ目カモ科
Anser albifrons
真雁/L72cm

マガンもコハクチョウ同様、日中に採餌を行う。早朝に群れで片野鴨池を飛び立ち、周辺の水田で餌を取り、夕方に鴨池へ帰ってくる。
従って日中鴨池にマガンの姿がないのが通常であるが、私が訪れた日は多くのマガンが観られた。
先ずは、観察館から観た鴨池の全体像をご覧いただきたい。


はたして皆さまが、この中にマガンやカモ類の姿を見つけられたか心配だが、奥行きが500mほどある池の中央から奥にかけて、3000羽を越える水鳥が休んでいる。望遠レンズで観ていこう。
池の中央部にはマガン、ヒシクイ、マガモなどのカモ類が多く観られる。マガンの全長は72cm、ヒシクイはさらに大きく85cmある。一方マガモの全長は59cmなので、大きさで区別できる。
マガンは嘴の基部から額にかけての羽毛が白い。一方、ヒシクイには嘴の基部から額にかけての白い羽毛はない。望遠鏡を使って注意して観ると分かるが、この写真では分からないかもしれない。




ついでに池の奥の方もご覧いただきたい。ここにはトモエガモが多くいるが、写真では分からないと思う。


それでは、いよいよマガンが飛んでいるところを、ご覧いただきたいと思う。
初めの4枚は鴨池観察館で、最後の1枚は柴山潟周辺で撮影した。










その③に続く。

おまけの写真:上空7300mから見た冬の諏訪湖(本文とは関係ありません)。



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石川県の片野鴨池と柴山潟周辺でコハクチョウ・マガンなどを観てきた(その①)

2022-01-24 00:09:24 | 

(雪が舞う中を飛翔するコハクチョウ)

1月21・22日、石川県加賀市にある片野鴨池ならびに柴山潟周辺で、コハクチョウ・マガン・カモ類などを観てきた。
片野鴨池は、日本に50ヶ所あるラムサール条約登録湿地の一つで、1993年に国指定鳥獣保護区(集団渡来地)に指定されている。
池の周囲には水田や砂丘、松林が広がり、水田は収穫が終わると水を一杯に張る。そのため池の面積は、夏場は1.5haだが冬場は10haに広がる。
この池は、コハクチョウ、マガモ、トモエガモ、マガン、ヒシクイなどの越冬地となっており、特にトモエガモは日本に飛来する約半数が、ここで越冬する。
越冬する渡り鳥の数はかつては10~50万羽いたが、現在は周辺の池沼に分散して越冬しているため、この池で越冬する数は5、6千羽程度である。

柴山潟は、石川県南西部に位置する加賀三湖(他の二つは木場潟と今江潟)の一つで、標高1m、面積1.92㎢、最深2.8mの淡水湖である。
湖水は今江潟を経て日本海に排水されていたが、現在は湖の北側3/4が干拓され、南端から人工の新堀川で日本海へ排水している。西岸に片山津温泉がある。
湖には多くのカモ類が越冬し、周辺の田圃はコハクチョウなどの採餌場となっている。







上の左右の地図は縮尺が違うので注意を要する。片野鴨池の夏場の面積は1.5haだが、冬場には10haまで水が張られる。

2日間に撮った写真をもとに、渡り鳥の様子を記載する。
■コハクチョウ
Tundra Swan

カモ目カモ科
Cygnus columbianus
小白鳥/L120cm




夜は片野鴨池などで過ごし、日中は柴山潟周辺で採餌しているようである。家族単位で行動し、かつては採餌場に100羽ほどが集まる姿が観られたが、最近は10羽ほどの群に分散して餌を採っているのが観られる。




上の写真では人を警戒することなく餌を採っている。
一方、下の写真では首を高く上げており、これは人を警戒しているためである。コハクチョウはオオハクチョウより警戒心が強いと言われている。




下は採餌場に向かうコハクチョウの家族。



(写真はいずれも柴山潟周辺で撮影。)

その②に続く。
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