この記事は白山 初秋の中宮道を歩く(その④ ゴマ平避難小屋~北弥陀ヶ原)の続きです。
植物の名前は分かった時点で書き加えています。
(左が全体地図。続いて歩いた順の詳細地図。地図をクリックすると大きくなります。)
北弥陀ヶ原にはお花がたくさん咲いていた。腰を下ろした木道から手が届く範囲でも、3種のお花が観られた。
アオノツガザクラ(ツツジ科ツガザクラ属)。
ノギラン(キンコウカ科ノギラン属)。
ハクサンフウロ(フウロソウ科フウロソウ属)。
さらに数メートル範囲を広げると、花の種類はもっと増える。
アザミの仲間。
花が終わったヨツバシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属)。
別のノギラン。その先に花が終わったコバイケイソウ(シュロソウ科シュロソウ属)。
オヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)。
ヒトツバヨモギ(キク科ヨモギ属)。
シナノオトギリ(オトギリソウ科オトギリソウ属)。
朝に食べ残したクルミパンと、乾燥したアンズを時間をかけて食べた。
そして少し軽くなったザックを担いだ。
池塘のある風景。
ウラジロナナカマド(バラ科ナナカマド属)。
ミヤマアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)。
ミヤマセンキュウ(セリ科ミヤマセンキュウ属)。
イブキゼリモドキ(セリ科シラネニンジン属)。
タテヤマアザミ(キク科アザミ属)。
北弥陀ヶ原を抜けるとお花松原までの間は、初めのうち谷間を歩いて行く。両側に多くの樹木や草花が観られた。
タカネナナカマド(バラ科ナナカマド属)
ハクサンシャクナゲ(ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属)
ゴマナ(キク科シオン属)。
オオヒョウタンボク(スイカズラ科スイカズラ属)。
オオバタケシマラン(ユリ科タケシマラン属)
オンタデ(タデ科オンタデ属)にも果実ができていた。
キヌガサソウ(シュロソウ科キヌガサソウ属)の果実のようだ。
道は谷筋を抜け、ハイマツの中を通って、そしてお花松原に向けての下りとなった。ガスが晴れて正面に剣ヶ峰が見えてきた。
下りの斜面でシラタマノキ(ツツジ科シラタマノキ属)がたくさん観られた。
坂を下りたところにはトリカブト(キンポウゲ科トリカブト属)の仲間が群生していた。
サンカヨウも群生していた。
どんどん写真を取りながら歩いた。
少し青空が見えてきたのでパノラマ写真を撮ってみた。剣ヶ峰や御前峰の上の方はずっと雲に隠れていて、待っても晴れることはなかった。
草が生えていない砂礫地があったので、ザックを椅子代わりにして腰を下ろした。地図を見るとこの辺りがお花松原の中心のように思えた。
お花松原は、数多ある白山のお花の名所の中でも一二を争う場所だ。ヒルバオ雪渓の雪が解けると、その跡にハクサンコザクラ、チングルマ、ミヤマキンバイ、ミヤマクロユリ、アオノツガザクラなどの大群落が観られる。
残念ながら今の時期は、ミヤマアキノキリンソウとセリ科の花、アザミの仲間、そして僅かばかりのハクサンフウロなどが観られるだけだった。
ミヤマアキノキリンソウ。
果実をつけたミヤマクロユリ(ユリ科バイモ属)。
綿毛のチングルマ。
ハクサンフウロ。
シナノオトギリ。
光を受けて赤く輝くチングルマ。
サンカヨウ。
大汝峰の肩に向かって登っていき、雪渓跡をトラバースする。この辺りは最後まで雪が残る場所だ。アオノツガザクラ、シナノオトギリ、ミヤマダイコンソウ、オンタデなどの花が観られた。
シナノオトギリ。
ミヤマダイコンソウ(バラ科ダイコンソウ属)。
ハクサンボウフウ(セリ科カワラボウフウ属)の花がここではまだ観られた。
高度を上げていくとイワギキョウ(キキョウ科ホタルブクロ属)が観られ出した。
振り返ってお花松原の方向を見た。
大汝峰の肩に向かって急斜面を登っていく。昨年この辺りまで下見に来たところだ。
トリカブトの仲間、アザミの仲間、セリ科の植物、ミヤマアキノキリンソウなどが咲き乱れていた。
この先で急に雨が降ってきた。急いでレインウエアを着用した。
急坂を登り終えるとイワツメグサ(ナデシコ科ハコベ属)が迎えてくれた。雨の中で写真を撮った。
雨は10分ほど降って止んだが、ガスが残っていた。
このガスの中では景色も見られないので、大汝峰(標高2684m)はパスして先へ進んだ。
御前峰(標高2702m)に行こうか迷ったが、やはりガスで何も見えないため止めることにした。時間的には余裕があったので、少し残念だった。
千蛇ヶ池もこの通りで、ガスが晴れる兆しはなかった。
室堂センターに14時55分に到着した。中宮温泉を出発して室堂に到着するまで、誰一人見かけなかった。静かな山行だった。
長い中宮道を無事に歩けたことに満足して、受付へ向かった。
白山 初秋の中宮道を歩く(その⑥ 下山 室堂~別当出合) に続く。
植物の名前は分かった時点で書き加えています。
(左が全体地図。続いて歩いた順の詳細地図。地図をクリックすると大きくなります。)
北弥陀ヶ原にはお花がたくさん咲いていた。腰を下ろした木道から手が届く範囲でも、3種のお花が観られた。
アオノツガザクラ(ツツジ科ツガザクラ属)。
ノギラン(キンコウカ科ノギラン属)。
ハクサンフウロ(フウロソウ科フウロソウ属)。
さらに数メートル範囲を広げると、花の種類はもっと増える。
アザミの仲間。
花が終わったヨツバシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属)。
別のノギラン。その先に花が終わったコバイケイソウ(シュロソウ科シュロソウ属)。
オヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)。
ヒトツバヨモギ(キク科ヨモギ属)。
シナノオトギリ(オトギリソウ科オトギリソウ属)。
朝に食べ残したクルミパンと、乾燥したアンズを時間をかけて食べた。
そして少し軽くなったザックを担いだ。
池塘のある風景。
ウラジロナナカマド(バラ科ナナカマド属)。
ミヤマアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)。
ミヤマセンキュウ(セリ科ミヤマセンキュウ属)。
イブキゼリモドキ(セリ科シラネニンジン属)。
タテヤマアザミ(キク科アザミ属)。
北弥陀ヶ原を抜けるとお花松原までの間は、初めのうち谷間を歩いて行く。両側に多くの樹木や草花が観られた。
タカネナナカマド(バラ科ナナカマド属)
ハクサンシャクナゲ(ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属)
ゴマナ(キク科シオン属)。
オオヒョウタンボク(スイカズラ科スイカズラ属)。
オオバタケシマラン(ユリ科タケシマラン属)
オンタデ(タデ科オンタデ属)にも果実ができていた。
キヌガサソウ(シュロソウ科キヌガサソウ属)の果実のようだ。
道は谷筋を抜け、ハイマツの中を通って、そしてお花松原に向けての下りとなった。ガスが晴れて正面に剣ヶ峰が見えてきた。
下りの斜面でシラタマノキ(ツツジ科シラタマノキ属)がたくさん観られた。
坂を下りたところにはトリカブト(キンポウゲ科トリカブト属)の仲間が群生していた。
サンカヨウも群生していた。
どんどん写真を取りながら歩いた。
少し青空が見えてきたのでパノラマ写真を撮ってみた。剣ヶ峰や御前峰の上の方はずっと雲に隠れていて、待っても晴れることはなかった。
草が生えていない砂礫地があったので、ザックを椅子代わりにして腰を下ろした。地図を見るとこの辺りがお花松原の中心のように思えた。
お花松原は、数多ある白山のお花の名所の中でも一二を争う場所だ。ヒルバオ雪渓の雪が解けると、その跡にハクサンコザクラ、チングルマ、ミヤマキンバイ、ミヤマクロユリ、アオノツガザクラなどの大群落が観られる。
残念ながら今の時期は、ミヤマアキノキリンソウとセリ科の花、アザミの仲間、そして僅かばかりのハクサンフウロなどが観られるだけだった。
ミヤマアキノキリンソウ。
果実をつけたミヤマクロユリ(ユリ科バイモ属)。
綿毛のチングルマ。
ハクサンフウロ。
シナノオトギリ。
光を受けて赤く輝くチングルマ。
サンカヨウ。
大汝峰の肩に向かって登っていき、雪渓跡をトラバースする。この辺りは最後まで雪が残る場所だ。アオノツガザクラ、シナノオトギリ、ミヤマダイコンソウ、オンタデなどの花が観られた。
シナノオトギリ。
ミヤマダイコンソウ(バラ科ダイコンソウ属)。
ハクサンボウフウ(セリ科カワラボウフウ属)の花がここではまだ観られた。
高度を上げていくとイワギキョウ(キキョウ科ホタルブクロ属)が観られ出した。
振り返ってお花松原の方向を見た。
大汝峰の肩に向かって急斜面を登っていく。昨年この辺りまで下見に来たところだ。
トリカブトの仲間、アザミの仲間、セリ科の植物、ミヤマアキノキリンソウなどが咲き乱れていた。
この先で急に雨が降ってきた。急いでレインウエアを着用した。
急坂を登り終えるとイワツメグサ(ナデシコ科ハコベ属)が迎えてくれた。雨の中で写真を撮った。
雨は10分ほど降って止んだが、ガスが残っていた。
このガスの中では景色も見られないので、大汝峰(標高2684m)はパスして先へ進んだ。
御前峰(標高2702m)に行こうか迷ったが、やはりガスで何も見えないため止めることにした。時間的には余裕があったので、少し残念だった。
千蛇ヶ池もこの通りで、ガスが晴れる兆しはなかった。
室堂センターに14時55分に到着した。中宮温泉を出発して室堂に到着するまで、誰一人見かけなかった。静かな山行だった。
長い中宮道を無事に歩けたことに満足して、受付へ向かった。
白山 初秋の中宮道を歩く(その⑥ 下山 室堂~別当出合) に続く。
>森林限界を越えましたね... への返信
コメントありがとうございます。
室堂に着いたところまで書いて、気が抜けたように筆が止まってしまいました。
今回歩いた中で一番高かったのが、イワツメグサが観られた中宮道分岐付近で、標高は2600mでした。
続いてがお池巡りコースの分岐付近で、標高は2590mでした。そこから下って、室堂付近は2450mです。
山頂はガスがかかって何も見えなかったですが、ついでといっては何ですが2590mまで行ったのですから、登っておけば良かったかもしれません。
高山帯になると観られる草花が違いますね。イワギキョウ、イワツメクサアは高い所にしか咲いていません。
チングルマやアオノツガザクラは、白山では2100m付近から観られます。
シカがトリカブトを囓るとは驚きました。一番毒が強いのはコバイケイソウだと聞きました。
誰がどうやって調べたのか分かりません。白山ではニホンジカはいませんが、カモシカやサルはよく観られます。
おっしゃる通りです。事故に遭わないように、細心の注意を払うことが必要です。
しかし絶対ということはありませんので、細かい計画書を作って、留守の家内にはいつどこにいるかが分かるようにしています。
またココヘリに入っていますので、万万一遭難した場合は居場所が分かります。
何よりも体調を整えて、慎重に行動し事故を起こさないことが大切だと思っています。
アオノツガザクラ・…私もこの夏は立山でいっぱい見てきたばかりで、記憶に新しいです。オオバタケシマランは奥大日に行く途中にありましたが、まだ花が咲いていました。
サンカヨウの青い実は白馬~雪倉~朝日と歩いた時、少し食べたことがありますが、酸っぱくて汗をかいた時は美味しく感じました。
こちらも昨日は徳島の山でしたが、だれにも会うことのない歩きでした。シカが多いので、トリカブトすらシカに齧られていて哀れでした。
>ワクワク... への返信
コメントありがとうございます。
大切なことを書き忘れていました。中宮温泉を出発してから室堂に到着するまで、誰とも会いませんでした。
避難小屋も独り、登山道も独りでした。
本文に追記しておきます。
山では春は黄色い花、秋は青い花が多くなりますね。
アキギリ、リンドウ、トリカブトなどなど。その中でもオヤマリンドウが一番後に咲くように思います。
もう一ヶ月もすると、お花の姿がなくなります。初雪が降る季節です。
山の秋は急速に深まります。
今日も次から次へと現れる花や実。
サンカヨウの実は紫色になるのですね。
実を見ると、花も見たくなりますね。
イワギキョウも綺麗ですね。
秋は青系の花がよく似合います。
それにしても人の姿が全然見えませんが、他の登山者はいらっしゃらないのでしょうか。
ガスも出てくるし・・・迷いなく目的地に到着できるshuさんを尊敬します。
私は碁盤の目の京都でも迷うので、一人で行くのは不安です・・・
>沢山の実... への返信
コメントありがとうございます。
白山を歩くのが20回目となり、この山で観られる花について大分慣れてきました。
そうはいってもまだまだ知らない花が多いです。
皆さまに教えていただきながら、少しずつ知識を増やそうと努力しているところです。
セリ科の花は自信がありません。葉の写真を撮るのは自信のなさと裏腹です。
ミヤマセンキュウは、白山が自生地の西限だそうです。
アザミの仲間では、白山の高山帯で観られるのはタテヤマアザミだけのようです。
亜高山帯ではいくつかの種が観られます。
白山で観られるトリカブトの仲間は3種あって、以前同定を試みたことがあります。
差違は微妙で、同定に自信がないこともあり、今回はトリカブトの仲間としました。
マイヅルソウは「舞鶴草」で、図鑑には「マイヅルソウ」と書かれています。「マイズルソウ」は入力ミスだと思います。
ちなみに京都府の舞鶴市も「まいづるし」です。しかしローマ字は「MAIZURU CITY」ですのでややこしいですね。
オオバタケシマランの花は葉の下にぶら下がっていますので、葉を覚えていて覗き込まないと観られませんが、私は偶然目線の高さに発見したことがあります。
登山道の急こう配は苦労しますが、花を横から観ることが出来ますのでそこは助かりますね。一息ついてふと見たら目の高さに咲いた花、腹這いにならなくても違う角度から観ることが出来ます。
ミヤマセンキュウとイブキゼリモドキを並べていただいたので、葉が微妙に違うことが分かりました。山で別々に観たのでは迷いそうですので、とりあえず写してきて参考にさせていただきます。
昨日ご紹介いただいたエゾノヨツバムグラが載っている文献ですが、気になったことがあります。それはマイヅルソウではなくマイズルソウと記載されていたことです。どちらも正しいのでしょうか?
>おはようございます^^... への返信
コメントありがとうございます。
アオノツガザクラは夏に咲く花です。咲いていた場所は、いずれも雪が遅くまで残っている所でした。
一方オヤマリンドウは、白山の中で一番最後に咲く花だと思います。
咲いていた場所は、陽当りのよい尾根が多かったと思います。
チングルマは実生から育つと2年で花を咲かせるようです。
綿毛で種をたくさん飛ばすチングルマですが、高山の厳しい環境で育つ確率は僅かだと思います。
群生しているところは、何十年もかけて育っているのではないでしょうか。
これはまた可愛い花、ちょっとすずらんのようにも見えますね
オヤマリンドウ
リンドウの花がこんなにたくさん、山の夏が短いのを感じます。
それにしても、ほんとに花の種類がたくさんで、
見どころ満載、楽しい登山ですね^^
パノラマ写真
目では見える景色、普通に撮ると範囲は限られてしまいますが、
こうしてパノラマにすると良い記録にも思い出にもなりますよね^^
綿毛のチングルマ
花後も可愛い、そして綿毛が飛び、また来年、
たくさん咲くのを感じます。
普段見られないたくさんの花、楽しませていただき
ありがとうございます