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大絶賛!「カラスの親指」by道尾秀介

2016年01月15日 | 小説レビュー
~人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。
ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。
「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。
各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。
「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、最初の直木賞ノミネート作品。第62回日本推理作家協会賞受賞作。「BOOK」データベースより


道尾秀介さんの評判は、「向日葵の咲かない夏」を読む前に、「最後のどんでん返しがスゴい!」的な作品のランキングに、この作品が必ず入っていて、ずっと読みたかったんです。

たまたま先に「向日葵の・・・」を読んでしまったので、道尾さんの印象は「サイコミステリー作家」となってしまっていました。

この「カラスの親指」も、題名からして、「カラスの親指やからなぁ、ちょっとグロ系も?暗い雰囲気?」と、全く事前情報なしに読み始めました。

それがナント!もうビックリするぐらいオモシロイ!中盤あたりから、ページを捲る手が止まりません!

読んでいて、声を上げて笑ったり、「ええぇ!マヂかぁ!」って、思わず口にしてしまう小説は久しぶりです。

「笑いあり、涙あり、そして、大どんでん返し!」の、とっても素晴らしい作品になっています。

きれいに張り巡らされた伏線もスッキリと回収してくれているあたりは、さすがですね!どこからプロットを組み立てているんでしょうか?

「向日葵・・・」でも、「この作家さんは天才や!」と思いましたが、あらためて「この作家さんは大天才や!」と確信しました。

ネタバレになるので、あらすじについては触れませんが、道尾秀介作品を読むなら、是非とも「カラスの親指」から始めて下さい!

きっと道尾ファンになってくれるはずです!

★★★★☆4.5です!