「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

ダブルゲット!

2017年10月14日 | 雑感・日記的な
ヤサカタクシーの「四つ葉タクシー」は、もはや都市伝説として有名になっていますよね。

京都に住んでいると、時々遭遇します。

先週の土曜日に、上賀茂神社で走り去っていくところを激写したのがコレ↓



そして、今朝、駅前でお客さんを降ろしているところを激写したのがタイトルの写真です。

二週続けて、1/1400の確立に遭遇するなんて

絶対にいいことあると信じてます

読ませてくれるねぇ〜『二重生活』by小池真理子

2017年10月14日 | 小説レビュー
〜大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。
そこで石坂の不倫現場を目撃し、他人の秘密に魅了された珠は、対象者の観察を繰り返す。
しかし尾行は徐々に、珠自身の実存と恋人との関係をも脅かしてゆき―。
渦巻く男女の感情を、スリリングな展開で濃密に描き出す蠱惑のサスペンス。「BOOK」データベースより


『恋』に続く、小池真理子氏の二作目です。

巷では、緑の小池さんが連日メディアに出てますし、林真理子さんもいますから、ややこしいですが、僕は小池真理子さんの作品が好きです。

全てに「ほどよい」んですね。ハラハラ感もありますし、深いセリフや、「うーん・・・」と考えさせられることもあります。エロは抑え気味で、文章も優しく、万人から受け入れられると思いますよ。

さて、ストーリーの方ですが、主人公の大学院生:珠は、近所に住んでいる中年男性を街で見掛け、何故か「ハッ」となって思わず尾行してしまいます。

そこで、その男性の不倫現場を目撃してしまったことによって、『文学的・哲学的尾行』の世界にはまりこんでしまうんですね。

この尾行が何とも面白くて、僕も「いっぺんぐらい、時間があれば、人の尾行をしてみたいなぁ〜」と思いました

他人の人生の、生活の一端を覗き見ることによって、何とも言えない快感に目覚めるんでしょうね(^_^;)))

逆に、「もしかして、誰かに尾行されてたりして」とも思ったり

中盤あたりから、「さぁ〜!どうやって落としてくれるやろ?」と、期待を込めて読み進めましたが、エンディングとしては、まずまずでしたね。

もっと「ガツーンッ!」と来るかと期待しましたが・・・、まぁそれはそれで良かったのかも知れませんね。

読後感も爽やかというか、「フフッ」と笑みがこぼれるような終わりかたでした。

ある意味ではサスペンス・ミステリーと言えるでしょう。

最後まで一気に読ませる筆力は拍手もんですし、『二重生活』というタイトルも絶妙でした。
★★★☆3.5です。