~ドッキリを仕掛けるのが生き甲斐のマコトと、それに引っかかってばかりの俺は、小学校時代からの腐れ縁だ。
30歳になり、社長になった「ドッキリスト」のマコトは、「ビビリスト」の俺を巻き込んで、史上最大の「プロポーズ大作戦」を決行すると言い出した―。
一日あれば、世界は変わる。男たちの命がけの情熱は、彼女に届くのか?大いなる「企み」を秘めた第25回小説すばる新人賞受賞作。「BOOK」データベースより
作者の行成薫氏は、本作で『第25回小説すばる新人賞』を受賞してデビューされました。
読んでいてスピード感もあり、キャラも立っていて、グイグイと引き込まれます。他の方のレビューにもあるように「伊坂幸太郎テイスト」溢れる作品です。
岩田武典、新田真剣佑のW主演で映画化もされており、この作品の評価が高かったことを物語っていますね。
さて、本作のストーリーですが、いわゆる「成り上がり」のサクセスストーリーのように感じますが、映画の見出しにも書いてある通り、実は… な内容です
そういう大どんでん返し的なところも、「伊坂幸太郎テイスト」と言われる所以でして、読んでいて面白かったです。
しかしながら、たびたび登場する、キダとマコトとの会話シーンの中で、時々、「これ、どっちのセリフや?」と、混同する箇所も見受けられ、「新人っぽくていいね」と、寛大な心で楽しませてもらいました!
種明かしの場面では、とても良い緊張感の中、クライマックスを迎え、最後は静かにエンドロールがゆっくりと流れていくような心地よさがありました。
また、映画も観てみたいですね。
★★★☆3.5です!