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予定調和のエンターテインメント『任侠学園』by今野 敏

2020年09月05日 | 小説レビュー

『任侠学園』by今野 敏
 

日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、ちっぽけながら独立独歩、任侠と人情を重んじる正統派のヤクザだ。そんな組を率いる阿岐本雄造は、度胸も人望も申し分のない頼れる組長だが、文化的事業に目のないところが困りもの。今回引き受けてきたのは、潰れかかった私立高校の運営だった。百戦錬磨のヤクザも嘆くほど荒廃した学園を、日村たちは建て直すことができるのか。大人気の「任侠」シリーズ第二弾。「BOOK」データベースより


今野敏ファンの同僚から借りて読みましたが、相変わらず文章が読みやすく展開もわかりやすく、起承転結と伏線の回収がしっかりしていて、まさに小説のお手本のような作品でした。


映画 『任侠学園』化もされており、組長の阿岐本氏を西田敏行氏、№2の代貸を西島秀俊が好演しているようです。配役のイメージを頭に浮かべながら読みましたが、まさにハマり役だと思います。

さて、本編ですが、やはり予定調和の中で全てが収まり、気持ちよく完結しますが、逆に言えば、盛り上がりに欠けるという思いもありました。

エンターテインメント作品として、映画で観た方が良いかも知れませんね。
★★★3つです。


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