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イマイチ響かず「私という運命について」by白石一文

2017年10月06日 | 小説レビュー
~大手メーカーの営業部に総合職として勤務する冬木亜紀は、元恋人・佐藤康の結婚式の招待状に出欠の返事を出しかねていた。
康との別離後、彼の母親から手紙をもらったことを思い出した亜紀は、2年の年月を経て、その手紙を読むことになり…。
―女性にとって、恋愛、結婚、出産、家族、そして死とは?一人の女性の29歳から40歳までの“揺れる10年”を描き、運命の不可思議を鮮やかに映し出す、感動と圧巻の大傑作長編小説。
「BOOK」データベースより


永作博美主演、江口洋介、宮本信子で、WOWWOWドラマ化されている名作です。
「運命とは?」と、問いかけてくるのが、この小説のテーマだと思います。

しかしながら、「これだ!」という筆者の思いが伝わりにくく、「だから何を伝えたかったの?」というモヤモヤした気持ちで読み終えました。

主人公の亜紀は、29歳から40歳まで、「自分はどう生きるべきか?」ということに、悩み苦しみ、涙を流しながら、過ごす物語です。

作中で色々な人の言葉によって運命が語られます・・・。

「選べなかった未来、選ばなかった未来はどこにもないのです。未来など何一つ決まってはいません。しかし、だからこそ、私たち女性にとって一つ一つの選択が運命なのです。」

「運命というのは、たとえ瞬時に察知したとしても受け入れるだけでは足りず、めぐり合ったそれを我が手に掴み取り、必死の思いで守り通してこそ初めて自らのものとなるのだ」
等々・・・。

主人公の亜紀の感情の揺れ動きに対して、「う~ん・・・?」と思う場面が多くて、イマイチ感情移入出来ませんでした。

亜紀を取り巻く色々な登場人物が出てきますが、台詞などにも深みが感じられず、もう一歩伝わりませんでした。

全てにおいて、「惜しいなぁ・・・」という感じのまま終わってしまった感じですね。
★★★3つです。


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