まわる世界はボーダーレス

世界各地でのビジネス経験をベースに、グローバルな視点で世界を眺め、ビジネスからアートまで幅広い分野をカバー。

夏のニュージーランドから帰ってきた眼鏡

2012-10-23 21:56:33 | トラベル
(この記事は今年の1月に書いた話ですが
今まで冷凍保存していたものです)

旅行で行っていたニュージーランドから
東京に戻って二日経って、翌日から香港
に出張に出るという金曜日、家に荷物
が届く。送り主は、ニュージーランドの
クィーンズタウンのホテル。中身は眼鏡
ケースに入った眼鏡とコンタクトレンズの
容器。一週間ほど前にクィーンズタウンの
ホテルにうっかり置き忘れてきた物でした。

一月十四日に成田を出発し、ニュージー
ランドの南島のクィーンズタウンにある
ノボーテル・レイクサイド・ホテルに宿泊。
名前の示す通り、湖沿いのホテルなのです
が、日本からの観光客も多く、このホテル
の従業員も日本人が何人かいました。



クィーンズタウンは、トレッキングや登山
の拠点として有名な湖沿いの綺麗な町です。
南半球の一月は真夏なのに、この辺りでは
山の上に雪が残っていて、夜はホテルの
部屋で暖房をつけないと、寒くて寝られ
ないくらいです。早朝には最低気温が4度
くらいになった時もありました。



ホテルは快適だったのですが、ゆっくり
ホテルでくつろぐ時間がなかったのが
残念です。湖や山々の景色も綺麗で、
空気もよく、静かで健康的で、平和な
この町で、仕事から解放されて、数日
ゆっくりできたらどんなにいいだろう
と思ったのでした。

この町から少し離れたところにパラダ
イス・バレーという場所がありました。
風景は綺麗で、道路と牧場以外は人間が
作った物(例えば電柱、鉄塔、看板など)
が一切見えない所で、パラダイスとは
こういう場所なのだろうなと思えるよう
な所でした。



映画の『ロード・オブ・ザ・リング』も
クィーンズタウンの近くで撮影された
ようです。そんな雰囲気の場所もあち
こちにありました。

それにみんなやたら健康的です。朝早く
からランニングをしている人達を沢山
見かけました。都会の喧噪とは対極の
静寂の中で、聞こえるのは鳥のさえずり
くらいです。店も早く閉まるので、夜
遅くまで遊び歩くということもできません。

そんな町で数日滞在した後、オークランド
に移動する日、このホテルをチェック
アウトしたのは朝の5時頃。まだ真っ暗
でした。睡眠時間は3、4時間です。
この旅は、睡眠時間に関しては、ずっと
こんな感じの過酷なスケジュールでした。

オークランドのホテルについてから
眼鏡とコンタクトレンズの容器がないの
に気付きました。ひょっとしてあのホテル
に置き忘れてきたのかと思い、電話をして
みました。録音された音声の案内で、何と
「遺失物に関してのお問い合わせは3番を」
というのです。そんなに遺失物が多いのか
なと思いながらその番号を押すと、名前と
部屋番号、連絡先の電話番号を残しておけ
という音声ガイドです。こんなんで大丈夫
かなと思いながら、英語で、情報を残して
おきました。

オークランドではタカプナという閑静な
ビーチサイドの町に泊まっていたのですが、
ドラッグストアーでコンタクトレンズの
容器とサングラスを買いました。(実は
サングラスはクィーンズタウンのホテルで
うっかりテーブルに落として割ってしまっ
ていたのです。今回は眼に関するものが
祟られていたような感じです。

オークランドで眼鏡も買おうかと、眼鏡店
に寄ったのですが、検査をするのも予約が
必要だし、それから眼鏡を作るのに数日
かかるということでしたのであきらめました。
遠視用のものなら既成品があるが、近視用の
ものは検査をしないと作れないのだそうです。

オークランドに着いて三日目、携帯に電話が
ありました。クィーンズタウンのホテルから
でした。ちょっと訛のある日本語で、部屋に
忘れていった眼鏡とコンタクトレンズ容器を
届けたいので、どこに送ればよいのかという
連絡でした。半ばあきらめていたのですが、
ちゃんと保護されていたのです!すごく嬉く
なりました。これで一気に、このホテルの
ことが、ニュージーランドのことが大好きに
なりました。オークランド滞在中には届かな
い可能性が高いので、日本に送るというので
す。郵送費は私のクレジットカードに請求さ
れるということでした。

今週の土曜日から香港に来ているのですが、
無事に戻った眼鏡とコンタクトレンズの容器
を持ってくることができました。サングラス
は、香港の眼鏡屋に修理に出して月曜の夜に
出来上がってくる予定です。

旅の途中にあった事故が、奇跡的に修復され
まるで何事もなかったかのように収束して
いくのを見るのは不思議な感じです。しかし、
できるだけ、忘れ物はしないようにしたい、
と自分に言い聞かせたいと思います。

ひょっとしたら、こういう些細な事が、自分の
代わりに厄を吸収する避雷針のような役割を
果たしてくれたのかなという気もします。
大きな事故がなく無事に旅から戻れたことに
感謝したいと思います。

こちらもよろしくお願いいたします

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コメント
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