映画さんぽ シスタマゴの徒然日記

映画大好きな姉妹が、最近観た映画のレビューや日々の出来事を気の向くままに綴っています♪

エクソダス:神と王

2015年01月31日 | 映画
以前から大々的に宣伝していた『エクソダス:神と王』をさっそく観てきました。


これは、以前映画化されたセシル・B・デミル監督、チャールトン・ヘストン主演の『十戒』と物語はほぼ同じです。

デミル版のは、昔ビデオで観たっきりですが、なかなかに迫力がありエンタテインメントとしても面白かった作品でした。
やはり、クライマックスの海が割れる映像は圧巻。当時は特撮技術があまり発達していなかったにかかわらず、工夫を凝らして海が割れるシーンを再現したのが素晴らしいです。

で、今回のエクソダスはどうか。

感想は……いまひとつでした

スペクタクル歴史大作のはずなのに、盛り上がりに欠け、地味な印象。

60年近く前の作品に比べてVFXが発達しているので、映像はリアルです。
ただ、旧約聖書に出てくる物語なので、現代ではありえないとされる現象が多々出てきます。

その非現実的な部分を、現実的に映像化しようとして、結果地味な物語になってしまったといわざるを得ません。



エジプトに降りかかる神からの数々の災難を、こういうのが原因でこうなって、その結果こんなことが起こり、こんなことになる…と、まるで“風が吹いたら桶屋がもうかる”のような連鎖が、神の奇跡という印象を薄くしてしまってます。

なんといっても、クライマックスの海が割れるシーン。

結論を言ってしまうと…


割れません

気が付くと水位が低くなっているのです。
えっ何それ?

腰の位置くらいまで低くなった海をみんな歩いて渡ります。なんだかなぁ…と思ってたら、途中ですっかり水が引いていました。
海が割れないんだったら、『ディープ・インパクト』みたいにせめて水がサーっと引く場面ぐらい見せようよ…
こんな感じで、観ている側のボルテージは上がらずのまま。

まあエジプトの軍勢が渡ってきた時に、海が津波のように戻ってくるシーンは迫力はありますが。

今回もっとも盛り上がらなかったのは、モーゼのカリスマ性のなさ。

モーゼを差し出さないと、関係のない家族を毎日殺すぞと脅されても、ヘブライの皆はモーゼを匿うのです。

なんで?

ヘブライ人がなぜモーゼを指導者として認めるに至ったのか、その描写がないのです。
いつの間にか、モーゼがヘブライの指導者になっている。ここのところの説得性がないので、なぜみんなそこまで彼に従うのかが理解できないのです。

こんな感じで、映像はリアルですごいとは思うものの、勿体ないといわざるを得ない。

神を子供の姿で出したのも謎。
他の人には見えない=実体がないのに、途中モーゼにお茶を入れてるし、ラストでは明らかにみんな彼をよけて歩いています。
おい、見えてんじゃないのか…

当たりハズレのある監督ではありますが、今回はハズレという感が否めない出来でした
コメント
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