映画さんぽ シスタマゴの徒然日記

映画大好きな姉妹が、最近観た映画のレビューや日々の出来事を気の向くままに綴っています♪

わたしは、ダニエル・ブレイク

2017年05月19日 | 映画
< あらすじ > Yahoo映画より
59歳のダニエル(デイヴ・ジョーンズ)は、イギリス・ニューカッスルで大工の仕事に就いていたが、心臓の病でドクターストップがかかる。
失職した彼は国の援助の手続きを進めようとするが、あまりにもややこしい制度を前に途方に暮れる。
そんな中、ダニエルは二人の子供を持つシングルマザーのケイティと出会う。



心臓病を患い医師からは“働けない”と診断されたダニエル。
しかし支援手当を受けるために国が委託する民間企業の職員の判断は“就労可能”。(←その判断もまったく心臓病と関わりのない質問ばかりだし、この職員は専門医でも何でもない。)
それで支援は受けられなくなってしまいました。
実際は働けない身体なのに、国としては働けるから支援手当は出さないというのです。
これって、すごい矛盾…。

ケイティにしても同じく、本人のせいではない事情があったにも関わらず面接の時間に遅れてしまったことで給付金を受けることができませんでした。
一人ひとりの事情にはまったく耳を貸さず、これが決まりだからの一点張り。
お役所仕事もいいとこです。

そんな感じで二人はこのおかしな国の制度に振り回され、追い詰められていきます。

この映画を観ていると、貧しい人は差別され、生活していくこともままならないのに国は何も助けてくれず、これでは“死ね”といわんばかりの対処をしているとしか思えなくなってきます。

国は、まじめに生きてきた人たちへの、そして働いて生活していこうと頑張る人たちの気持ちを踏みにじるばかりでただただ怒りが込み上げてきます。

映画としてはそんなに暗い感じでもなく、たまにはコミカルなシーンもあるので笑ってしまうこともあるのですが、内容はかなり深刻なテーマを扱っていますね。

今の英国がこんな恐ろしい状況を作っているとは知りませんでしたが、このひどさを知らしめたくて監督はこの映画を撮ったのではないかと考えてしまいました。

コメント
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