<読書メモ 2013年3月③>
カッコ内は、2020年現在の補足コメントです。
『箪笥のなか』長野まゆみ
珍しく女性が主人公。
川上弘美っぽい。
ラーメンを食べながら、底に龍が出るか喜ふたつの漢字が出るか、
という姉弟の会話がとてもよかった。
(親戚から譲り受けた古い箪笥を中心に、
なんだか不思議なことが起こるのですが
まあ、生きてりゃ不思議なこともあろうよ、って感じで
受け入れちゃう「わたし」と弟のお話しです。
とにかく雰囲気がいいのです!
『メルカトル』『カルトローレ』のようなファンタジーではなく、
文章も以前ほどレトロな表記ではないのですが、
カギカッコを使わない会話の表現とか、相変わらずの長野まゆみ節。
ふんわり読みやすくてちょっと不思議でいい感じ。
現実と非現実の境目も、素敵な感じに曖昧です。
姉弟の会話もちょっととぼけていて良い。
不思議な存在に近しい能力を持っているのは「わたし」ではなく
弟なのですが、
姉の肝の座り方というか、受け入れ方もすごい。
箪笥にお酒を飲ませるとか、淡々とやっちゃう感じも良い。
なぜ飲ませようと思ったんだ笑
連作短編というか、不思議の断片集というか。
手元に大事に置いて、ちょこちょこ読むのに良いですね。
川上弘美が好きな人は好きだと思うし、
梨木香歩『家守綺譚』好きにも通じる雰囲気です。
好きだな。星みっつ!)
カッコ内は、2020年現在の補足コメントです。
『箪笥のなか』長野まゆみ
珍しく女性が主人公。
川上弘美っぽい。
ラーメンを食べながら、底に龍が出るか喜ふたつの漢字が出るか、
という姉弟の会話がとてもよかった。
(親戚から譲り受けた古い箪笥を中心に、
なんだか不思議なことが起こるのですが
まあ、生きてりゃ不思議なこともあろうよ、って感じで
受け入れちゃう「わたし」と弟のお話しです。
とにかく雰囲気がいいのです!
『メルカトル』『カルトローレ』のようなファンタジーではなく、
文章も以前ほどレトロな表記ではないのですが、
カギカッコを使わない会話の表現とか、相変わらずの長野まゆみ節。
ふんわり読みやすくてちょっと不思議でいい感じ。
現実と非現実の境目も、素敵な感じに曖昧です。
姉弟の会話もちょっととぼけていて良い。
不思議な存在に近しい能力を持っているのは「わたし」ではなく
弟なのですが、
姉の肝の座り方というか、受け入れ方もすごい。
箪笥にお酒を飲ませるとか、淡々とやっちゃう感じも良い。
なぜ飲ませようと思ったんだ笑
連作短編というか、不思議の断片集というか。
手元に大事に置いて、ちょこちょこ読むのに良いですね。
川上弘美が好きな人は好きだと思うし、
梨木香歩『家守綺譚』好きにも通じる雰囲気です。
好きだな。星みっつ!)