寡作で有名な原尞のデビュー作『そして夜は甦る』です。
そういえば読んでなかったな、と思って。
著者の代表作で、ハードボイルドミステリの王道<沢崎シリーズ>の
第1作目でもあります。
このデビュー作からして、
めちゃくちゃチャンドラーを意識しているなあ、
という感想ですが、まあ、本人がそのように公言しているのだから
読者が指摘することではないかもしれません。
最新作『それまでの明日』(2018)で50歳になっていた沢崎も、
デビュー当時(1988)はまだ40歳!
…あれ?
意外とデビュー当時から良いお年だったのね。
マーロウの方が全然若いじゃないですか。
内容は、ハードボイルドミステリの王道と言って良い感じ。
名無しの若者が「佐伯」なる人物を訪ねてくるが
探偵事務所にそんな人間は来ていない。
と思ったら今度は資産家の代理弁護士からも「佐伯」に関する
問い合わせがあって。
という良い感じの「謎」で始まりつつ、
ハードボイルド沢崎は自分の哲学に則って
言わなくいいこと言うし、話しときゃいいこと話さないので
事件も進んだり進まなかったりする、
お手本のようなハードボイルドミステリです。
(念のために補足すると、褒めてます)
最後の諏訪くんとの会話は
『長いお別れ』のラストを彷彿とさせますね。
良いと思います!
シリーズ最新刊を読んでから第1作を読んだので、
橋爪と錦織と沢崎に関しては、
お前ら10年以上同じ会話してんだな!もうちょっと大人になれ!
と言いたい。
ちなみに第2作目の『私が殺した少女』で
直木賞を受賞(1989)。
ミステリ部分もよくできていて、おすすめ。
そういえば読んでなかったな、と思って。
著者の代表作で、ハードボイルドミステリの王道<沢崎シリーズ>の
第1作目でもあります。
このデビュー作からして、
めちゃくちゃチャンドラーを意識しているなあ、
という感想ですが、まあ、本人がそのように公言しているのだから
読者が指摘することではないかもしれません。
最新作『それまでの明日』(2018)で50歳になっていた沢崎も、
デビュー当時(1988)はまだ40歳!
…あれ?
意外とデビュー当時から良いお年だったのね。
マーロウの方が全然若いじゃないですか。
内容は、ハードボイルドミステリの王道と言って良い感じ。
名無しの若者が「佐伯」なる人物を訪ねてくるが
探偵事務所にそんな人間は来ていない。
と思ったら今度は資産家の代理弁護士からも「佐伯」に関する
問い合わせがあって。
という良い感じの「謎」で始まりつつ、
ハードボイルド沢崎は自分の哲学に則って
言わなくいいこと言うし、話しときゃいいこと話さないので
事件も進んだり進まなかったりする、
お手本のようなハードボイルドミステリです。
(念のために補足すると、褒めてます)
最後の諏訪くんとの会話は
『長いお別れ』のラストを彷彿とさせますね。
良いと思います!
シリーズ最新刊を読んでから第1作を読んだので、
橋爪と錦織と沢崎に関しては、
お前ら10年以上同じ会話してんだな!もうちょっと大人になれ!
と言いたい。
ちなみに第2作目の『私が殺した少女』で
直木賞を受賞(1989)。
ミステリ部分もよくできていて、おすすめ。