<読書メモ 2013年3月②>
カッコ内は、2020年現在の補足コメントです。
『壬生義士伝』浅田次郎
だいぶ昔に実写映画を観た。
南部が東北にあるのか九州にあるのかもわからず
(雪景色の印象は残ってる)、
歴史の知識ゼロで見たのでまったく理解できなかったな〜。
という思い出。
こちらの原作はおもしろいと思う。
けど、全力で泣かせにかかりすぎではなかろうか。
「花嫁の手紙か!」というくらいあざとい。
いや、巧いし面白いんだけど…。
(ここから、2020年の追記です。
「南部藩って南の方じゃないの?どこなの?」
という地理感ゼロ問題の顛末は以前も書きましたが。
南部地方盛岡藩を脱藩して新撰組に参加した
吉村貫一郎が主人公の小説です。
初期の結成メンバーが幅を利かせていた新撰組のなかで、
後発組&外様として軽んじられながらも
一部では一目置かれていたという不思議な存在として描かれます。
最初に観た映画版は老人となった斎藤一からの聞き語り、という体裁。
小説は、大正4年に記者が色々な人から吉村に関して
聞き取り取材をする、という体裁。
『珍妃の井戸』が「信頼できない語り手」による
藪の中ミステリなのに対して、
こちらは多角的な語りから、吉村の人柄や真実が見えてくる構成。
お話しのフォーマットは似ていますが、
描き出すものが対極で、おもしろいですね。
映画版の中井貴一の、ちょっと頼りないビジュアルは
小説のイメージに合って、良い!
と全力でうなずいていたところ、テレビ版は渡辺謙なのね。
それはちょっと違う気がするなあ…。
ところで、時代小説のイメージがある浅田次郎ですが、
この作品が初の時代小説だそうです。
2000年刊行。
ちょっと意外でした。
第13回柴田錬三郎賞(2000)受賞作。
そんな南部地方(東北だよ!)の歴史が虚実混ざりつつも
おもしろく学べるのが、中島京子「かたづの!」
おもしろいよ!)
カッコ内は、2020年現在の補足コメントです。
『壬生義士伝』浅田次郎
だいぶ昔に実写映画を観た。
南部が東北にあるのか九州にあるのかもわからず
(雪景色の印象は残ってる)、
歴史の知識ゼロで見たのでまったく理解できなかったな〜。
という思い出。
こちらの原作はおもしろいと思う。
けど、全力で泣かせにかかりすぎではなかろうか。
「花嫁の手紙か!」というくらいあざとい。
いや、巧いし面白いんだけど…。
(ここから、2020年の追記です。
「南部藩って南の方じゃないの?どこなの?」
という地理感ゼロ問題の顛末は以前も書きましたが。
南部地方盛岡藩を脱藩して新撰組に参加した
吉村貫一郎が主人公の小説です。
初期の結成メンバーが幅を利かせていた新撰組のなかで、
後発組&外様として軽んじられながらも
一部では一目置かれていたという不思議な存在として描かれます。
最初に観た映画版は老人となった斎藤一からの聞き語り、という体裁。
小説は、大正4年に記者が色々な人から吉村に関して
聞き取り取材をする、という体裁。
『珍妃の井戸』が「信頼できない語り手」による
藪の中ミステリなのに対して、
こちらは多角的な語りから、吉村の人柄や真実が見えてくる構成。
お話しのフォーマットは似ていますが、
描き出すものが対極で、おもしろいですね。
映画版の中井貴一の、ちょっと頼りないビジュアルは
小説のイメージに合って、良い!
と全力でうなずいていたところ、テレビ版は渡辺謙なのね。
それはちょっと違う気がするなあ…。
ところで、時代小説のイメージがある浅田次郎ですが、
この作品が初の時代小説だそうです。
2000年刊行。
ちょっと意外でした。
第13回柴田錬三郎賞(2000)受賞作。
そんな南部地方(東北だよ!)の歴史が虚実混ざりつつも
おもしろく学べるのが、中島京子「かたづの!」
おもしろいよ!)