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アートの島「直島」紀行 2012.5.18-19
直島 地中美術館(パンフより)
瀬戸内海の小島、かつて本州と四国を結んでいた宇高連絡線が発着した宇野港の沖合い、フェリーで20分の所にアートの島「直島」がある。
今年結婚40周年を迎えた我々夫婦に息子達夫婦が、たまには温泉とグルメのいつものパターンと違った旅をしておいでとアート体感の旅をプレゼントしてくれた。
宇野港 直島行きフェリー待ちの車列
早朝に自宅を出て11時のフェリーで直島・宮浦港に渡る。ベネッセ・アートサイトは私有地となっているようで、サイトの入口で車の通行許可証を受け取る。
ベネッセ・アートサイトは「自然・建築・アートの共生」が開発コンセプト。
現在、4つの宿泊設備が稼動しており、我々の宿舎は丘の上に建つホテルと美術館が一体となった「ミュージアム(1992年開館)」。「ミュージアム」は更にその上の「オーパル(1995年)」とミニ・モノレールで連絡されている。一方、海岸沿いには2006年に開館した「ビーチ」と「パーク」という宿泊設備がある。
「ミュージアム・カフェ」からの眺望
作品は、大竹伸朗「シップヤード・ワークス 船底と穴」
「ミュージアム」でオリエンテーションを受け荷物を預け、見晴らしの良い館内のレストランで「ミュージアム・ランチ」。本日のランチは、スープと結構なボリュームのステーキとパンで1500円。
(左)地中美術館入口 (右)モネの睡蓮をイメージした美術館前庭園
(左)クロード・モネの作品展示 (右)ウォルター・デ・マリアの作品展示 (いずれもパンフより)
ランチの後は、無料の場内シャトルに乗って「地中美術館」へ。安藤忠雄の設計による美術館には、「クロード・モネ」の「睡蓮5作品」、「ジェームズ・タレル」の「光アート3作品」、「ウォルター・デ・マリア」の「空間アート」が展示されており、絵画と光と造形が空間アートとして建築と一体となって体感できる。鑑賞料は2000円。
(左)「ミュージアム棟」(パンフより) (右)部屋からの瀬戸内海
写真下からレストラン、アート展示、宿泊階 の眺望
(左)部屋のドローイング3点 (右)眼下は岩とジャグジーの文化大混浴(入浴中)
場内シャトルで「ミュージアム」に戻り、チェック・イン。瀬戸内海が一望出来るホテルの部屋には総支配人からのメッセージとプレゼント(箱入りワインとクッキー)が。各部屋にもアート展示があるようだが、我々の部屋には「CAI Guo-Qiang」の「文化大混浴 扇のためのドローイング3点」が展示されている。「文化大混浴」は風水の考えを取り入れ中国から持ち込んだ古い石と近代ジャグジーを一体化した屋外アートで、丁度部屋から真下に見ることが出来、欧州人が体験入浴中であった。
(左)屋外展示アートの案内マップ (右)ジョージ・リッキー「3枚の正方形」
ミュージアム棟内 38点のアート展示案内
少し休憩した後、ホテル周辺の屋外作品の鑑賞も兼ねて30分ほどぶらつく。夕刻5時からは当「ミュージアム」内のギャラリーツアーに参加する。鑑賞料は1000円(ただし、宿泊客は無料)。38の作品がB1~2階にかけての館内に展示されており、代表作を45分間で見てまわるツアーである。
ジェームズ・タレル「オープン・スカイ」(パンフより)
この後、我々は毎週金曜・土曜に開催される地中美術館でのジェームズ・タレル「オープン・スカイ」ナイトプログラムに予約を入れているので、今度は6時半の場内シャトルで、再び地中美術館へ。「オープン・スカイ」は、正方形の空間に少し小さめの吹き抜け天井があり空間の周囲に腰掛けて、日没の時間と共に移りゆく光と色彩の変化を楽しむもの。白い天井空間を照らし出す光の色によって、吹き抜け空間の色彩が変わる幻想的な静寂の世界、時折夜間飛行の飛行機やねぐらに戻る鳥達の姿がそこに飛び込んでくると現実の世界に引き戻される、そんな45分間のプログラムである。
本日のお品書き(レストラン「一扇」)
ミュージアムに戻り午後8時からの和食レストラン「一扇」での会席料理で長い一日を締めくくる。部屋に戻るとおにぎりの夜食の差し入れがあったが、もう食べられない!
快晴の翌朝、瀬戸大橋を通る車も見える
(左)レラス・レストラン デッキの先は白砂、泳ぐ西洋人も (右)ニキ・ド・サンファール「腰掛」
翌朝も快晴! 朝食は徒歩5,6分の海岸沿いのホテル「ビーチ」に隣接する「テラス・レストラン」でバイキング。こちらの「ビーチ」や「パーク」のホテルは団体客や子供連れ個人客が多いようで、この日はフランスやイタリアからのグループ客で賑わっている。まだ、冷たいだろうにと思われる朝のビーチで水着姿で泳いでいるのは、遠来の客たち。
まるで、地中海の海辺のホテルのテラスレストランにいる様な錯覚におちいる。
(左)ビーチの突堤にある 草間彌生「南瓜」 (右)開館前の「李禹煥美術館」
「パーク」の中にもいくつかの作品が展示されておりそれらを鑑賞しながら、食後の運動も兼ねて「ミュージアム」を通り過ぎて「李禹煥美術館」まで足を延ばす。まだ開館前なので、建物だけでも見ようと階段を降りかけると、赤外線の防犯設備が作動し、速やかに出て下さいとの人工音声。
「家プロジェクト」6軒(きんざを除く)
「ミュージアム」に戻り、10時前にチェック・アウト。車で本村地区に行き、「家プロジェクト」を見る。本村地区は直島町役場のある集落で、村はずれの無料駐車場に車を置いて徒歩で鑑賞する。「家プロジェクト」は点在する空家等を活用し生活空間の中でアート作品を生み出している。現在、「角屋」「南寺」「きんざ」「護王神社」「石橋」「碁会所」「はいしゃ」の7軒が公開されており、「きんざ」を除く6軒の共通チケットが1000円、ワンサイトは400円。「きんざ」は予約制で一人15分の単独鑑賞、500円。
(左)高原城跡に近接する「護王神社」、作品は地下室に。 (右)「角屋」作品は室内に。
(左)「きんざ」の待ち時間、街角の休憩処。壁にもアートが。(右)「きんざ」入場券(テーマは「このことを」)
我々は「きんざ」を11時半~12時で予約しており、ワンサイトチケットを買って「護王神社」へ。ゆっくり見物しようと思っていたら何と韓国からの団体客がやって来て、案内のおじさんに急かされる始末。幸いチケットは押印・回収されなかったのでラッキーにももう一箇所鑑賞可能となった。神社からきんざ方面に降りていくと「角屋」の作品があったのでこれを鑑賞。最後に「碁会所」に隣接する「きんざ」を夫婦個別に鑑賞した。
宇野へのフェリー甲板 これから奈良に向かう西欧人たち
12時45分の宇野港行きのフェリーで、日頃あまり縁のないアートを体感する旅ともお別れであるが、こんな旅もたまには心地よい刺激をもたらすものであった。
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アートの島「直島」紀行 2012.5.18-19
直島 地中美術館(パンフより)
瀬戸内海の小島、かつて本州と四国を結んでいた宇高連絡線が発着した宇野港の沖合い、フェリーで20分の所にアートの島「直島」がある。
今年結婚40周年を迎えた我々夫婦に息子達夫婦が、たまには温泉とグルメのいつものパターンと違った旅をしておいでとアート体感の旅をプレゼントしてくれた。
宇野港 直島行きフェリー待ちの車列
早朝に自宅を出て11時のフェリーで直島・宮浦港に渡る。ベネッセ・アートサイトは私有地となっているようで、サイトの入口で車の通行許可証を受け取る。
ベネッセ・アートサイトは「自然・建築・アートの共生」が開発コンセプト。
現在、4つの宿泊設備が稼動しており、我々の宿舎は丘の上に建つホテルと美術館が一体となった「ミュージアム(1992年開館)」。「ミュージアム」は更にその上の「オーパル(1995年)」とミニ・モノレールで連絡されている。一方、海岸沿いには2006年に開館した「ビーチ」と「パーク」という宿泊設備がある。
「ミュージアム・カフェ」からの眺望
作品は、大竹伸朗「シップヤード・ワークス 船底と穴」
「ミュージアム」でオリエンテーションを受け荷物を預け、見晴らしの良い館内のレストランで「ミュージアム・ランチ」。本日のランチは、スープと結構なボリュームのステーキとパンで1500円。
(左)地中美術館入口 (右)モネの睡蓮をイメージした美術館前庭園
(左)クロード・モネの作品展示 (右)ウォルター・デ・マリアの作品展示 (いずれもパンフより)
ランチの後は、無料の場内シャトルに乗って「地中美術館」へ。安藤忠雄の設計による美術館には、「クロード・モネ」の「睡蓮5作品」、「ジェームズ・タレル」の「光アート3作品」、「ウォルター・デ・マリア」の「空間アート」が展示されており、絵画と光と造形が空間アートとして建築と一体となって体感できる。鑑賞料は2000円。
(左)「ミュージアム棟」(パンフより) (右)部屋からの瀬戸内海
写真下からレストラン、アート展示、宿泊階 の眺望
(左)部屋のドローイング3点 (右)眼下は岩とジャグジーの文化大混浴(入浴中)
場内シャトルで「ミュージアム」に戻り、チェック・イン。瀬戸内海が一望出来るホテルの部屋には総支配人からのメッセージとプレゼント(箱入りワインとクッキー)が。各部屋にもアート展示があるようだが、我々の部屋には「CAI Guo-Qiang」の「文化大混浴 扇のためのドローイング3点」が展示されている。「文化大混浴」は風水の考えを取り入れ中国から持ち込んだ古い石と近代ジャグジーを一体化した屋外アートで、丁度部屋から真下に見ることが出来、欧州人が体験入浴中であった。
(左)屋外展示アートの案内マップ (右)ジョージ・リッキー「3枚の正方形」
ミュージアム棟内 38点のアート展示案内
少し休憩した後、ホテル周辺の屋外作品の鑑賞も兼ねて30分ほどぶらつく。夕刻5時からは当「ミュージアム」内のギャラリーツアーに参加する。鑑賞料は1000円(ただし、宿泊客は無料)。38の作品がB1~2階にかけての館内に展示されており、代表作を45分間で見てまわるツアーである。
ジェームズ・タレル「オープン・スカイ」(パンフより)
この後、我々は毎週金曜・土曜に開催される地中美術館でのジェームズ・タレル「オープン・スカイ」ナイトプログラムに予約を入れているので、今度は6時半の場内シャトルで、再び地中美術館へ。「オープン・スカイ」は、正方形の空間に少し小さめの吹き抜け天井があり空間の周囲に腰掛けて、日没の時間と共に移りゆく光と色彩の変化を楽しむもの。白い天井空間を照らし出す光の色によって、吹き抜け空間の色彩が変わる幻想的な静寂の世界、時折夜間飛行の飛行機やねぐらに戻る鳥達の姿がそこに飛び込んでくると現実の世界に引き戻される、そんな45分間のプログラムである。
本日のお品書き(レストラン「一扇」)
ミュージアムに戻り午後8時からの和食レストラン「一扇」での会席料理で長い一日を締めくくる。部屋に戻るとおにぎりの夜食の差し入れがあったが、もう食べられない!
快晴の翌朝、瀬戸大橋を通る車も見える
(左)レラス・レストラン デッキの先は白砂、泳ぐ西洋人も (右)ニキ・ド・サンファール「腰掛」
翌朝も快晴! 朝食は徒歩5,6分の海岸沿いのホテル「ビーチ」に隣接する「テラス・レストラン」でバイキング。こちらの「ビーチ」や「パーク」のホテルは団体客や子供連れ個人客が多いようで、この日はフランスやイタリアからのグループ客で賑わっている。まだ、冷たいだろうにと思われる朝のビーチで水着姿で泳いでいるのは、遠来の客たち。
まるで、地中海の海辺のホテルのテラスレストランにいる様な錯覚におちいる。
(左)ビーチの突堤にある 草間彌生「南瓜」 (右)開館前の「李禹煥美術館」
「パーク」の中にもいくつかの作品が展示されておりそれらを鑑賞しながら、食後の運動も兼ねて「ミュージアム」を通り過ぎて「李禹煥美術館」まで足を延ばす。まだ開館前なので、建物だけでも見ようと階段を降りかけると、赤外線の防犯設備が作動し、速やかに出て下さいとの人工音声。
「家プロジェクト」6軒(きんざを除く)
「ミュージアム」に戻り、10時前にチェック・アウト。車で本村地区に行き、「家プロジェクト」を見る。本村地区は直島町役場のある集落で、村はずれの無料駐車場に車を置いて徒歩で鑑賞する。「家プロジェクト」は点在する空家等を活用し生活空間の中でアート作品を生み出している。現在、「角屋」「南寺」「きんざ」「護王神社」「石橋」「碁会所」「はいしゃ」の7軒が公開されており、「きんざ」を除く6軒の共通チケットが1000円、ワンサイトは400円。「きんざ」は予約制で一人15分の単独鑑賞、500円。
(左)高原城跡に近接する「護王神社」、作品は地下室に。 (右)「角屋」作品は室内に。
(左)「きんざ」の待ち時間、街角の休憩処。壁にもアートが。(右)「きんざ」入場券(テーマは「このことを」)
我々は「きんざ」を11時半~12時で予約しており、ワンサイトチケットを買って「護王神社」へ。ゆっくり見物しようと思っていたら何と韓国からの団体客がやって来て、案内のおじさんに急かされる始末。幸いチケットは押印・回収されなかったのでラッキーにももう一箇所鑑賞可能となった。神社からきんざ方面に降りていくと「角屋」の作品があったのでこれを鑑賞。最後に「碁会所」に隣接する「きんざ」を夫婦個別に鑑賞した。
宇野へのフェリー甲板 これから奈良に向かう西欧人たち
12時45分の宇野港行きのフェリーで、日頃あまり縁のないアートを体感する旅ともお別れであるが、こんな旅もたまには心地よい刺激をもたらすものであった。
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