ドーバー海峡は戦争? -パリ- 1981.2.5~7
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1時間弱のフライトで夕食が出る ロンドンーパリ間のサービス合戦 (右)空港リムジンバスのチケット
1時間弱のフライトで、夕食を済ませるのは至難の業である。ヒースローを飛び立ったブリティッシュ・エア機は直ちにスモーキングサインを出し、ベルトサインを解除する。飛行機はまだ上昇中である。直ちにスチュアデスが夕食のお皿を気ぜわしく配り始める。DC10ともなれば乗客も多いが、いやはや機内は何事が起こったのかと思わせる慌しさ。ドル箱路線ゆえにエア・フランスとのサービス合戦もすさまじいという。飛行機が下降を始める頃に「Tea? Coffee?」とスチュアデスの声。ドーバー海峡の上空はまさに戦争である。
「美紀」のカード
パリを訪れる日本の著名人が良く利用する日本料理屋に「美紀」というお店がある。今日も二谷英明氏と入替わりに客となる。シャンゼリゼから少しセーヌ側に入った所にこの店があるが、ロンドン同様とても手の出る料金ではない。高いということと高級ということは、同じことを意味するのであろうか。(ちなみにこの旅では200ドルが946フラン、20ポンドが222フラン、ということで1フランは45円ほど)
パリの夜、3大ショーの一つクレイジーホース
食事も終わり、お茶が出る頃にクレイジーホースに何とか入れそうという。いささかお酒に眠さが誘われてきだしたが、これを見ずしてなんとしょうとばかり、タクシーに乗り込む。パリの3大ショーと言えば、リド、ムーランルージュ、そしてクレイジーホース。一番露出度が高いのがムーランルージュと言われている。
リド、ムーランルージュに比べ露出度は高い
やや後方の席であるが、パリジェンヌのショーをビール片手に目を凝らして見ていたが、気付いた時にはおじさんのマジックショーの真最中。ん? パリジェンヌはどうなった?と思いきや、拍手喝采のうちにフィナーレ。では、ぼつぼつ帰りますか、と皆が席を立つ。
う~ん、致し方ない。パリの夜は居眠りの間に過ぎ去ってしまったのである。
ホテルアスターはこまごました路地裏にある4星ホテル。フロントでチェックイン中の母親の隣に16,7歳と思しきパリジェンヌが何をするでもなく寄り添っている。ノーブラの白いセーター、短いスカートからすんなり伸びた足、かわいい顔にどことなく生意気なしぐさが宿泊客の男性の目をひきつける。キイを取る時に「ボンソア、マドマゼール」と私の精一杯のフランス語ににっこり笑顔で応える。帰国の日のエア・フランスのバスの中でも一緒になったが、その時にももう一度笑顔で応えてくれた。他愛のないものである。小生、時に36歳。
(左)ホテルアスター (右)シェ・クレマンエリゼ
パリ最後の夜。異文化体験初の旅行の最後の夜でもある。メタノール燃料調査がテーマの旅であったが、現地参加の商社マンが抜け、4名での食事となる。シャンゼリゼに面したフランス料理店でエスカルゴ、オイスター、知る限りのフランス食材を並べ立てるが余り盛り上がらない最後の晩餐となった。
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(左)夜のエトワール凱旋門 (右)凱旋門の床の献花
観光時間もなかったので、食後シャンゼリゼを北上し、凱旋門を見物する。赤々と燃える戦死者を弔う炎の周りに豪華な花束が置かれている。真冬のパリの夜、凱旋門を照らし出すライトもどことなく寂しげな光で、この旅の終わりと共にフェードアウト。
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1時間弱のフライトで夕食が出る ロンドンーパリ間のサービス合戦 (右)空港リムジンバスのチケット
1時間弱のフライトで、夕食を済ませるのは至難の業である。ヒースローを飛び立ったブリティッシュ・エア機は直ちにスモーキングサインを出し、ベルトサインを解除する。飛行機はまだ上昇中である。直ちにスチュアデスが夕食のお皿を気ぜわしく配り始める。DC10ともなれば乗客も多いが、いやはや機内は何事が起こったのかと思わせる慌しさ。ドル箱路線ゆえにエア・フランスとのサービス合戦もすさまじいという。飛行機が下降を始める頃に「Tea? Coffee?」とスチュアデスの声。ドーバー海峡の上空はまさに戦争である。
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パリを訪れる日本の著名人が良く利用する日本料理屋に「美紀」というお店がある。今日も二谷英明氏と入替わりに客となる。シャンゼリゼから少しセーヌ側に入った所にこの店があるが、ロンドン同様とても手の出る料金ではない。高いということと高級ということは、同じことを意味するのであろうか。(ちなみにこの旅では200ドルが946フラン、20ポンドが222フラン、ということで1フランは45円ほど)
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食事も終わり、お茶が出る頃にクレイジーホースに何とか入れそうという。いささかお酒に眠さが誘われてきだしたが、これを見ずしてなんとしょうとばかり、タクシーに乗り込む。パリの3大ショーと言えば、リド、ムーランルージュ、そしてクレイジーホース。一番露出度が高いのがムーランルージュと言われている。
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やや後方の席であるが、パリジェンヌのショーをビール片手に目を凝らして見ていたが、気付いた時にはおじさんのマジックショーの真最中。ん? パリジェンヌはどうなった?と思いきや、拍手喝采のうちにフィナーレ。では、ぼつぼつ帰りますか、と皆が席を立つ。
う~ん、致し方ない。パリの夜は居眠りの間に過ぎ去ってしまったのである。
ホテルアスターはこまごました路地裏にある4星ホテル。フロントでチェックイン中の母親の隣に16,7歳と思しきパリジェンヌが何をするでもなく寄り添っている。ノーブラの白いセーター、短いスカートからすんなり伸びた足、かわいい顔にどことなく生意気なしぐさが宿泊客の男性の目をひきつける。キイを取る時に「ボンソア、マドマゼール」と私の精一杯のフランス語ににっこり笑顔で応える。帰国の日のエア・フランスのバスの中でも一緒になったが、その時にももう一度笑顔で応えてくれた。他愛のないものである。小生、時に36歳。
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パリ最後の夜。異文化体験初の旅行の最後の夜でもある。メタノール燃料調査がテーマの旅であったが、現地参加の商社マンが抜け、4名での食事となる。シャンゼリゼに面したフランス料理店でエスカルゴ、オイスター、知る限りのフランス食材を並べ立てるが余り盛り上がらない最後の晩餐となった。
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(左)夜のエトワール凱旋門 (右)凱旋門の床の献花
観光時間もなかったので、食後シャンゼリゼを北上し、凱旋門を見物する。赤々と燃える戦死者を弔う炎の周りに豪華な花束が置かれている。真冬のパリの夜、凱旋門を照らし出すライトもどことなく寂しげな光で、この旅の終わりと共にフェードアウト。
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