上海双龍ラグビー倶楽部

上海にてラグビーを愛する者達の活動報告です。

(Vol.162) 「ELV」となじもう[④]

2008-09-02 19:42:48 | レフリー日記
先週に引き続いての連載です。

今回も「ELV」とは直接の関係はないのですが、ここ最近に出されたIRBからの通達事項から。

東芝ブレイブルーパスの選手がよくやっていましたが、スクラムを組む時に、№8の
選手が立ったまま両LOのパンツを後ろへ引っ張り(LOは体重を前につんのめる)、
エンゲージの声と同時にLOを前を押し込む………というプレー。

スクラムの立会いに於いて、両ロックが持つパワーを最大限フロントローに伝えると
いう事で、効果の有るプレーかと思いきや、スクラムに参加しているプレーヤーは、
少なくとも一方の腕を味方ロックの何れかにバインドしなければならないという事で、
これは反則になる訳ですね。

もっとも、上海のチームにはあまり見受けられませんがね。

スクラムの立会い(エンゲージ)の場面は、(特にフロントローの出身者としては)何物
にも代え難いラグビーの醍醐味であります。しかしこの場面は同時に、痛ましい事故
の歴史でもあり、その都度、改良が加えられて来たという経緯が有ります。「改良」
とはこの場合「衝撃を和らげる」に主眼が置かれ、昨年度に実施された「4段階」の
ルールもその1つです。

ラグビーは相手との「接触」を伴うスポーツ。どうせ「接触」するのならば「出来る
だけ強く(相手にとっては「イタク」)当たってやろう」という本能が芽生えるのも、
理解に苦しむ事ではありません。「安全」と「醍醐味」との両立が難しい点でもある
と思います。

「競技規則第20条」(スクラムでのバインディング)に付いてのIRB通達
 ⇒ http://www.rugby-japan.jp/news/2008/id4632.html

話を「ELV」に戻しましょう。

本来はルール違反ですが「これまでは公然と見逃されていた」というプレーに付いて
「今後は厳重に取り締まりますよ」だけではありません。

8月1日から国際的に試用される競技規則
 ⇒ http://www.rugby-japan.jp/news/2008/id4391.html

・リフターはスローインより前にジャンパーに対しプレグリップしても良い
・リフティングは許される
・「モールに参加するプレーヤーは、頭と肩を腰よりも低くしてはならない」という
 条項を削除する」

………は、それぞれ現実を直視したんでしょうね。


【お断り】
 以下の各団体HPから、資料、文章などを引用させて頂いております。
 ●日本ラグビーフットボール協会
  ⇒ http://www.rugby-japan.jp/
 ●ラグビー・レフリー・リサーチ・センター(RRRC)
  ⇒ http://rrrc.jp/index.html
  ⇒「無料会員」になりましたか?
  ★「ELVガイド」
  ⇒ http://www.rugby-japan.jp/laws/2008/0806MH_IRB_ELV_Guide_JA.pdf


Micheal.

追) 困ったちゃん、(32歳の)お誕生日おめでとう!
  ⇒練習にも(夜の部だけでも好いから)おいでね!
コメント
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