上海双龍ラグビー倶楽部

上海にてラグビーを愛する者達の活動報告です。

(Vol.198) イエローシーカップ(Yellow Sea Cup)@香港

2008-11-04 19:11:50 | レフリー日記
続いて、イエローシーカップ(Yellow Sea Cup=YSC)に付いてレポート致し
ましょう。

この大会は、もともと上海、北京、ソウルの、主に西洋人を主体としたチーム
(つまり上海なら毛蟹)で構成されておりましたが、後に広州も加わって現在は
4チーム体制となっています。相互にホーム&アウェイで試合を行いトータル
の勝数(勝ち点?)を競う方式で、1年近くを掛けて試合を消化して行きます…
だったと思います。ホームアウェイなので、香港で試合をする事は無かったの
ですが、ブレディスローの試合が有るという事で「それならテストマッチ観戦
と合わせて香港で試合をしよう」という様に、話が進んだ様です。


今回はシリーズ最終節で上海(毛蟹)vs北京(デビルズ)、広州(ラムズ)vsソウル
の対戦ですが、前者は勝った方が総合優勝という、大一番となりました。この
大会は15人制のフル規格です。

会場となったのは Kings Park。利用に於いては地元香港協会の全面的支援を
受けています。


小高い丘の上に在って見晴らしの良い環境です。ピッチは人工芝でラグビーに
適した柔らかい素材です。


そのYSC(15人制)に先立ち、今回は特別に10人制のミニ大会も開催され
ました。どうせならYSC加盟4チーム以外の皆も集まりましょうや…という
事ですねが、そこで集まったのが;

・上 海 (毛蟹…の15人制に出ないメンバー)
・広 州 (ラムズ…の15人制に出ないメンバー)
・青 島
・成 都
・杭 州
・マニラ

………の6チームが、プール予選~ボウル/プレート/カップ決勝を戦いました。
合計試合数;9試合を4名の私;Micheal.を含め4名レフリーで担当。今回も
レフリー×2試合(予選×1、プレート決勝×1)と、TJ×4試合。結構タフ
に動き回りました。そんな訳で、試合の方に意識を集中させていたので、写真
は撮れませんでした。

10人制が終わっていよいよ15人制。当初は広州vsソウルのTJだけの予定
だったんですが、上海vs北京で予定されていたTJが急遽キャンセルとなった
為、2試合ともTJを任せてもらえました。「やってくれ!」と言われれば、
足が棒になってでも走りますよ!(実際、最後はちょっと「棒」になりかけて
ましたが………。)

決勝(上海vs北京)の笛を吹いたのは、劉さん。普段は広州在住らしいのですが、
香港協会のパネルレフリーで、毎週末は香港でレフリーをやっているとの事。
劉さんは決勝のレフリーの為だけに招待されました。

この劉さん。流石に動きもジャッジもキビキビとして、全身からは「自信」が
にじみ出ています。また(勿論良い意味で)TJの存在を非常に有効利用される
タイプの方らしく、色々と意見を求められる事も有りました。そうなるとTJ
からも積極的にレフリーにアピールをしますが、インカムなどを持たない我々
レベルの試合の場合、TJのアピールにプレイヤーが反応してしまった場合、
しかしレフリーがそれを採用しなかったとすれば、1つ間違えば混乱を来たす
事になりかねません。難しいところです。

さて試合はと言うと、これは中々シビれる内容でした。立ち上がり早々に毛蟹
が敵陣10m附近左サイドのラックを支配、右へ大きく展開して一気にゲイン
ラインを突破、そしてトライ。コンバージョンも右隅の難しい位置からキチン
と決め、理想的に7点を先取しました。大量点も予測されましたが、その後は
デビルズのディフェンスが冴えゲームは膠着状態に。

前半の終盤、デビルズが立て続けにシンビンでBKから2名を失い、13人で
戦う時間が約8分間も有りましたが、このピンチにもディフェンスが崩れる事
無く、ここで毛蟹に点を取らせなかった事は特筆に値するでしょう。しかし逆
に攻め手の方はチグハグで、後半早々には2度のPKでゴールを狙いますが、
2度とも失敗。その後に1トライを返しましたが毛蟹はその直後、敵陣10m
中央から鮮やかなDGを決めて突き放し、更に立て続けに2トライを追加した
ところでノーサイド。結果は20対5で毛蟹の勝利でした。


こちらはファンクションパーティでインタビューを受けるレフリー;劉さん。
39歳。レフリー歴は約10年。


ファンクションパーティはピッチ上で行われました。下が人工芝なので食べ物
をこぼしたりしないかと、気を遣います。


例によって今回のレフリー's。右から劉さん、Richard(マニラから)、そして
お馴染みの、Aaron、Chris(北京から)、そして私;Micheal.。


こんな人も来てました。現在はドバイで働いています。
←目を瞑ってしまった!

ボウル決勝を戦った成都と杭州の両チーム。試合は杭州が勝ちましたがビール
競争は………?


この人は、ニュージーランドでは有名なラグビーコメンテーターらしいです。
シャツの色が白ければ「裸の大将」みたいですが………。


杭州(ハーレクィンズ)のキャプテン、Alanaさんは米国籍女性で ポジションは
SH。ボウル決勝では見事なサポートプレーで自らトライを取りました。


プレート優勝の広州(ラムズ)キャプテン。


成都のチームカラーは白と黒なのでパンダの格好。


ここからはYSC(15人制)の表彰。優勝した毛蟹にカップが授与されます。


毛蟹はこの試合の為に、9月からはほぼ毎日22時~23時頃まで練習を重ね、
またセレクションマッチをした上で、レギュラー&リザーブメンバーを決めた
そうです。力の入れようが半端ではありません。

毛蟹のチームカラーは緑と黒なのでスイカのジャケット。


スポンサー;China Pub Company の偉いさんとデビルズのキャプテン(髭の人)。
デビルズのキャプテンはシンビンを喰らった2人の内の1人なので、この日は
ちょっと元気が有りませんでした。



★上海を離れ、この様な大会でレフリーをするのは初めてでした。最初は少し
 緊張もしましたが、初めて会う他国の同志達とラグビー(主にレフリー)談義
 をする事がとにかく今は無茶苦茶楽しいですねぇ。色々なところにアンテナ
 を張り巡らし、機会を作ってはまたレフリー修行の旅に出たいものです。
 
 そんなこんなで半日、本当に充実したラグビーディでした。


Micheal.

追) 米沢Jr、(17歳の)お誕生日おめでとう!

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