ドラマ化
著者は奈良県で障害児に対するお仕事をされていた。
いずれにして、この十数年、子ども(脳性まひ児)の運動障害に対するリハビリテーションは進歩したのか? 奇跡を求めているのではない。ただ、少しの前進かもしれないが、数歩でも良いから進歩している、と胸を張っていいたい。
脳卒中で見られる回復は、見かけかもしれない。
脳性まひの運動障害の回復が、現状のリハビリテーションの介入の無力さを露呈しているし、脳卒中の運動障害の回復は見かけであることを間接的に証明している。
何が欠けているのか? その解決の糸口を、脳のリハビリテーションを研究しているものは考え続けなければならないと思う。
成人と小児は違うと言って、成人中枢神経疾患に対峙しているセラピストは逃げてはならない。それは、「運動障害」にはお手上げだといっていることになる。
そのような厳しい状況に置くかが、セラピストの思考力を上げることになるし、研究者の創造力を上げる事になる。
リハビリテーション科学者たるもの、その運動障害に焦点を置いて研究するべきだと思う。
臨床のセラピストでも出来る研究テーマをわざわざ大学の研究者・科学者が選択する理由はない。絶え間ない、仮説を創設し、その検証作業に生涯を捧げる。そういう理学療法学(理学療法を研究しているのでない)を研究している者を早く、多く生産するべきである。
誰かの焼き直しの研究はもういらない。