べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

工場にて加工中

2007-05-11 19:41:19 | 長岡市深沢町 山の木


工場にて、今月終わり頃に建てる予定の深沢W邸の刻みをしています。
今週は、工場にて墨付け作業を行っていたので、なかなかお客さんの所へ出かけられず、ご迷惑をおかけしました。
また、ブログの更新もほとんど手をつけられませんでした。
(内容は溜まっているのですが・・)

伝統仕口の加工は、普通の在来木造の加工よりも大変なのです。
頭を悩ませないといけない。
加工自体も複雑なので、思うようにいかない・・

だから、やめちゃったのね・・一般の工務店は・・
でも、地震や雪に強い伝統構法を受け継いでいかないと、途絶えてしまう・・
お客さんの安全を第一に、命を守る家作りと認識して、面倒な墨付けや刻みを実施しています。
組みあがれば、プレカットなんて足元にも及ばない木組みの家になります。



最近は、暑い日と寒い日の温度差が激しく、2日前まで28度まで上がったのに対し、今日は全国的に強風が吹いて、気温が下がっています。
今朝のラジオで

「温暖化により地球が悲鳴をあげている」

と、アナウンサーが言っていましたが、まさにそのとおりで、一人ひとりが出来るところから手をつけていかないと、気候が予測不能となっていくのでしょう。

バイオエタノールが話題になっていますが、本来、食料となるべきトウモロコシや大豆を燃料の原料にまわし、世界的に食料の原価が上がってきているようです。
日本の加工食料品(植物油やマヨネーズ)が値上げしているとのこと・・

背景には、おそらく世界的な食糧危機があるように思えてなりません。
特に中国が食料輸入に手を染め始めているということです。
アメリカが飼料、食料を大量に輸出しています。
もともと生産国だった中国がアメリカから輸入をはじめてるのです。理由は安いからなのですが、人件費が安いはずの中国でさえ、食料を輸入にたよっている現状を考えると、国内需要を輸入に頼ってきた日本には危機的状況になってきていると思います。
世界シェアが中国にシフトしだし、日本に輸出してもあまり利益がないと判断されはじめている・・
材木に関しても、中国需要に圧されて、日本に入る材木量は減ってきています。
景気がいいはずの日本に材木が入ってこない。燃料の高騰を原因にして値上げをしていますが、実際には品薄の現状もあるのです。

材木ならず食料までも値上げの方向となってくると、日本は世界から見放されていくでしょう。まだ景気が良いから持っているのでしょうが、一路不景気となれば、それこそ世界の日本離れが進み、輸入量が減れば国内生産を忘れた日本にとって生存そのものが危うくなる・・

日本の一次生産人口は減る一方で高齢化がすすんでいます。
もう10年後には半分以下になるでしょう。
農業、漁業、林業・・国土を整備し維持していく産業が衰退すれば、国土自体が荒れてしまう。

バイオエタノールの原料に余った米を使えないかという研究が始まったそうです。
米余りで減反が繰り返されて出来た休耕田は住宅地に姿を変えています。
残された田んぼを有効に使って、食料や燃料を確保する動きも出てきているのでしょうか?
少しでも、若い人が農業をやってもようという風潮になると良いのですが・・

石油が枯渇し、燃料の原料を食料に頼る事態となったとき、食糧危機にあえいでいる発展途上国はさらに事態が悪化していくでしょう。
本当は、燃料にするべき食料を飢餓の激しい国に送らなければならないのに・・

燃料を節約する。食料の自給率を高める。
こちらの動きに何故動かないのか不思議なのです。

「マヨネーズがねあげした。日本の食卓事情が大変になる」
「燃料が高騰しているので、バイオアタノールの販売がはじまっている」

こういう話題で終わってしまうのです。
その裏に潜んでいる、もっと大きな話題に突っ込んでもらいたい。
そして、自分たちで何が出来、実行できるのか考えていただきたい。

そう思う昨今です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

円形サンルーム部分

2007-05-01 20:06:15 | 長岡市深沢町 山の木


昨日の快晴に比べて、本日はくもりベースの雨。
お昼頃にすごい風が吹いて、荒れていました。
低気圧に伴う前線が通過した模様です。

今年は、こんな天候で、晴れた日が2日ももたない。
暖かくなったかと思うと、寒気が入り込む始末です。
暖冬によって北極の寒気がまだ残っていて、じわじわと噴出す。
それも、局地的な噴出しのようです。
今年も不安定な天候になるのでしょうか???

午前中は曇っていたので、深沢町W邸の基礎コンクリートの打ち込みがスムーズにいきました。
数日養生をして、型枠を外します。

基礎はできあがりました。今度は、木組みの番です。
写真は、円形サンルームの床部分を仮に組んでみたところです。
放射状に伸びた床梁を頭押さえが円周状に廻っています。
プレカットでは、まず出来ない形状です。
手加工による自由な木組みならではの賜物です。

最近は、四角ばかりでは面白くないので、こういう円形部を取り入れて形をおもしろくしています。
墨付けも通常より時間がかかるし、大工も面倒がりますが、出来ると思わず、
「やったな」
という気分になります。

このサンルームはちょうど建物の正面中央側に位置し、小高い山の敷地に建った家から長岡市が眺められる展望台のような感じになります。
敷地に向かう小道から、この円形のサンルームと屋根を見ながら建物へのアプローチが続くのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

工場にて仮組み

2007-04-28 23:42:08 | 長岡市深沢町 山の木


今週は、天候に恵まれない1週間でした。
晴れても風が寒いし、すぐに雨模様になってしまう・・
もう、5月になろうというのに、寒気が入って来やすい状態が続いています。
1月、2月が天気が良かった反動なのでしょうか?

春だという実感がわかないまま、梅雨に突入するのかも知れません。

工場では、刻んだ丸太を組んで、小屋組みがしっかりできるか、点検しています。
梁間が8m、奥行きも9mあります。
さらに、上り梁が加わると、梁間が6mほど伸びますが、さすがにそこまでの敷地はありません。

基本的に、小屋組は伝統構法の「折置き(おりおき)」になります。
梁の上に桁が乗り、梁と梁を中間で「中引き(なかびき)」でつないでいます。
梁の上に桁が乗る「渡りあご」でかませてあります。

雪国の場合、梁や中引に「根曲がり材」を使えます。
根っこの部分は重く、強度もあるので、屋根の先端にこの部分がくるようにして、梁が反っている曲がりが上になるように「上木使い(うわきづかい)」にすると、丈夫な小屋梁になります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

工場にて刻み中

2007-04-23 19:54:32 | 長岡市深沢町 山の木


長岡市深沢町W邸の刻みがはじまっています。

小屋梁や登梁、中引(なかびき)は、昨年の春に三島町の山から出してきた8m根曲がり材を使います。
マルユーにて大割りにした後、うちの工場に秋に入れて自然乾燥中でした。

写真でも分るとおり、かなり大きな丸太を使用します。
杉は松よりも強度が劣るため、一回り大きな材料にしなければなりません。
むろん、大きさと比例して重さもかなりあります。
クレーンで吊ながら動かさなければ、加工できないくらいの大きさなのです。

でも、このような材料を組み込んだ建物ゆえに丈夫になるのです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

栗石地業

2007-04-20 12:00:01 | 長岡市深沢町 山の木


長岡市深沢町W邸の基礎工事がはじまっています。
地盤は地山を切土しただけあって、掘削すると手のひら大の石がごろごろと出て、地耐力も良好。これなら、掘削後に鉄筋を並べてコンクリートを打ち込んでも十分というくらいです。

でも、それでは面白くないので、その上に割栗石(わりぐりいし)を全面に敷き詰め、ダメ押しのベタ基礎にします。

長岡市は信濃川の中流に位置し、石の大きさも手頃な物がそろいます。
また、川砂も適度な粒度で、コンクリートにも最適な材料が手に入る地の利があります。
ここよりも下流では砂が細かかったり、塩分を含んでいたりして、コンクリートも強度不足になってしまう。
上流では、砂の粒や石の大きさが大きすぎたりします。

割栗石は大きさが12センチくらいの石で、平べたく、これを縦にして地面に突き刺すように並べていきます。
一個一個手で並べていくので、手間のかかる作業です。
ここの基礎で120㎡(約35坪)を全面並べるのに2~3日かかっています。

砕石を12センチくらいユンボで敷き詰めれば簡単なのでしょうが、砕石は地震の時に流れて、その上の基礎が中空に浮いた状態になるか、不当沈下してしまう。
栗石は横にごろごろと揺れるだけなので、上の基礎はそのままの状態を保てます。

昔の布基礎はこの栗石を並べたものですが、最近は簡素化されて、砕石を敷き込むか地盤改良してその上に直接ベースにする手法がとられています。
栗石は手間がかかるということで、なかなか採用されない工法ですが、地震を思えばこちらのほうが強い。わざわ地盤調査をして地盤改良をするお金をかけるのならば、金額的にも安いし、かえって鉄筋の量も増やせます。

割り栗石+ベタ基礎は本来、田んぼを埋め立てたところや、長岡よりも下流側の蒲原平野地域で採用する方法です。
蒲原平野は昔は海で信濃川の土砂が長年に渡って堆積した場所で、杭を何m打っても、硬い層に到達しない。
そんなところで表層を崩して改良しても、ほとんど意味がありません。
かえって、建物や基礎をバランスよい形状にしたほうが有利で、安価です。
伝統構法ならば、建物部分で耐震性があるので、基礎が下がっても修正できるように定着しておけば将来的にも対応できる・・

基礎一つとっても、いろいろな経験や技術が満杯なのが我が社の家づくりです。

割り栗石を並べた後は、砕石をその間に詰め込んで、転圧し、防湿シートを敷いて捨てコンクリートを打ちます。
その後に鉄筋、ベースコンクリート打ちとなります。
連休前に立ち上げが打てるかどうか微妙なところですが・・




   左官屋さんが一個一個並べています


   並べ終わると、こんな感じ


  ユンボの運転手も手伝ってます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もったいない

2007-03-19 21:08:03 | 長岡市深沢町 山の木


本日は曇りベースのチラチラ雪。
気温も低く、風が冷たい・・

深沢町のW邸では今まで住んでいた家の解体がはじまっています。
おばあちゃんが、
「いままでの家の材料がもったいない」

ということで、長押(なげし)や床板を外してから解体作業に入りました。
これらの部材を工場にて預かり、新築したときに、内装材に使用する予定です。
昔の家のなつかしい面影が所々にはめこまれる予定です。


さて、本日は新潟県住生活基本計画(素案)に関する意見募集の最終日となりました。
我が社から出した意見を後述します。




土木部都市局都市政策課広域都市政策班様

我が社では、地球環境問題、特に温暖化防止に関して家づくりの観点から改善できないかと2000年度から模索し、結果的に県産材を使った伝統構法による住宅づくりが最善の方法であるという結論に達し、実践してきた結果、中越地震ではその構法が耐震、耐雪に優れた構造であると確認し、県産材の普及、伝統技術の継承をめざして日夜努力をしております。

長岡市内に会社を構える伝統構法を継承する1工務店として意見を述べさせていただきたい。



目標Ⅰ(5)良好で末永く使える住宅・住環境づくり

イ. 耐久性・持続性等に優れた良質な住宅づくり

古来からの伝統構法で建てられた「古民家」には築300年を超える建物が多く点在しています。中越地震の際、その伝統技術を応用した住宅で、小千谷市、長岡市東山地区で建築中だった2物件は、継ぎ手、仕口、栓、くさびにひび一つ入らず、被害も皆無でした。
災害ではありましたが、雪国の伝統構法は地元の木材を適材適所に用いた耐震、耐雪に優れた構造だと再認識をした機会ともなりました。

この、雪国の伝統構法を受け継ぐことで、耐久性・持続性等に優れた良好な住宅を提供し続けることが可能だと思います。


具体的な施策について

「長寿命木造住宅の普及促進」に関して「雪国の伝統構法」も取り入れていただきたい。

指標について

住宅の利活用期間について、約40年では短すぎると思います。100年もつ設計、構造、間取りに関しての提言を行いたい。



ウ.健康で環境に優しい住宅・環境づくり
温暖化防止策として、建築するときの材料を運搬するのにどのくらいエネルギーを使ったかを確認できる「ウッド・マイル」の導入をしていただきたい。

また、地元産材使用率も参考値になると思います。
「杉ブランド材」だけではなく地域産材を使えば、運搬エネルギーも下がります。
また天然乾燥にすれば、人工乾燥よりもエネルギー消費が抑えられます。

地元の山の木を使うことで、地元の環境改善にも役立ちます。
「水源税」に似た形で、地元の山への還元、地産地消の意識の向上をはかれば、水源としての山林を保て、整備でき、結果として健全な水源を確保することにつながってきます。

指標として・・

ウッド・マイルによる評価
材料エネルギー使用率(kcal/g)による評価

等も付け加えて頂きたい。


目標Ⅱ「新潟らしい住宅・住環境による住生活」の実現

(1) 雪と共生した住まい・住環境づくり

イ. 雪と共生した住環境づくり

具体的施策
◇ 雁木のまちなみ保存・整備

道路内の雁木に関しては、消防による見解が大きく、防災、防火面が重視されているようです。(長岡市の場合)
市街地の雁木はアーケードと化し、ほとんどが不燃材(鋼製)に切り替えられ、昔の面影などひとつもなくなってしまいました。
現在の新体系建築基準法では、防火、耐火上の性能規定が設けられ、木造準耐火、耐火性能を認める動きとなっていますが、雁木に関しては、道路課や消防暑の意識がそこまでいっていないようで、条例も昔のままです。
市町村合併に伴い、周辺市町村には歴史のある雁木のまちなみが残されているので、市の条例がそのまま適応されれば、まちなみも近代的なものに変わってくると思います。

指標として

まちなみを残す条例案の提出数などを盛り込む等・・


(2)新潟らしい住まい・住環境づくり
ア気候風土に根ざした住まいづくり

前述のとおり、雪国の伝統構法(中越地方以南)に関しては耐震性、耐雪性に優れた構造であると中越地震により認識を深めましたが、県内各地の気候風土、材料に伴った、その地域独特の伝統構法が点在します。
地域色の濃い伝統文化を最優先とした、各地域の伝統構法の伝承、発掘、継承が必要だと思います。
一定の構法のみが「伝統構法」なのではなく、各地域に根ざした伝統構法が多数存在しえるということです。
お互いの伝統技術を尊び、交流することでよい面を伸ばしていくことも可能だと思います。
また、力学的な研究を進めれば、現在の技術よりも優れたところも発見でき、今後の設計、施工におおいに役に立つと思います。

具体的施策として

◇ 地域の気候風土に根ざした良質な住まいづくりの推進
に賛同し、協力します。

指標として

県内の伝統構法のマップづくり
(特色や構造、継ぎ手・仕口の工夫のヶ所など明記。)
継承者間のネットワークづくり


イ地元の材料を使った住まいづくり

県産杉材に関しては、根曲がり材などの特色ある形態もありますが「狂う」「すく」「やわらかい(弱い)」の3拍子そろったクセのある材料です。
現在の在来木造技術で、材料を県産材に切り替えた程度では、クレームの多い材料という悪評が広がりかねません。
この材料を使うには、伝統構法や県産材の素性を網羅した技術を使わなければ、対応は困難です。
また、なぜそうまでして、この材料を使うのか、作り手、使い手に教育をしていかなければなりません。ある意味、「品確法」にそぐわない建物となります。

具体的には、「県産材仕様マニュアル」を作成し、普及していかなければならないと思います。

指標としては

県産材仕様マニュアルの作成、普及



ウ伝統的技術を活かした住まいづくりと住文化継承

これには大賛成で、どんどん進めていっていただきたい。
また構造実験や解析を行って、伝統構法の耐震のメカニズム解明をすることで、現在の木造技術の向上に貢献できると思います。
伝統構法の継承・ネットワークには県内に「越後に生きる家をつくる会」が存在し、協力が可能だと思います。

指標

「新潟県伝統構法マニュアル」の作成
「新潟県伝統構法継承者ネットワーク・マップ」の作成 等




第1節 計画的な推進に関して

1. 県民等の役割
(2) NPO、地域の団体など
NPO法人。法人格の制限をつけると、事務処理、決算報告等にかかる負担が大きくなるため、「団体」を強調したほうが、動けると思います。
「NPOは法人を問わない」と明記していただきたい

「越後に生きる家をつくる会」は法人格はありませんが、川上から川下までの木材の流通のネットワークであり、各業界の技術の向上と県産材の流通量の向上を目的としています。
異業種間の交流を通して地域材や住宅を見直す運動でもあり、住文化や伝統建築技術の継承に取り組んでいます。


以上、意見をのべさせていただきました。
ご検討をお願いします。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

深沢W邸 構造材 部決め

2007-02-26 18:20:31 | 長岡市深沢町 山の木


本日は、昨日に続いて快晴。
日が差すところはとても暖かいのですが、外は風がまだ寒い1日でした。

長岡の志田材木店に、今年の春に刻み始める深沢町W邸の材料をマルユーから持ち込み、寸法を決めます。

搬入された構造材が通常の家のボリュームに比べて多いのと志田材木の社長さんも言っておられました。
これに、工場にある小屋丸太や指鴨居が加わるので、さらに多い構造材になります。
雪国の伝統構法は材料が多くなってしまうのです。
それゆえの、耐震、耐雪強度なのです。

志田材木店には4面プレーナーがあり、精度よく部材を削ってくれます。
村松のマルユー木材にて、本来の構造材の寸法に5㎜ほど大きく割って、冬の間天然乾燥してもらいました。
乾燥に伴って、材料が収縮していくのを見計らって、少し大きめに注文しておきました。
乾燥後は、狂ったり、平均に収縮していないので寸法はまちまちですが、これを部決めして精度のよい材料に仕上げます。
マルユーさんの出荷直前に強度測定もしてもらっています。
これが越後杉ブランド材・天然乾燥バージョンです。
乾燥に燃料も使わず、天然のエネルギーのみで乾燥させる自然のサイクルに沿った材料づくりです。

乾燥にて曲がりが出ていると思っていたら、意外とまっすぐだと志田材木さんの職人さんが言っておられました。
葉枯らし乾燥材なので、狂いが少ないのでしょうか?
今年は暖冬で晴れの日が多く、じっくりと冬の間、乾燥させた効果が出たのかもしれません。
通常、冬期間はなかなか乾かないものです。春にはどんどん乾燥します。

そういった意味では暖冬でよかったところもありました。


この材料を工場に運んで、墨つけをします。


4面プレーナーに材料を入れようというところです。
材料調書と照らし合わせながら作業をしていきます。


部決めされた材料がどんどん出てきます。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来年の構造材の段取り

2006-12-22 19:09:12 | 長岡市深沢町 山の木


村松のマルユー木材にて来年の新築に向けての、構造材に挽く打ち合わせをしました。

この大割丸太は今年の春、長岡の深沢町にて伐採し、葉枯らしをして、この土場に運搬し、割って乾燥させておいた材料です。

来年の夏ごろの予定ですが、製材して冬と春の間、乾燥させようということです。
来年春の刻み時期には適度に乾燥していることでしょう。

1年がかりの乾燥期間でしたが、天然でゆっくりと乾燥することで、強度を保ちながら立派な構造材になっていきます。
樹齢80年以上で目もつんでいるので、差鴨居(さしがもい)や通し柱(5寸)等の家の要となる部材となります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

丸太搬入

2006-12-08 19:51:57 | 長岡市深沢町 山の木


工場に8mの丸太を搬入しました。

三島町の山林で間伐作業の際に出た根曲がり丸太を村松のマルユーにて大割りにして夏の間乾燥してもらっていた材料です。
適度に乾燥し、手で持てるくらいになりました。

この材料は来年の物件に使用する予定です。
主に屋根裏の梁や中引に使い、8mもあるので継ぐ必要がありません。
家の端から端まで1本で通せる長さなのです。

こういった材料は運搬が困難なので、山からなかなか出てこないので希少価値があります。長い期間を見越して用意しておけば使いたいときに使えるようになるのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

背板 乾燥中

2006-11-10 19:57:11 | 長岡市深沢町 山の木


本日の天気は雨の予報でしたが、なんとか曇りベースで幸運でした。
外部工事もなんとか決まりがついたようです。

昨日、マルユーから運搬してきた背板を工場の近くの空き地に並べ替え、乾燥させています。

背板は、丸太の真ん中の構造材を採った側の余り材で、実際には無地が多く取れる部位でもあります。
目が良ければ破風板や造作材として使えます。

まだ、乾燥が不十分のため、冬場を利用して野ざらしにし、乾燥させます。
材料の間に桟木を入れて隙間を開け、そこから水分が抜けるようにしておきます。
これを「間段(けんだん)」といいます。
冬場、雪にさらすとオゾンによって漂白され、渋のぬけた赤みのある材料となるのです。

来年の春が待ち遠しいところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来年の深沢W邸の材料・・

2006-11-09 20:46:55 | 長岡市深沢町 山の木


本日も昨日に続いて心地よい快晴です。土合町T邸の外部塞ぎに多人数を導入して一気に終わらせたいところです。(夕方はどうなったか見に行ってませんが・・)

午前中は、栄町のお客さんとオーゴシ建設さんの(紹介した)家を見学しました。
その後、オーゴシさんの社長さんと専務さん(娘さん)と交えて土合町K邸を見学してもらいました。
伝統構法と大黒柱、居間の明るい吹き抜け天井、円形階段に感動していたようです。

その後、村松のマルユー木材に来年の深沢町のW邸新築工事の構造材を品定めに行きました。
この春、伐採して葉枯らし乾燥後、大割りにして乾燥させた材料を、その伐採した山主の家に使うのです。

2~3日前から徹夜に近い状態で材料拾いをしていて、どこにこの材料を使うかを吟味していました。
実際に、切った丸太を見ると、その大きさに驚かされます。
伝統構法では、下の部分になるべく重くて大きい材料を使って、重心を低くして耐震のバランスをとります。
特に、「差鴨居」は大きくて重い材料だと有効です。通し柱を低い位置で結ぶのでガッチリした家となるのです。
この重要な材料こそ、裏山の木を使う価値があります。
遠いご先祖が、子孫のために植えた木に守られながら安心して暮らせる家となります。これこそご先祖が願った形なのではないでしょうか?


マルユーさんに材料を指定したので、あとは工場に材料が搬入されてくるのを楽しみに待っていましょう・・。
それまで、栄町T邸を仕上げるのに全力を使いましょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大割り丸太 天然乾燥中

2006-09-19 18:42:58 | 長岡市深沢町 山の木


台風13号が九州を中心に被害をもたらし、日本海側に抜けていきました。
今年は前線+台風による長雨の影響が色濃く出ています。
台風も前線に刺激を与えて活発にさせながらゆっくりと北上する傾向があります。
天気予報もなかなかあたらないため、外仕事の算段がむずかしい今日この頃です。

長岡市深沢にて葉枯し乾燥させていた丸太は、村松のマルユー木材にあずけられ、
大割りにして天然乾燥中です。
最終的には100石を超える山が土場の一角を占領してしまいました。


実際に人と比較するとそのボリュームの多さが確認できます。
3mくらいの高さの山になっています。
こうやって山積みにしてじっくりと天日乾燥することで丈夫な材料となっていきます。

来年の今頃の震災復旧物件と深沢の山主の家の新築に使われる予定です。
80年を越す材料は、構造的に重要な差鴨居等に使います。

赤みのある目の詰まった材料でした。
その場所の近くで育った木を使うことが、その場所に最適な材料なのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

丸太運搬 葉からし材

2006-09-05 15:34:22 | 長岡市深沢町 山の木


深沢にて伐採した丸太を、村松のマルユー材木へ運搬しました。
材積は100石に及ぶとのことです。

葉枯らし乾燥したので水分が飛び、丸太も軽くなっています。
葉枯らし乾燥は時間はかかりますが、強度低下の防止、運搬の負担軽減などの利点があります。また、丸太の表面近くから水分が抜けるので、虫の入りも少ないようです。

カミキリムシは春に成虫となり、木の腐った部分に卵を産みます。
木を伐採すると、表皮が死に、腐敗が進んで亜硝酸の匂いをばらまきます。その匂いをかぎつけて、卵を産みます。
立ち木のまま痛んだ木も卵を産み付けやすい場所です。
虫も生きるのにせいっぱいです。

幹に入った卵はやがて孵化し、幼虫は幹の表面近くの白い部分を食べて生長します。その中の数匹がさなぎになり成虫となります。数十匹いるうちのたった一匹です。
さなぎのまま冬を越し、春に成虫となって新たな腐った木や枯れた木、伐採した木を求めて旅立ちます。

はじめは、カミキリムシが穴を開け、そこに黒蟻やクワガタ、カブトなどの甲虫類の幼虫が入り、分解が進んでいき、最後は土に戻ります。

材木を長持ちさせるには、この自然のサイクルに逆らったことをします。
カミキリムシが生活できないように、水分を抜いてやります。
乾燥した材木、丸太には卵を産み付けません、幼虫も水分がなければ成育できません。
昔ながらの「寒切り」は木が休んで水を吸い上げない時期に伐採することで、虫の成長をくいとめます。
ただし、卵を産み付ける春までの間に割ってふもとに出さなければなりません。
冬はちょうど農閑期だったので、木を出すには十分な手間もありました。

夏のお盆すぎの頃にも一時期、木が休む期間があります。
マルユー材木ではこの時期に葉を付けたまま伐採し、秋の間乾燥させて、冬前に山から出す方法をとっているそうです。

今回の木は、樹齢80年級の寒切り+葉枯らし乾燥の材料なので、構造材としても強い材料として使えることでしょう。
来年の春から、この地で新築の材料として用いるまで、じっくりと乾燥をさせます。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

深沢 樹齢80年の丸太

2006-09-01 20:40:34 | 長岡市深沢町 山の木


春に伐採した木を葉枯らし乾燥させ、長さを材料に使いやすいように切断した丸太を運搬しやすいように積んでいます。

計測しているのは村松のマルユー社長です。
じきじきに出向いて指示しています。

人の大きさと比べると、丸太の量がわかります。
おおよそ100石くらいだと言っていましたが・・

これから、マルユー木材に運搬して、大割り、さらに天然乾燥させて、家の材料となります。
来年の物件に使います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

玉切り 葉枯らし乾燥後

2006-08-25 08:37:06 | 長岡市深沢町 山の木


深沢にて葉枯らし乾燥していた木を材料として使う長さに切断しています。
おおまかに6mに切断し、通し柱、差鴨居(さしがもい)に使う材料とします。
家の構造として重要な部分となります。

伐採したばかりの丸太は、切断すると水がにじみ出てきますが、葉枯らししていたので水分が出てきません。
虫もほとんど入っておらず、赤みの良い材料のようです。

この後、村松のマルユー材木に運搬し、大割りして秋の期間、天日乾燥させます。
ゆっくりとした乾燥することで、(人工乾燥に対し)強度を保ち、耐久性のある材料となります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする