べんりや日記

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内付樹脂サッシのエコポイント

2010-01-27 20:50:53 | CO2を25%削減
窓の内側に、樹脂製サッシを取り付けて
断熱性能を高めるリフォームを行うと
エコポイントがもらえる制度がはじまろうとしています


家電製品に関しては、既に「家電エコポイント」の制度が導入され、省エネルギー性の高い製品を購入した場合、「エコポイント」が発生し、そのポイントを地域商品券等に交換できるようになりました。
この制度は来年も続くようですが、住宅にも「エコポイント」を導入しようという動きがあります。


経済産業省、国交省、環境省が1/3づつ出し合って、合計で1000億円の予算を確保、平成22年1月1日~12月31日に工事着工(平成21年度補正予算が成立した日より後に工事完成)した断熱リフォームに最大30万ポイントを付与する方向で(新築の場合は省エネ基準のトップランナー型の施工)、平成21年度補正予算案に「住宅エコポイント」が盛り込まれ、今国会内での予算の審議、通過が待ち遠しいところです。
国交省にてエコポイントの発生基準を吟味しているところですが、どうやら2月にならないと正式には決まらないらしく、現在のところは国交省のサイトにて確認する以外はなさそうです。



YKKの後付用樹脂サッシ「プラマードU」


「省エネ建材等級☆☆☆☆」
この認証シールが貼られていることで、
省エネ製品と判断します。


ペアガラスということで、
同じく「省エネ建材」認定シールが貼られています


こういった内付樹脂サッシを取り付けることで、住宅の開口部からの熱損失を抑えることで省エネルギー性を向上させようというのが目的です。
製品に「認証マーク」を付け、「認定書」が同時に送られてくるそうで、この認定書と工務店の請求、領収書とそろえて申請することで、エコポイントと交換する制度になるようです。

一般的な窓である、
幅1.6m×高さ1.2mの窓に樹脂サッシを取り付けた場合、12,000ポイントが発生することになります。(国交省HP2010/1/20現在)

YKKの樹脂サッシ「プラマードU」の1.6×1.2mの製品を取り付けた場合、本体で21,000円、取り付け費が4,000として計25,000円。
エコポイント12,000ポイントを差し引くと(1ポイント=1円とした場合)、サッシ1箇所当たり13,000円で済む計算になります。(ほぼ半額です)

エコポイントの交換対象として「商品券」や「プリペードカード」、「地域商品券」がありますが、住宅版の場合は更に、省エネ施工を行う追加工事費も含まれます。

「サッシ工事をした後で、申請し、ポイントを発行したら更なる工事費にあてる・・・」

ということも可能になりそうです。

ただし、長期優良住宅の補助事業との併用はできない(リフォーム減税との併用は可能、介護保険との併用は?です)ので、新築の場合に補助金を使う場合はエコポイントは発行しないほうが無難です。(長期優良住宅でない場合で省エネルギーのみを高めた住宅の場合は使っても良いと思います)
どちらが得なのか、よく判断してから使いたいところです。


住宅版エコポイントへ・・



二重サッシに関しては、我が社で昔からお薦めしていて、「標準」だったのですが、今年になってメーカーが一方的に「生産中止」となって、現在では樹脂製ペアガラス仕様を余儀なくされています。
その後、メーカー側から「防音」「断熱」「防犯性」に優れたサッシとうたい文句に「樹脂製後付サッシ」が登場し、

   「一杯喰わされた」

感じがある今日この頃・・・・

   「二重サッシの良さが分かっていたなら、何で中止にするか!!」

と言いたいところ・・・・


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CO2を25%削減するために・・
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雪国の高床住宅について・・「混構造建築物」

2010-01-27 13:31:09 | 長期優良住宅
月末の25,26日に日本建築防災協会と全建連主催の耐震診断士講習会があり、その中で雪国の高床住宅についても触れていたので、解説しようと思います。
雪国の高床住宅は新潟県特有の住宅形体で「新潟県条例」で定義されています。

多積雪地域で2階まで雪が積もったり、雪下ろし作業で捨てる場所が無く、敷地内に積み下ろしたりした時に住宅としての機能を損なわないように、基礎の高さを上げ、建物の床高さを高くした住宅です。

最近は、新潟市街地の水害による影響を受けやすい場所でも基礎を高くする形体も出てきました。

高床の内部は「冬季間のみ使用する」ということになっています。
冬場の駐車スペースとして使ったり、物置として使用し、課税対象は1/3に軽減されます。



よくある高床住宅のパターン


玄関は高床の外側が基本です。内部に階段を持ってくることもありますが、その通路部分は高床として認められません。
よって、大半は外部に階段を設け、出入りします。



高床の構造図

1階が鉄筋コンクリート造、2,3階が木造の
「混構造」となります。


木造3階建て一部鉄筋コンクリート造(又は鉄骨造)の混構造として扱われ、確認時に構造計算書の提出が必要になります。

基準法の改正前は2階建ての扱いで、構造計算書の提出は必要ありませんでした。
大半は木造2階建て用の壁量計算のみで安全をチェックしていたようです。(チェックすらしていない場合も多々あったようですが・・・計算書類の提出は義務化されていませんでした)

耐震診断の場合、基礎・地盤や混構造部分は切り離して考えるので、2、3階のみを診断することになります。
1階の鉄筋コンクリート(又は鉄骨造)部分の耐震診断の方法も用意されていますが、大半は丈夫の木造部分の判定のみとなります。
(RC造、S造部分の補強は大変な金額になるため、住宅で高床部分の診断をしても補強工事まで至るケースは稀でしょう)




1階部分の車庫の入り口面の壁が少なくなるので、
入り口部分の梁、柱の補強が必要です。


高床部分の強度は、工法にもるところが大きいので、調査も大変です。
留意すべき点は、

 1.地盤調査の有無
 2.構造計算書の判定の有無
 3.地盤補強の有無
 4.ベタ基礎・布基礎の別
 5.立ち上げの幅、鉄筋の選定・本数
 6.柱・梁の有無
 7.床版(スラブ)の有無

で、ちゃんとした鉄筋コンクリート造(又は鉄骨造)として施工されているかが問題です。
道路側に車庫をとる場合、入り口の開口幅が広く必要なので、壁が不足しがちです。柱や梁の設置が必要になります。




2階部分は南面に広い部屋を取り、
北側に水廻りの小さい部屋を固めるので、
壁が北面に集まりやすく、バランスが偏るので
広い部屋の壁の補強が必要になるケースが多い


積雪時の地震で一番被害を受けやすいのが2階(高床1階部分)です。
生活形態を考えるとどうしてもリビングや水廻りをもってきたいので、建物の壁配置に無理が出てきます。
壁の少ない広間の一番弱い部分が損傷を受けやすい所で、そこを補強する必要があります。



3階部分は壁もバランスが良い傾向になるので比較的安全です。

※ 下屋が広く、3階が極端に狭い場合は、
 3階部分が揺すられるために補強が必要です。



3階部分は比較的被害が少ない部分です。
プライベート部分(寝室や子供部屋)をもってくることが多いので、壁も平均に入れやすい階です。
地震時は揺れが大きいので、家具の転倒に気をつけたいところです。
就寝時の地震で家具が転倒し、下敷きにならないように・・・


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