建築には実に多くの業種が関わり、その業種にはそれぞれその道にたけた職人がいる。
細部もまたしかり。業種が単体で成り立つ事は少なく、ほとんどの場合それぞれの組み合わせから生まれる、いわば他業種間コラボレーションである。当然、業種を越えた知恵や工夫が必要になる。
写真は先日竣工したO邸の階段部分。手摺壁と、階段の段板が出会う場所。
吹き抜けとの一体感を出す為に、壁やコーナーを曲線にした左官壁に沿って大工さんがR加工する。言ってしまえばただそれだけの事ですが、そのしっかりしたトレースと、きっちりした距離感に、知恵や工夫、そして何より、業種を越えた職人同士のリスペクトを感じました。
R仕上げした柱脚の裾を、柔らかな曲線で床を立ち上げてます。
壁のRに呼応するよう曲線で仕上げた米松の梁に使う材を転用した框
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます