(外来種のガビチョウについて)
ここ丹沢山地では(丹沢湖、宮ヶ瀬湖周辺でも)ガビチョウがあちこちで囀り、姿もよく見かけます。10年ほど前から増え、目立ってきたと聞きました。一般的に「ガビチョウ」は外来種で害鳥扱いされています。宮ヶ瀬ビジターセンターの職員の方にその被害状況を聞いてみると、『ここ丹沢周辺で言えば、鳥がもともと居なかった場所(少なかった環境)にガビチョウが住み着き、適応できたのではないか!特に他の野鳥など数の減少は確認されていない』との見解でした。
ガビチョウは中国南部から東南アジア北部にかけて広く生息。 日本では、ペットとして輸入された個体がかご脱けにより定着したと思われ、日本国内では留鳥として生息し、関東、中部、九州北部で見られる。本種が多く観察されるポイントとして、東京都内では高尾山、神奈川では丹沢山地が有名。
眼の周り及びその後方に伸びた白い紋様が特徴。まるで「ピエロ」のようです。(^^) 嘴の色は黄色。シロハラくらいの大きさ。 かなり大きな声で美しく囀る。その鳴き声は多彩でクロツグミの様に美しい時とオオヨシキリの様に騒がしい等々、他の鳥の鳴き声を真似るようです。ビジターセンターの方のおっしゃるには『冬にクロツグミが鳴いている』と最初は不思議に思われたそうです。
(生態系に与える影響)
現在まで特に確認されていないようです。
生息地である里山の生態系においてツグミやシロハラ、アカハラといった地上採食性の鳥類へ影響があるのでは?と言われてますが、これもまだ分かりません。
(人との関係)
中国では非常にポピュラーな飼い鳥で、囀りを楽しむため広く一般的に飼われています。日本でも古くから輸入され、中国同様囀りを愛でるため飼われていたが、1980年代以降は人気がなくなりペットショップ店頭から姿を消しました。害鳥扱いされているガビチョウも自分勝手な人間の被害者なのではないでしょうか。
ガビチョウは今、関東一円で急速に生息範囲を拡大しているそうです。近畿地方でも姿を見る日はそう遠くないと思われます。
<<おまけ>>
「あっ、何かがいる!?」
横を通り過ぎてみる・・・
前回、F崎さんと丹沢湖へ探鳥時には、トナカイを思わせる様な大きく立派な角をもった鹿を見ましたが、今回は天然記念物/ニホンカモシカくんでした。かなりマイペースな様子。自動車に気を付けてね!