日本野鳥の会・神奈川支部「こまたん」主催による、大磯/照ヶ崎アオバト観察会へ参加させていただきました。
この日は朝から波が高くアオバトがなかなか岩礁に降りることが出来なかったが、7時過ぎ潮が引きなじめ、ようやくアオバトが降りることができました。
最大瞬間飛来数は約180羽でした。
しかし台風の接近もあり、波の勢いはおさまる様子はないようです。
タイミングが悪く、磯へ降りた瞬間に高い波がアオバトを襲います。
波に飲み込まれ、波打ち際まで寄せられたアオバトを保護。しかし、6羽のうち2羽しか助けることはできませんでした。本来は波打ち際へは絶対に近づきませんが、今回は波が静かになりつつあったので助けることができました。死んでしまったアオバトは冷凍保存して山階鳥類研究所へ送付するそうです。
こまたんメンバーの方へ聞いてみると、やはり今年生まれた幼鳥が被害にあうケースが多いようです。
アオバト成鳥♂(上)、♀(下)
アオバト幼鳥
(幼鳥の特徴について)
①尾羽が短い。(3㎝以上短い)
②体の大きさが小さい。(成鳥:250g、幼鳥:175g前後とかなり小さいですね)
③大雨覆が短く、白い2本ラインが見える。
④羽が全体的にモサモサした感じ。
10時をまわると、めっきり飛来数が減少します。しかし、皮肉なことに波も静かになり、このタイミングだとアオバトも波に飲み込まれ被害に遭うことが無かったのに・・・と考えられずにはいられませんでした。
■5月~9月の最終日曜日は「こまたん・アオバト観察会」が6:00~9:00過ぎまで開催されています。目の前でアオバトの命がけの海水吸飲を見ることができ、こまたんのリーダーの方々が「アオバトのふしぎ」(なぜ海水を飲みにくるのか? どこからくるのか?等々)について丁寧に教えてくれます。ぜひ、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
(こまたんのHP)
http://komatan.jp/kanagawa/tantyoukai.html
[確認した鳥]
オオミズナギドリ、ウミウ、アオサギ、ダイサギ、トビ、ウミネコ、ドバト、アオバト、ハクセキレイ、イソヒヨドリ、アジサシ、キョウジョシギ、キアシシギ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス
ところで、アオバトが波に飲まれる場面はこれまでも何度も見たことがありますが、たいてい自力で抜け出し、これまでは助かっていました。
しかし今回は何羽も溺れる場面も目の当たりにして、自然の摂理とは言え、辛かったです。この照ケ崎は立ち入り規制などが無いため、釣り人なども磯へ上がります(近づいたりします)。アオバトも人間を警戒し、敢えて、危険な場所に降りなければいけなかったのではなかったか・・・など後になり考えさせられます。