映画「フライト」を見てきました

３月１日公開の「フライト」。

う～ん、簡単にはコメントしづらい映画ですね。



さすがにアカデミー賞（主演男優・脚本賞）にノミネートされているだけに、つくりは丁寧です。

監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ/一期一会」「永遠に美しく…」「ロジャー・ラビット」など、映像の魔術師（と私が勝手に思っている）ロバート・ゼメキス。
久しぶりに、普通の実写版です。

前半の飛行シーンはど迫力でした。普通ではないか・・・？
ここまでは、話の枕にすぎません。
ここから、映画の内容に入ります。

主演は、デンゼル・ワシントン。主演ができる男優としては、今やトップクラスの一人。
黒人としては、モーガン・フリーマンと彼ぐらいでしょう。

しかし、個人的には「マルコムＸ」や「戦火の勇気」「フィラデルフィア」「クリムゾン・タイド」の頃は続けざまに見ていたのですが、ここしばらくはご無沙汰していたので、急に老けた気がしました。

しかし、実は、意志の弱い人を演じるために、役作りのために太ったのです。
「アンタッチャブル」のデ・ムーロと同じです。
すごい！


この映画を語るときには、「実話」というファクターは欠かせません。
事実は小説よりもずっと複雑です。

したがって、この映画も、アメリカの病理、神の思し召し、父と子、本当の英雄とは、などなどいろいろなテーマがあります。

アメリカの病理という点では、日本の青少年には見せたくない映画です。
日本ならあり得ない・・・。

神の思し召しという要素もいくつか出てきます。人は、死に直面すると、神のことを考えるのでしょう。
ロバート・ゼメキス（だけではないかもしれませんが、）は、特に多い気がします。
「コンタクト」しかり、「フォレスト・ガンプ」「永遠に美しく…」しかり・・・。

そして、父と子。ラストシーンは気に入りました。

本当の英雄とは。これは、見る人が自分で考えるべきでしょう。

最後の１０分ほどは、アカデミー脚本賞にノミネートされたことも納得できます。

最後まで集中してみることができましたが、それにしても・・・・。