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哲学入門59 フーコー入門

2019-03-18 05:06:00 | 哲学の窓
白坂慎太郎先生の哲学入門

第59回、フーコー入門  です。
 ここから https://www.youtube.com/watch?v=05SVJ83xssc

ミシェル・フーコー(Michel Foucault)は、20世紀に活躍したフランスの哲学者です。
1926年にフランス西部のポワティエに生まれます。
1951年にリール大学助手として採用後、哲学研究者として知性、権力、性など幅広い分野での研究・著作に励みました。
1970年からはコレージュ・ド・フランス教授。さらなる発展的研究を期待されていましたが、後天性免疫不全症候群(エイズ)を発症。1984年に57歳の若さで没しました。同性愛者であることをカミングアウトしていたことで知られています。

フランスのポストモダニズムの哲学者の代表格とされ、最も有名な著作である『監獄の誕生』では、近代社会における権力による刑罰や秩序維持のシステムについて、19世紀のイギリスの哲学者ベンサムが提唱した監獄「パノプティコン」になぞらえ、権力による監視と市民の規律化の構造を解き明かしました。
『狂気の歴史』(1961)
『監獄の誕生-監視と処罰』(1975)
『性の歴史』(1976-84)

その立ち位置を確認してみましょう。


1960年以降、構造主義が広がり広がりました。
カタカナを使うなら「システム」です。
心の内面ではなく、枠組みを研究対象としました。

カントは内面だけでしたが、ヘーゲルは外枠を対象に広げました。
構造主義は、主体性の絶対視や、西欧の理性を基準にして異文化を野蛮視する傾向を批判しました。

フーコーは、人間は無意識のうちにその時代の支配的な知の構造に支配されているとしました。

さらに、「主体」としての人間は、近代の発明にすぎないとして、西洋の人間(理性)中心主義の限界と問題点を明らかにしました。

近代以降、人間の理性を尺度とした文明社会は、病気や狂気、犯罪といった半理性的なものを日常生活から排除していきました。
異質なものは許さないという感覚です。
しかし、その異質なものが重要なメッセージを発してるかもしれないのです。

近代合理主義は、


監獄の誕生



生の権力



動物園を思い浮かべてください。

野生よりも身の安全が図られていますが、管理されています。毎日同じ所をうろうろするのを強いられています。
福祉国家もそうではないでしょうか?

目に見えない生の権力で支配されているのです。

フーコーは


福祉国家による権力を打破するのは、個人の倫理としたのです。
ピラミッドの外にある異分子にならなければとしたのです。

そして


ものの豊かさを追究すると画一性が望まれます。
しかし、心の豊かさは異質性から生まれます。

哲学は、社会参加と幸福を追求し始めたのです。


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