１１月１日の社説は・・・

日銀の金融緩和でしょう。

今朝の社説を見てみましょう。

朝日新聞
・　日銀追加緩和―目標に無理はないか
・　首相の発言―「捏造」は看過できない

読売新聞
・　拉致訪朝団　政権中枢へ「解決」迫り続けよ（2014年11月01日）
・　日銀追加緩和　脱デフレへ強い決意を示した（2014年11月01日）
　
毎日新聞
・　日銀の追加緩和　泥沼化のリスク高まる NEW (2014年11月01日)
・　日朝協議　拉致先送りは許されぬ NEW (2014年11月01日)

日本経済新聞
・　異次元の追加緩和に政府も応えよ
　　
産経新聞
・　拉致再調査　期限切って真実引き出せ
・　日銀の追加緩和　今度こそ脱デフレ確かに

中日新聞
・　危ない賭けではないか　日銀追加緩和

※　全社、日銀を取り上げました。

経済面でも、新聞社の色が出た、興味深い社説になりました。

日経は一本ものできました。
「日銀が追加の金融緩和に踏み切った。年間で約60兆～70兆円増やすとしていた資金供給量を約80兆円まで拡大する。

　黒田東彦総裁は15年以上に及ぶデフレからの脱却にむけ、日本経済は「正念場にある」と強調した。まずはその判断を尊重したい。政府や企業も日銀に応え、日本経済の本格的な再生のための努力を倍加すべきだ。」

　その判断を尊重したいと、まずは評価しています。

　その後も、他社と比べて踏み込んだ内容です。さすが経済紙です。

産経です。
「日銀の黒田東彦総裁は「デフレ脱却に向けた日銀の揺るぎない決意」だと説明した。その言葉通り、今度こそ脱デフレを確かなものとしなければならない。

　このまま経済再生への期待感がしぼむようでは、年末に控える消費税再増税の最終判断にも影響しよう。政府も日銀と一体で、経済の好循環を果たせるよう取り組みを強めてもらいたい。」

　しっかりと応援しています。

読売です。
「何としてもデフレ脱却を実現する。その強い決意を、日銀が思い切った政策で示した。」
「経済情勢の変化に迅速に反応したのは、妥当な判断だろう。」

　評価しつつも、次のように続きます。

「ただ、決定会合メンバー９人のうち、４人が反対に回るという僅差の決定だった。

　日銀の国債保有残高を年８０兆円ずつ増やす異例の政策が長期化すれば、「財政赤字の穴埋め」と受け取られかねない。財政規律と日銀の信認が揺らがないよう、金融緩和の副作用に注意が必要だ。」


朝日は微妙な表現です。
「「２年で２％」の目標を見直すべきではなかったのか。出口が遠くなったことだけは確かなようである。」


毎日です。
「うまくいっていないものを一段と強化した先に果たして展望は開けるのだろうか。しかも副作用の多い、劇薬なのである。」

　劇薬という表現です。


中日も弊害を指摘しています。
「日銀の追加金融緩和は政策委員の賛否の拮抗（きっこう）が示すように危ない賭けである。株は大幅高となったが「悪い物価上昇」などの弊害は小さくない。」

　経済の話は特色が出にくいものです。

　今日の社説で、新聞社の考え方を読み比べて見ましょう。