あなたも社楽人!

社楽の会の運営者によるブログです。社会科に関する情報などを発信します。

第4回 志友会おもしろ学校

2012-08-25 08:13:05 | 日記
昨日は、江南市立布袋中学校で、今年度第4回志友会おもしろ学校が開催されました。

講師は、尾張教育事務所指導第一課管理主事 野木森 広先生です。

テーマは、「ろうそくの不思議」

下図のような燃焼実験箱があります。

ゴム栓を抜くと、そこから空気が出入りできます。



はじめに、「この箱とろうそくを使った実験をいろいろ考えて、実際にやってみましょう」という説明がありました。



いろいろやってみました。

Q1 全部のゴム栓を締めた状態で、ろうそくの火はどうなるか?

A 22~25秒で消えました。
  ただし、芯の長さなどの条件により、時間は変化します。

Q2 Bのみ開けたらどうなる?

A 全部閉めた状態とほとんど変わらない時間で火は消えました。
  
Q3 BDの両方を開けたらどうなる?

A Bだけ開けた時より少し長めでしたが、消えてしまいました。

Q4 ACを開けたら?

A Bだけの時とあまり変わらず消えました。

Q5 AB、ADの時は?

A 元気に燃え続けました。3つあるいは全部開けたときも同様です。



 やはり、上の穴から空気が逃げ、下の穴から供給されることで、燃え続けることができました。

 では、Q1などの時、ろうそくの火はなぜ消えたのか?

A案 酸素が少なくなったから?

B案 二酸化炭素が増えたから?

 二酸化炭素だけでも、マグネシウムは燃えることができます。

 2Mg + CO2 → 2MgO + C

B案はどうも違うようです。

実は、通常21%の酸素が、18%に減ると、炎を維持できなくなるのです。
実に微妙な数字です。

空気の成分表は、理科年表に載っています。

2001年度版の理科年表を見てみると・・・

1.窒素78%
2.酸素21%
3.アルゴン1%

以下は微量です.
4.二酸化炭素0.032%
5.ネオン0.0018%
6.一酸化炭素0.000012%

問題は 二酸化炭素 です。

産業革命以前は、0.028 % という資料がありました。

今では、0.038 % という数字もあり、今では通常0.04%とされています。

二酸化炭素は、確実に、しかも急速に増えていることがわかります。
東京湾に熱帯魚がいたり、千葉県沿岸で珊瑚礁が見つかっています。
地球温暖化は、急速に進み、近頃の豪雨の主原因となっています。

野木森先生からは、燃焼の科学史、地球の大気の変遷について説明を聞きました。



ゲーリケ、メイヨウ、シュタール、ブラック、ラザフォード、プリーストリ、ラボアジェ

ラボアジェ以外は知らない人ばかりでしたが、自分でも調べてみたいと思います。
それにしても、燃えるのには酸素が必要とわかったのは、つい200年ちょっと前で、新しい発見であることを知りました。


 
江南市という初めての会場でしたが、多くの参加者が集まり、大成功でした。

野木森先生、ありがとうございました。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。