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医師数の国際比較

2012-08-10 06:28:01 | 社会科こぼれ話
最近、新聞でよく見るのが医師の不足。

 小児科や産婦人科では深刻そうですが、人口1,000人当たり医師数の国際比較(2004年)は次の通りです。

 http://www.med.or.jp/etc/iken/nanmin/iken3.pdf

 資料の中では日本は下から4番目、1,000人あたり2.0人です。
 多い方からは、ギリシャ、イタリア、ベルギーという順でした。

 もう少し新しい2007年の資料でも同様でした。

 別の統計資料では、多い方からイタリア、キューバ、モナコ、ロシアという順でした。
 この資料では、イタリアの医師1人が見る患者数は162人、逆に最も医師の少ないリベリアでは、1人の医師が116,667人を看ています。何と720倍の格差。この数字をどう見るのか。

 もっとも、イタリアは、公的な診療機関は無料ですが、診察のみで治療はしないのです。治療を受けたい時には、別に有料の医師にかかるのです。だから医師の数が多いのかもしれません。

 ところがです。日本は、先進国中、国民1人あたりの診療回数は14.1で世界一なのです。医師は少なく、診療が多いのだから、日本の医師は忙しいはずです。

 一方、かかる費用は?

 日本の外来初診料や入院料は、欧米先進国と比べると、極めて安いのです。
 ある保険会社が調べた盲腸の手術費用を調べてみましょう。



 もちろん、日本ではこれに保険がかかりますので、もっと安くなります。
 
 だから、欧米では、インフルエンザぐらいでは医者にかからないのです。

 スイスの会社が製造したあのタミフルも、その4分の3以上を日本が買っているのです。

 こう考えると、医者のかかり方も考えなければいけませんね。

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