日記

音楽教室のことや、その日に起きた出来事をご紹介します。

レッスン後

2005-12-06 23:17:26 | Weblog
今日は燃え尽きた感が強かった。

珍しくハノンを精進していたので、何とかついていけた。
新しい奏法も教えていただいて、魔法にかかった。
アルペジオは指遣いに変更があったので、これから直していかなければ。。。。
曲は全くダメだった…。弾きだしてすぐに、楽器に見放されたというか、
おいて行かれたような感じなのが分かった。
スタインウェイというのは不思議というか正直な楽器で、的を得たことを
真摯な気持ちでやれば、それに見合う音を必ず返してくれる。
少しでもさぼっていたり、違うことをやってしまえばそれがはっきりと音になって
「違うよ」と教えてくれる。
ペダルのことや左右のバランスなど、練習中も音が汚いと思っていた。
どうすれば直るかなぁ、と思い、音入れをしたりレガートにしたりペダルを
減らしたり、色々な試行錯誤を繰り返したものの、須田先生が隣で弾いて下さった
音を聴いた瞬間、まったく考える次元が違っていたということに気がついた。
その後は、先生がずっと横で弾いて下さるのをひたすら聴きながら弾くという
レッスンだった。
実はこのレッスンの方法はすごく好き。耳をよく使ってすごく集中することが
できる。
(私もそういうふうにできればいいんだけど、高校生くらいの曲になると
なかなか弾けなくなってくるので残念だ。)
それに、須田先生の演奏を独り占めしているようで、この上ない贅沢だ。
本当に素晴らしいレッスンで(というよりは先生の演奏が素晴らしすぎて!!)
受けて良かったと、心から思った。

前日は他の生徒さんのレッスンを聴講させていただくことができた。
人のレッスンをきくことも今の私にとっては貴重な勉強だ。
その時のお話。。。。
ラフマニノフは、ハノンをとてもよく練習したらしい。
その話をきいて、アファナシエフは、中学生の頃から毎日ハノンを一冊全部
練習しているらしいです!!!数十分で終わるというから、すごい速さで
弾くんだろうなぁ、と思い、昨夜さっそくチャレンジしてみた。
60番まであるんだけど、私は50番までで1時間。腕もパンパンで、ここでギブアップ。
モスクワ音楽院の学生さんなんかも、ハノンはかなり熱心に練習しているようです。
全部とはいかなくても、31番までの練習とスケール・アルペジオ全調は弾こう
ということで、皆さんハノンに必死。(私も。)
それから、みんな弾く「ツェルニー」。。。。。これは日本だけの風習らしい。
外国ではまだ10代の始めでもバッハの平均律を練習曲として使ったりして、
あとはひたすら曲。ある程度指や体ができてきたらすぐショパンのエチュードに
入るらしい。ツェルニーはいくら弾いても演奏会に使えないし、時間の無駄?
でも、日本にいる限り、ツェルニーと縁が切れることはなさそうだ。
私も高校2年の途中までこの苦しいお付き合いが続いた。50番の半分くらいまで
いったところでショパンのエチュードに移ったけど、今は教える立場に
なってしまった。
どうすれば聴いて美しく、弾いていて楽しく、しかも腕や手を痛めずに弾いて
もらえるかが今現在の課題だ。

他にもジュネーヴのお話やコンクールについてなど、たくさんのお話を
聞くことができて、とても充実した2日間だった。
コメント (3)
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