アライグマ捕獲も被害減らず 京都・長岡京

2016-02-27 18:22:32 | 民 people
 京都府長岡京市勝竜寺の鉄工所でこのほど、住民が手作りした捕獲器にアライグマがかかった。靴や野菜がなくなるなどの被害を受け、仕掛けを置いて3年余り。「御用」となったのは7匹目という。

 捕獲したのは、鉄工所の代表取締役臼井渡さん(75)。3年ほど前から、工場出入り口に置いてあった靴や、屋外で栽培している野菜がなくなることが増えた。ある日、アライグマが靴をくわえて持ち去ろうとしているのを発見。持ち前の鉄加工技術を生かし、縦横40センチ、奥行き80センチの捕獲器を作って、敷地内に仕掛けた。

 捕獲器は、糸の先に魚やエビなどを結んでおき、アライグマが器の中に入って餌をくわえ、引っ張った瞬間に入り口の扉が下がり、外に出られなくなる仕組みになっている。仕掛けて以降、次々とアライグマがかかった。

 今回は体長80センチほどあり、臼井さんは「今まで捕まえた中で一番大きい」と、驚いている。アライグマは市に引き取られ、府の委託を受けた業者に殺処分されたという。

 市内では10年ほど前からアライグマが頻繁に出没するようになった。ペットとして飼育されていたものが捨てられ、野生化して繁殖したとみられる。農作物が荒らされたり、寺社の文化財が爪で引っかかれたりする被害が相次いでいる。

 市は、2006年に府内で初めて防除計画をつくり、市民に捕獲器を貸し出して駆除に乗り出した。14年度は18匹を捕らえたが、本年度は今回で3匹目。市は「農作物への被害は減っておらず、生息数が減ったわけではなさそうだ。今後も駆除に力を入れたい」としている。

【 2016年02月27日 11時00分 】


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