まだ食べることができるのに廃棄される「食品ロス」を減らすため、家庭や企業から食品を提供してもらい、福祉施設などに贈る「フードバンク」の取り組みが、長岡京市で始まっている。市民10人が実行委員会を立ち上げ、11月の催しから食品の提供を受け付けるための準備を進めている。
■「もったいない」から「ありがとう」へ、提供受け福祉施設へ
委員長を務めるのは、市民団体代表や市民生児童委員として活動している片山洋子さん(74)=長岡京市花山。「『もったいない』から『ありがとう』へ」を合言葉に実行委をフードバンク長岡京と命名し、元市職員や保育士らが委員として集まった。
本格的な活動は、11月19日に中央公民館(同市天神4丁目)で開かれる環境フェアから始める予定だ。会場に「フードドライブ」と銘打ったブースを置き、市民や企業から食品を持ち寄ってもらう。委員らは集める食品の種類や広報の仕方、配布するチラシのデザインなどについて議論を重ねている。
中でも、寄付してもらう食品の種類が懸念だ。賞味期限が明記されていなかったり切れたりしている食べ物、開封された商品、生肉や魚介類などの生鮮品などは引き取れない物に挙げる。
ただ、大袋は開封されていても、中で小分けにされた袋は開いていない場合はどうするのかなど検討が続く。
今後、環境フェアに向けて主催者の市にも協力を訴え、チラシを配布するなどして周知に努める。
片山さんは「世界には飢餓に苦しむ子どもがたくさんいるのに、日本では1日に1人当たり500グラム以上を捨てている」と指摘し、協力を呼び掛ける。
集めた食品は、市社会福祉協議会を通じて福祉団体などに贈る。問い合わせは片山さんTEL(951)0093。
【 2016年10月20日 11時24分 】
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