気温上昇、世界各地と比較 京都・向日の中学生に知事賞

2018-02-19 10:18:27 | 賞 prize
 京都府などがこのほど実施した2017年度の統計グラフコンクールで、勝山中(向日市鶏冠井町)の3年生2人が、パソコン統計グラフの部で知事賞を獲得した。地球温暖化の影響とみられる日本の気温上昇を世界各地の事象と比較した分かりやすいグラフが高い評価を受けた。2人は「統計やグラフの意義について学んだことが生かせた」と喜んでいる。

 山村維将さん(15)と小梶未鈴さん(15)。理科部の活動の一環で統計や日本の気温の変化について研究したことからテーマ設定。山村さんが部長、小梶さんが副部長だったことでコンビを組み、昨年の夏休みから2学期初頭にかけて作品作りに取り組んだ。

 作品は「日本の冬が消滅するかも?!」と題した。まず文章で地球温暖化の悪影響などについて説明。次に1957年から2017年の日本の月別平均気温を10年刻みで表にまとめた。57年と昨年では7月の気温の差が0・3度だったのに対し、2~3月は1・6度も上昇していることを指摘している。

 57年を起点に、北極圏や赤道付近、南緯30度付近と日本の気温の上昇具合を折れ線グラフで示し、世界規模で冬の気温が上がっている中、日本の冬が最も上昇していることを実証している。

 作品は、山村さんがパソコンの表計算ソフトを使ってグラフや表を作成し、小梶さんが文章をまとめ、縦90センチ、横60センチほどの紙に拡大プリントした。表は太い線で囲むことで数字を強調。グラフは色分けしたり重ねて表示したりすることで日本と各地の比較を容易にしており、山村さんは「見る人に内容を分かってもらうことを大切にした」と説明する。

 昨年末に京都市内で表彰を受けた2人は、間もなく母校を巣立ち、それぞれの道を歩む。小梶さんは「統計について、もっと広く研究の仕方を学んでみたい」と、将来を見据えている。

【 2018年02月16日 10時52分 】


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