天使の梯子の彼方へ

ママのひとり言
  天使の梯子の彼方のまいこへ。。

お盆

2013-08-02 08:47:38 | Weblog
子供の頃、お盆って凄い楽しみだった。

祖父母宅で久しぶりに会う従姉妹たちと楽しい時間を過ごした。
みんなでお墓参りに行って・・
おばあちゃんや伯母の心ずくしのご馳走を食べて、
おばあちゃんに浴衣を着せてもらって
みんなで盆踊りに行った。
夜遅くまで従姉妹とお喋りを楽しんで・・・

私のお盆の思い出。

結婚して・・
お盆に実家に帰ったことはない。
田舎の本家ゆえお客様がたくさん。
おまけに、無形文化財になっている太鼓踊りが奉納され、
当然主人は踊り子だし、
子供たちが生まれれば順番に踊り子になっていく。


お料理の献立を考え、お買い物をし
前日から下ごしらえをしたり、
普段使わないような大皿を収納庫から出してきたり・・・

前日には太鼓踊りの衣装を広げ・・
パパと3人の子供の衣装にアイロンをかけ、、

それでも、
2人の娘と献立を考え、お買い物リストを作り・・・
それぞれ分担を決め・・・



これはいつの年だかの、まいこのメモ書き・・・


まいこがいなくなるまで、
お盆が亡くなった人を偲ぶ日だという認識は、私の中では皆無だった。

お盆前になるとお花が高くてと文句さえ言い、
だけど、よく考えても、我が家にやって来るたくさんのお客さんだって
お仏壇に手を合わせていたのは、、ホント一握りだ。


ご先祖様のためならともかく、、
我が子のために灯篭を回し、鬼灯を飾り、供え物をする苦しみなど
誰にもわかり得ない。



まいこの初盆の時に、何をするのかと友人のご主人に聞いた。
(友人のご主人はご住職)

あのね、浄土真宗は初盆もお盆も特別なことはしないんですよ。
世間でいう、迎え火も必要ないし、ナスの牛もきゅうりの馬も必要ないですと。

まいこのために出来ることは何でもしてやろうと思っていた私は拍子抜けした。

友人が言った。

浄土真宗はね、お盆だから帰ってらっしゃい、お盆が終わったら帰りなさいっていう考えじゃないの。
いつもそばにいてくれるのよ。


まいこちゃんはいつもあなたの側にいるのよ。
そう言ってくれた。

あの時、私が一番聞きたかった言葉だった。

いつだかのお盆に・・笑ってしまうほどぶどうが届いた。
単にお供えが重なってしまっただけだ。

まいこ、ぶどう嫌いなのにね・・とお姉ちゃんと笑った。

正直、日持ちしない果物が山ほど届くと知り合いに配って食べてもらう。
生菓子は小分けして冷凍する。


まいこ好きやもんな、と美味しそうな桃を二つお供えしてくれた友人がいた。
有り難かった。

まいこいつもカバンにいれてたからって、
大好きだったチョレート菓子を供えてくれた友人もいた。

可愛い蝋燭を届けてくれた友人もいる。

美味しいと評判のお菓子をお取り寄せしてまいこに届けてくれる友もいる。

やっぱりまいこはこれやろ、とお気に入りの和菓子屋さんの生菓子を
小袋で買って供えてくれた友もいる。

まいこの好きなもの・・それを考えてもらえることは何より親として嬉しいことです。

心安い知人には、
たくさんのお供えは遠慮したいと伝えてある。
お供えしたものだけは、まいこのお下がりだけは処分すると言う事だけはしたくないのです。



7回目のお盆が来る。
もう、7回目だというのに少しも楽にもならないし、
切なさだけが募る。

我が子のためのお盆のお花やお仏花を予約しなければならない母の気持ち。
我が子のために盆提灯を用意し、灯篭を用意する母の気持ち。

お盆が来る前に消えてなくなりたいといつも思う。


よく考えたら・・・父親の初盆の時さえお参りに帰ってないんだよ、わたし。罰当たりだね。
父の初盆の時も、自宅でお客様を迎えてたもの。

でも、もう、お盆に家を空けることは出来なくなった私だ。
お盆の里帰りは永遠にありえないな。