2019年10月22日(火)、英議会(下院)は329対299でジョンソン首相がEUと合意した離脱案の骨格を承認した。
EU離脱案が議会で承認されるのはこれがはじめてとなる(メイ首相のEU離脱案はすべて議会で否決されている)。
労働党からも19人の賛成者が出た。
しかしそのすぐあと、10月24日(木)までに関連法案を成立させるという英政府のスケジュールは、322対308で否決された。
これにより10月31日までのEU離脱は困難になった。
ジョンソン首相は離脱案が認められなければ解散すると主張しているが、解散には下院の2/3の賛成が必要なため実現は難しいように思われる。
結局、2020年1月31日まで離脱期限が延期される可能性が高くなっている。
普通に考えれば、この後、時間をかけて離脱関連法案の審議、修正がおこなわれ2020年1月31日にEU離脱となるが(ただし最低でも2020年一杯は移行期間として従来どおりの制度を維持することが予定されている)、予想どおりにならないのがイギリスの政治。
一部には修正が終了後に離脱案を再国民投票にかけようとする動きもあるようだ。
EU離脱の動きを引き続き注意してみていきたい。
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