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都会地の東京都や千葉県合流式下水道の放射能の危険性 (5)

2011-10-25 23:55:31 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから

 今回の原発の放射能の汚染は、ますますどうしようもない危険性を帯びてきています。
東京でも、千葉県でも同様です。

 日経eco-net等に掲載された情報は、都内や千葉県で蓄積されている下水道汚泥が放射能に高濃度に汚染されている状況をあからさまにしています。
その内容は、改めて読み直してください。
 それ自体へのコメントは、あまり意味がないくらいですので控えますが、東京でも千葉県での採用している下水道の構造が大問題を引き起こしそうです。
それは、合流式下水道の箇所が圧倒的に多く、これから台風や集中豪雨時に、雨水と下水を何もかも一緒に下流域に流してしまう構造があるからです。
 それは毎年秋を中心に、年間、数回以上日常的に行われているとされています。

 その結果、合流式下水道に溜まっていた汚染汚泥を、そのまま東京湾などにぶちまけることになるだけでなく、下水処理場にたまってしまっている汚染汚泥までをも一緒にきれいさっぱり排出してしまう事さえ、当事者はそうは言わないでしょうが、充分あり得ると考えています。

 特に千葉県で言えば、一つ利根川下流域にある複数の下水処理場に注目しています。こちらも「合流式下水道」と聞いています。
 ここが、大雨で下水道のふたを開けた状態になった時に、利根川下流域に放射線汚泥が大量に流入する事態が想定されます。どうなるのでしょうか。

 


里山と放射能汚染の広がり。これからが本当の試練に (4)

2011-10-25 22:39:59 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから

 里山の周辺には、すでに10年も前から里山を活用できる技能を持った担い手が、すでに殆ど消えています。農業就業者の激減と超高齢化(70歳前後)、そして定年退職して里山を再生しようとして参画された市民団体の多数の方々も、うまく若手への後継者がいなくて、平均65歳前後となり、活発な活動にも陰りが見えてきています。

 致命的なことは、日本は国土の70%弱が森林で覆われています。そこへ広島潟原爆164個分(新聞記事で)といわれる放射能をばらまいてしまっています。この全部を除染したとしても(不可能を承知で)、落ち 葉や水に溶け込んだセシウム等が、それぞれに無数にある水の落ち口や水たまりなどで凝縮され、放射能のホットスポット化することは避けられません。

 正直どうなるのかなと考えると、対応策が思いつかないくらいの危機的な状況を連想してしまいます。

 特に、人里に近くある里山を例として考えると、たとえば千葉県で想定するとぞっとしてきました。 さらに、今回の放射能の汚染騒ぎは、これ以上危険な状況が思いつかないくらいに、千葉県全域でも地域をおとしめ、地域価値を減摩しつつあることはありません。

 もちろん、放射能をまき散らした東京電力に一時的な責任がありますが、まずきちんと第一福島原発の廃炉をするための部隊は残していただいて、残りは全国の里山の除染活動に参加をいただけるようよろしくお願いしたいものです。

 でも、里山や奥山にも人がほとんどおりません。本来そこで所得がしっかりと担保されて、地域の管理ができている状況であればよかったのですが、関われる人がおりません。それよりも地域の方々を、たとえば高度経済成長のための労働力として、地域から都市部の、高度経済成長路線への働き手として、転身させてしまった後です。 したがって、地域で働ける方々が払底しています。

 さらに、放射能の危険性は市民に現場への直接作業にかかわらせることは極めて危険であって、

と言って民間企業に割り振ることは膨大な費用発生と税金への跳ね返りが大きいと思われます。そこでそのような事態のために、国や地域に命をささげることを約束している公務員の方々に出番としてお願いするより仕方がありません。行政職員の最大の責任と義務は、市民を体を張って危険から排除するということに尽きると思います。

 人がいなくなってしまった里山や奥山を見ると、放射の汚染のごときは、このような事態を招いたのは一義的には東京電力の責任でしょうが、さらに間接的な責任を負うべきは、国の経済産業省でありますが、里山に関しましては、農林水産省であり、県の農水部であり、市町村の農林担当部門であり、土地改良区であり、さらに農協(JA)でありましょう。里山の維持管理運用及び放射能除去のための除染も含めてよろしくお願いいたします。


里山と風評(?)被害と、若い母親たちの感性と (3)

2011-10-25 22:26:11 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから

 311の直後には、何人ものメンバーが東日本大災害の現場に飛んで行って、いろいろと活躍をされました。今でも継続していますが、それらは公式な形で情報として、同じ里山シンポジウム実行委員会のメンバー間でも、ほとんど流れなくなりました。

 沈黙の状態です。都内でも多くの方々が、これらの話に触れることを意図的に頭から外して無視をする。そんなレベルに入ってきているようです。どうしようもないでしょ。!聞きたくない! と言って愚にもつかないTVのばか騒ぎで笑い転げる。身の回りにたくさんいます。

 一方で、関東以北の農産物は一切買わない。東北だけでなく、関東をも含めて購入しないという若いお母さんもたくさん。聞くと怪訝な顔で「それは私たちの常識」とのたまう。意見交換をも拒絶する。

 聞くと、千葉県の若者が多く参加している有機野菜の売れ行きがガタ落ちに。3割減~7割減に。それが続いていて、どうにもならないという。

 ある面でコンプライアンスというか、今までの有機野菜では、買い手のお母さまたちもつくり手を信じるという部分が多くて、管理基準もあいまいにすんでいたものが、はなから信用されずに、公式資料を求められる。まるで牛の1頭ごとの履歴管理のごとくレベルでの、野菜の単品管理を要求されだして困惑している。

 しかも、そこまでやったとしても購入者は、今度のことで放射能に限らす、行政や専門家の提示する数値を全くと言っていいほど信用をしなくなってきている。信頼できる先はどこなのだ。という心理状態に。

 これは外国から食料を輸入する大手商社や、大企業としてやや信頼されるイオン等の大企業やセブンイレブン等に圧倒的に有利に働いています。さらに野菜や果物までも外国製品を求める動きにもつながってきています。

 


千葉の里山と放射能下でのこれから (2)

2011-10-25 22:11:51 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る

 いろいろと楽観的な見方も出ているようですが、千葉の里山とは、地域の人がほとんど撤収してしまって、放りっぱなしということが現実の箇所です。すでに房総南部では、イノシシやサル、キョン、アライグマなどが、跳梁跋扈して、場所によっては作物をことごとく食べられてしまうために農民などが耕作放棄がひどくなっています。そこへ泣きっ面に蜂で、今度は放射能汚染です。

 里山一面が売り物にならない杉や雑木ばかりですから、所有者にとってもっとも有効な管理方法は、一切手をかけないでほったらかしにする、まさに里山の放棄が実態ですから、このまま里山全体が放射能に汚染されたまま放置され続けるという、まさに現実的なタイムスケジュールが最も現実的な見方でしょう。

 多くの里山の箇所には、人がまったくいません。したがって、森林内の除染などは、どうなのでしょうか。作業もされないと思います。落ち葉もほったらかし、水の落ち口もそのまま。

 したがって、今はまだ放射能の影響がぴんと来なくても、来年春頃には、濃縮された水の落ち口やたまり水、井戸などいたるところで、致命的なレベルの高濃度放射能が測定されて大騒ぎになるだろうと市民側では予測をしているのです。

 すでに、よくわかっているオーガニックに詳しい方々は、311の直後からどんどん移動を始めて、地域によっては立ち去って、すでにいません。まず、家族を沖縄や九州や外国に家族を移転させ、次に商売道具を撤収し、逃げも隠れもできない地域の方々や市民団体のメンバーが、当然下を向いて歩くという事態だと理解しています。

 

 


千葉県の里山と放射能の影響予測 1

2011-10-25 21:46:17 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る

 千葉県・柏市で、住宅地の側溝のわきから信じがたいほど高濃度の放射能が観測された。衝撃的だ。

 でも、先日の里山シンポジウム実行委員会での委員会の中で、本年度はともかく、次年度は深刻だという声が強かったが、改めて同感せざるを得ない。

 それは、想像以上に関東圏一帯が放射能に汚染されてしまっているという事実がはっきりするなか、来年度になると収拾つかないほどの、混乱と人員の移動が加速することが予想されだしています。福島県はすでに大変な県外移動の数字がはっきりとしてきていますが、さらに最新情報で茨城県だけでも子供たちが10,000人も県外に出たという話もあります。

 どうすべきかは、判断ができないが、千葉県は全国でトップの残土や産廃の捨て場となってしまってきています。その傾向からみて、金に釣られて残土産廃の一部業者が、福島方面からの放射能で汚染されたガラクタなどを引き受けて、千葉県内の里山などに捨てに行ったり、現存の施設に残土に混ぜたり、燃やして灰にして埋め立ててしまうのではないのかという、そういうことがおこっても、何の不思議ではなく、それがあっところで別に驚くようなこともない。

 市町村も県の行政も、この件に限らないが、全く対応が遅れ、今回も国からの指示待ちで、国の方針に沿ってしか考えないし、頭を使いません。お国柄といわれてもいます。

 すでに木更津市の方面で2~3の、問題業者の動きが、残土産廃の監視役の市民団体から指摘が出ています。なによりも放射能汚染ガラクタが廃棄された後に、それでなくても千葉県は土地の全域がが砂地であって、どんどんセシウムなどが地下深く浸透してしまって、地下水を汚染してしまい、それが河川となって下流域に染み出したり流れ落ちることで、下流域が濃縮された放射能に汚染されて、しかもエンドレスに甚大な被害をこうむることが、いま、最も警戒されていることであいます。すでにその事態は残土産廃が仮に埋め立てられたりしなくても、そんなってしまう運命なのだということが、今回の柏市での高濃度放射能汚染騒ぎの本当に恐ろしいところです

でもそれが速や、現実化しそうな恐ろしさがあります。しかも行政等は、全くピンボケで何らかの保全策も期待できないまま、知らされないままに、どうしようもなくなる事態だけは避けたいと願います。このまま時間だけが経過して、外部からの搬入→汚染拡大→雨水が流れ込んで、蒸発し、また蒸発を繰り返して、放射能が考えられない規模とスピードで凝縮されていく。

 それがどんどん拡大していくことが、悪夢のような事態です。