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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

ラストの美しさに驚嘆!宮部みゆき「楽園」

2017-06-03 11:27:06 | 日記
宮部みゆきさんの「楽園」読みました。帯とか読むと、らサイコメトラーの話みたいな感じもあったし、上下巻ということもあったので、ちょっと敬遠気味の部分もありました。が、やはり、読んでみると、宮部みゆきワールドに引き込まれてしまいました。
「模倣犯」で活躍した前畑慈子が主人公。彼女のもとに、まだ小さい一人息子を亡くした母親が訪ねてきます。息子が残した絵を見て欲しいというのです。その絵には、息子が知りうるはずのなかった殺人現場が描かれていました。両親が、自分の娘を手にかけてしまったという悲しい事件。息子は、なぜ、この絵を描いたのか? 慈子の調査が始まります。
私、宮部さんの小説好きな理由は、登場人物
が、ほのぼのさせてくれるから。扱っているのが悲惨な事件でも、その周囲にいて、事件の経緯を見ていた人たちは優しい。今作も、殺された少女の周りの人物 幼馴染や近所の人たちが、そうでした。そして、ラストの美しさも魅力です。今作も、情景が浮かび上がってくるようなラスト。
「読んでよかった」と思わせてくれる作品でした。