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PARCO劇場のラスト新作「母と惑星について、および自転する女たちの記録」

2016-08-02 14:29:50 | 日記
7日に閉館するPARCO劇場のラストの新作となる「母と惑星について、および自転する女たちの記録」観てきました。蓬莱竜太作品。 3姉妹が急死した母親の遺灰をまくため、イスタンブールを訪れる話で、斎藤由貴が母親 長女が田畑智子 次女・鈴木杏 三女を志田未来が演じています。
母親は、夫に逃げられ、スナックをやりながら、3人の娘たちを育ててきました。といっても、決していい母親ではなく、若い男ができると、男と一緒に暮らすためなら、娘を犠牲にしても平気という女性。彼女たちが住んでいるのは、長崎。母親の母親は、厳格なキリスト教徒だったようですが、ある事件をきっかけに、ご近所付き合いを断っています。そんな母親に育てられた母親は、その反動からか酒と男に溺れて暮らしています。酔うと「飛んでイスタンブール」を歌い、「イスタンブールへ行きたか~」と繰り返していた母親。そんな母親の夢をかなえるべく、彼女たち3姉妹は、イスタンブールへと旅立ったのです。
この3姉妹 こうした母親に育てられたせいで、自分たちは普通の家庭を知らないと思っています。長女には、長年付き合っている彼がいるのですが、彼が優しいのをいいことに、ほかの男と付き合ったりを繰り返し、「私は、結婚には向かない」と思っています。次女は「専業主婦」が夢で、その夢は叶ったのですが、夫が30歳過ぎても定職に就かず、借金生活です。三女は、彼との間に子供ができたのですが、産む決断ができません。こうした問題を抱えている彼女たち、イスタンブールの地で、母親の幻を見たのをきっかけに、互いに母との思い出を話しながら、自分たちの問題とも対峙していきます。そして、母の遺灰をまいたとき、彼女たちにも新たな局面が生まれていきます。
母親からほったらかしに育てられたせいか、絆は強い3姉妹ですが、末の娘も、もう23歳になってますから、どこかで衝突もします。自分勝手に生きた母を斎藤由貴が好演し、3人姉妹たちも、自分たちの生き方をはっきり演じていたので、個性が際立ついい舞台になっていました。数々の名舞台を観せてくれたPARCOの掉尾を飾るにふさわしい舞台でした。


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