志木、新座、朝霞、和光四市の読売新聞に折り込まれる地域情報紙「スマイルよみうり」5月号掲載の、私の児童書案内。
今回はもうすぐ4歳になる姪っ子の保育園でも、先生方が子どもたちとの交流に使い、また姪っ子も大好きな言葉遊びの絵本です。
『あっちゃん あがつく』
さいとうしのぶ・作/みねよう・原案/リーブル刊 1,890円
言葉が遅いと言われている子でも歌詞だとよく覚えて歌えることが多いと聞いた。単なる単語の羅列でもリズムがつくと、言葉は生き物のように動き出し、子どもたちの遊び心をくすぐる。「あっちゃん あがつく あいすくりーむ」で始まるこの絵本は、子どもたちの名前と美味しそうな食べ物が結びついた、言葉遊びの絵本だ。「あっちゃん あがつく」と読み出しただけで、知らず知らずに身体がリズムを刻んでしまう。
面白いのは44の清音だけでなく、濁音も半濁音もちゃんと仲間に入れていること。「ずっちゃん」と結びつく食べ物って何だろう。「ぺっちゃん」は? 想像力がかきたてられる。おやつの時間が待ち遠しくなる。子どもはリズミカルな言葉遊びが大好きだ。最後のページには短い楽譜も記載されている。お友達全員、家族みんなの「○ちゃん ○がつく」を作って楽しみたい。