犬たちを観察する際、「理性の器」について知っていると、よりその犬のことが分かるようになります。(ということを、ドッグマッサージセラピスト講習で学びました。)
犬の年齢や犬種にかかわらず、それぞれがさまざまなストレスや刺激を受けとめる「理性の器」を持っているとイメージします。ストレスや刺激に対する心の余裕、許容量とでもいいましょうか。これは、犬に限らず人間にも当てはまりますね。
少しのストレスや刺激にもパニくってしまう人がいるように、理性の器が小さな犬もいます。その器から刺激やストレスがあふれてしまったときに、犬がどんな行動を取るか、どんな反応をするか、大きく分けて4つあるそうです。それが次の4Fです。
Fight:攻撃
吠えたり、咬んだり、飛びかかるなどの行動です。
Frighten:怯える
こちらも吠えたり、咬んだりします。本気で咬みつくつもりではないんですね、怖くて思わずガウとやってしまう。 そのほか隠れてしまうといった行動も。
Freeze:固まる
こちらはそのまんま、固まって動けなくなってしまう子がいますね。
Fooling around:おどける
これは一見天真爛漫そうに見える行為ですが、犬はドッキドキなんですね。おなかを見せたり、飛んだり跳ねたり、クルクル回ったり、地に足が着いていない状態になります。
普段から「理性の器」に、不要な刺激や必要以上のストレスが入らないようにしてあげることが大切ですが、こうした状態の犬でも、よい姿勢でいることを促し、体のバランスを取ってあげることで、器を大きくしてあげることができるそうです。
と習ったあとに、うちの3頭を振り返ってみました。
ブナは叱られると、ピョンピョン飛び跳ねて、ごまかそうとします。小さな頃からずっとです。そうだったのか、あれは理性の器から刺激があふれて、おどけていたんだ。
クリも同様。土手道などできつく叱られると、叱られたすぐ後に思い切りブナやトチに体当たりします。まるで八当たり状態です。また、呼んでもすぐ来ないブナに私が怒ったときも、クリが叱られているのではないのに、ブナに突進してお仕置きしたような態度を取るけど、あれはいっぱいいっぱいになって、つい攻撃的になってたんだ。
そう考えると、うちの2頭の理性の器は、なんて小さいんだろう。そこへいくと、トチは何事にも動じない、ずいぶん大きな器の持ち主なんだなあ。ブナ&クリに見習わせなくちゃ。
というか、私が自分の器を大きくしつつ、彼らの器を大きくしてあげるための経験を積まなくちゃ、でした。