中山競馬場で行われた第69回有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)は、好位追走から直線での叩き合いをわずかに制した戸崎圭太騎手騎乗の5番人気レガレイラ(牝3、美浦・木村哲也厩舎)が、中団から脚を伸ばして最後まで争った10番人気シャフリヤール(牡6、栗東・藤原英昭厩舎)にハナ差をつけ優勝した。勝ちタイムは2分31秒8(良)。
レガレイラが64年ぶりの3歳牝馬の勝利というデータブレイカーっぷりを発揮してグランプリ制覇。もう、これは買えません。予想時、戸崎騎手の牝馬ということでジェンティルドンナが頭をよぎったのは確かですが、流石にここまで負け続けていた馬がここで来るとは思えません。データでも上り最速の馬には注意を払っていましたが馬券になっていたのは2000m以下での実績で、確かにダービーっでも上り最速は出していましたが流石に買えませんでした・・。血統的には◎アーバンシックと同配合で、バッチリなのはわかっていましたがここで来るかなぁ・・。
昨年から、斤量が1kg増量したことによって、牝馬、3歳馬に不利になるのでは?と思っていたのですが、昨年は、「レベルの低い3歳馬」に引っ張られて不利になったと勘違いしてしまっていたことが今年判明しました・・。
スターズオンアースが2着したことで、牝馬も1kg増量されても馬券になっていたのですから、逆に古馬牡馬にとっても厳しい1kg増ということになっていたということです。元ジョッキーの岡部さんに話によると、やはりこの時期の3歳馬はもう「ほぼ4歳」なのに古馬牡馬に対して「2kg」のアドバンテージがもらえるということはかなり有利なことらしいです。牝馬になると「4kg」も軽く戦えるということ。1kgとは言え、実力のある馬になればなるほど、レベルの高い世代であればあるほどこの斤量差は大きなアドバンテージになるということが判明した結果です。これは来年以降覚えておかねばならない事実です。
今年の3歳馬のレベルはおそらく現5歳世代と同じくらいレベルの高い世代。6歳世代もそこそこ強い世代だったので、現4歳世代が谷間の世代ということで、「5歳>3歳>6歳>4歳=それ以上」と思って予想するべきでした。今年に限れば4歳世代でていたのは▲ベラジオオペラのみでしたが、3番手評価としていた自分がお恥ずかしい限りです。
2着に大外枠のシャフリヤールが激走。枠順確定時は頭を抱えていた藤原調教師でしたがあれは三味線だったのか?この馬は左回りの2400mがぴったりだと思っていたのですが、前走のBCターフのレースを見たら小回りは問題ないと思っていました。なので、内枠を引いたら穴でねらうつもりでいたのですが、大外枠を引いて終了‥と思ったのですが、これが昨年のルメール騎手同様にC・デムーロ騎手の神騎乗でした。シャフリヤールとの相性は良かったですからね。流石にテン乗りでは厳しかったと思いますが、すでに8戦もコンビを組んでいたわけでこの馬の特性は把握していたでしょうし、大外枠からでも見事なエスコートが出来たということでしょうね。
有馬記念は圧倒的に外枠不利、7,8枠は印2つ落として予想すると「虎の巻」にも書いてあるのですが、ここ2年でそのデータは見事に覆されました。昨年のスターズオンアースはルメール騎手がスタートダッシュで印を取りましたが、今年のC・デムーロ騎手はそこまで前につけなくてどちらかというと半分より後ろ目を追走。向こう正面あたりからの進出で4角から内目に上手い捲りの競馬でした。
今年の有馬記念は1000m通過が「62.9」という超スローペース。後ろの馬にも十分脚が溜めれる展開でした。そのペースを読み切ったC・デムーロ騎手の好騎乗でした。6歳馬とは言え、生涯で掲示板を外したのは札幌記念の1回のみ。G1、12戦ですべて掲示板に乗っていたこの馬の強さを改めて知る結果となりました。
3着に☆ダノンデサイル。今年の3歳馬では弱いだと思っていましたが、「横山親子」にしてやられましたね・・。1枠1番からスタートダッシュを決めてハナを奪ってこの馬のペースでレースは展開していきました。そして前述ですが、1000m通過は「62.9」これは思いっきり前の残る展開です。しかも、古馬より軽い「56kg」結果、より軽量だったレガレイラと古馬No.1実績のシャフリヤールには交わされましたが、3着に残りました。
▲ベラジオオペラが息子和生騎手じゃなかったらもっと後ろからせっついてペースも展開もこの馬にとって厳しいものになっていたと思われるのですがそこは、親子の阿吽の呼吸でしたね・・。もちろん、ベラジオオペラにとってもいいペースだったわけで、結果、4着に残っているわけですから。間違いなくダノンデサイル、ベラジオオペラにとっては最高の展開だったわけですが、その2頭を交わした2頭が強かったということです。
レベルの高い世代のダービー馬でしたし、菊花賞も不利があっての6着。自分はそれを過剰人気だと想定したのですが、見事に覆されました。いろいろあっての〇×馬。今回は1着の番でしたが、3着。馬券内には来ました。ただ正直、今回はこの馬に展開が向いたとも思えます。個人的にはダービーも今回もこの馬には展開が向いたと思います。逆に菊花賞は向かなかった。この世代でG1で馬券になるのだから能力は高いのは高いと思いますが、抜けて強いとは思えません。来年以降のこの馬の取捨には頭を悩ませそうです。
4着に前述の▲ベラジオオペラ。レベルの低い4歳世代から並みの世代に戻ったと思いましたが、ここでも他世代には及ばずでした・・。3歳馬と6歳馬に負けてますからね・・展開は横山親子で描いた通りの展開。この馬にとってはベストのレースでしたが、やはり厳しかったか・・レース後和生騎手のコメントで距離が長かった的なコメントをしてるみたいですがまぁ、それはわかっていたのでこの馬の能力はやはり2000mまでくらいでしょうね。
5着に△ジャスティンパレス。この馬や6着の◎アーバンシックにとっては厳しい展開でしたね。アーバンシックは出遅れはしましたがルメール騎手のリカバーで何とかいい位置にはいたのですが、菊花賞とは逆にダノンデサイルみたいに詰まって動けない状態で仕掛けが遅れました。ジャスティンパレスもこの遅い流れでもう少しはスタミナを活かして早めに動けばまた違った結果になったかもしれませんがこの2頭にとっては厳しい展開でしたね・・。
6着に〇ローシャムパーク。道中かかりっぱなしで、マーカンド騎手には「ま~、アカンど!」と言いたくなるようなレースっぷりでした。この日はこれまで無双してた中山コースですべて着外と最後不甲斐ない結果に。気性面での成長があればG1でももう少し馬券になってくれそうなのですが、厳しい結果でした。
そして☆スターズオンアースは14着。枠順発表時の川田のあのいやらしい藤原調教師への嫌味はそのまま川田にブーメランで反ってきました。この馬を買うくらいならシャフリヤール勝っておけばよかったのでしょうが、流石にレガレイラは買えないかったので、どうしようもなかったなぁ・・。
結果、暮れの大一番も大敗で終了。残すは、土曜日のホープフルSのみ。ほぼ今年の負けは決まってしまいましたが、最後まで完走できるよう土曜日の予想をしっかりしたいと思います。
~総評~レガレイラが3歳牝馬にして64年ぶりのグランプリ制覇。超スローペースで54kgと古馬牡馬と4kg差が効いた結果か。4角に好位に押し上げ自慢の末脚を発揮できました。約一年ぶりの勝利。このレースやはり末脚上位の馬には重い印を打つべきか。外枠不利が長年言われていたがここ2年連続で8枠が馬券になった。どちらもG1、2勝以上で東京2400mでのG1勝ちの実績があった馬ではあるが、鞍上が外国人騎手ならこなせるようになったのかもしれない。そのくらいの実績があれば無理に嫌わなくてもいいかもしれない。
昨年から斤量が1kg増量になったが、これは、古馬牡馬にとってはキツイものになったように思える、逆に明け4歳になる3歳馬や牝馬にとっては2kg差は変わらないので有利になったか?
~予想結果~◎〇△の馬にとっては超スローペースで展開が合わず。▲、☆馬にとっては絶好の流れとなったが上手く立ち回った1,2着馬の末脚に屈した。過去にスローの瞬発力勝負で勝った馬に合う流れになった。
来年への「虎の巻」に追記です。
・枠は、内枠が有利、1~6枠くらいまで。フルゲートなら、8枠は東京2400mのG1勝ちがある馬で外国人ジョッキーが乗った馬なら馬券に絡める可能性があるくらいだが、以前として不利ではあるとがんが得られる。
・過去10年、2ケタ馬番から馬券になった馬は、『G1連対馬』のみ。
・5歳以上で、「2200m以上」のG1連対馬以外は「消し」。さらに年内に2000m以上のG2以上のレースで馬券対象になっていない馬は「消し」ということになりました。
・4歳馬は、年内に2000m以上のG1、G2のレースで連対かつ、2200m以上のレースでの連対歴のある馬のみ。
・3歳馬ですが、これまで、馬券に絡んだ3歳馬は、「G1馬」か、「クラシック連対馬」、G1連対歴のない馬なら「重賞勝ちを含める4勝以上かつ、古馬混合の2000m以上のG3以上で連対実績がある」こと。
・3歳馬なら、やはり、クラシック連対馬(特に皐月賞馬券対象馬、ダービー、菊花賞)が、馬券に絡む。特に皐月賞・菊花賞の勝ち馬なら、信頼度はアップ(2冠、3冠馬は激熱)。特に、菊花賞からの直行は◎ 2桁馬番は不利ですが、3歳馬なら、馬番11番くらいまでなら絡める。
・レベルの高い世代は、穴でも、買い。
・このレースは、リピーターレースでもあり、過去、好走したことのある馬は、要注意。
・過去10年の3着以内馬延べ30頭は、G1馬と、3歳馬以外は、いずれも同年のJRAの1800~3200mのGI、またはGIIで3着以内入った経験がある馬だった。この実績を持っていない馬は消し。
・牝馬は、有馬を好走するにあたり、まず、重要なのが、G1実績。3歳馬なら2000m以上、古馬なら2200m以上のG1連対歴のある馬でなきゃ馬券対象になりません。
・実力がある馬以外での、非根幹距離実績を重視。特に中山1800m、22000m、2500mの距離の実績のある馬はチェック。
・直結コースは、東京2400m(これ、最重要視)、阪神2200m、3000m、京都2200、2400,3000、3200m、中山2000、2200m、2500mで、激走のある馬をチェック。後、小回りが得意な馬、小倉2000とか、京都2000での好走馬もチェック。
・騎手は、外国人がよく穴をあける。
・調教具合をチェック。秋のG1激走で、疲れのありそうな馬は消し。特にG13連戦を戦ってきた馬は、調教内容が変わっていたら消し。(このレースは、コース追いの馬が、強い。坂路のみの調教馬は、厳しいかも・・ただ、前走も坂路で、最終追切で好時計なら買い!)⇒これ最重要!
・ここ数年は、瞬発力勝負になる傾向が強い。上がり最速の多い馬が有利。コレ重要!(特に中山や阪神内回りコースでの上り最速は評価)
・血統的にサンデー系の馬が強い。特にスピード、パワーよりのサンデー系の種牡馬(キズナ産駒、キタサンブラック産駒、ステイゴールド、ハーツクライ等)と、母父や、父に「ダンチヒ」、「ヌレイエフ」の血を持った馬は激走する。ロベルト系と母父サンデー系も、要チェック。ノーザン系ならハービンジャーはこのレース向く。
・「中山重賞」成績は重要。特に、「有馬記念」、「皐月賞」、「日経賞」、「ホープフルS」好走馬は、要チェック。
・前半5F通過タイムが、「58秒台」なら、「差し追い込みの炸裂大」、「60秒台」なら、どの馬も力を出せる、「62秒台」なら、逃げ先行馬の雪崩れ込みが起こる展開になる。有馬記念は、基本、「スローペース」なので、「前有利」になりやすい。スローペースなら捲って4角6番手くらいまで押し上げれる馬が向いてる。
・開催の土曜日、日曜日のレース傾向をチェック。前残りか、外差し有利かでレースは決まる。直前の芝のレースの傾向は有馬記念でもそのまま通用する。先行有利なら内枠有利。差し・まくりが有利なレースなら外枠。
・G1以外からの出走なら、G2(2000m~2500m)3着以内。
・「G1以外からの出走」の馬に関して、実は、その条件から馬券になった馬は、3歳馬以外は、「秋にG1に出走してない馬」ばかり。要するに「G1による疲労蓄積のないフレッシュだった馬」ばかりです 。
・G1以外から参戦する馬で、前走56kg(牝馬は54kg)以上を背負って馬券になっていない馬は消しです。
・ここ数年は、秋のG1.3連戦した馬は、馬券になりにくい。ローテでは、秋の重賞で、一戦は掲示板に乗った馬から、チョイスするべき。
・過去、リピーター、3歳馬を除き、G1未勝利馬で前走掲示板以下の馬は、馬券になっていません。
・海外帰りの馬は、調教の動きがいい馬をチョイスするべき。G1で連対歴のない馬は消し。
これで、来年は、バッチりかな・・?!
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