VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

永遠の桃花通信27

2021-11-04 07:26:13 | 永遠の桃花

原作では白浅は この後夜華と天上に向かいます。

青丘の谷口で離鏡と最後の決別をして

天宮に上がり、奈奈と再会(もちろん 本人に

自覚はないけど)

霊宝天尊の上清境で傷を癒したのち

ミョウチンと素錦の媚薬事件

団子の飲酒事件と その後の墨淵復活の為

西海へ白浅が向かう という展開になります。

天上に行く時には 

夜華はすでに墨淵復活を折顔から聞いていました。

ドラマはさすがに ドラマチックに話しを盛ってます。

夜華が 結魄灯を持ってくるところも原作と同じです。

白浅は 天族の秘宝としての結魄灯の存在を知っている

という設定でした。

そして この結魄灯のもとで

素素の時代の記憶を 夢として見るのです。

とても幻想的で 美しい表現・・・

西海の水晶宮に夜華がやってきて 

白浅が水君に会うために宮殿に入ると夜華がいる。

阿離の一件が頭をよぎり 不愉快な白浅が

回れ右をして出て行こうとすると 

夜華に押さえつけられます。ドラマより

かなり激しい表現となっています。この時

白浅は 折顔の指示で男装しています。

文章から読み取れるのは 白浅は記憶がなくても

身体が 夜華を覚えている・・のではないか

という感覚

夜華に抱きしめられ 激しく愛撫された時

抵抗していると思いきや かえって彼を抱きしめている

自分に戸惑います。

そして 頭の中に

・・・千万の山や川を隔てた遠い場所から 声が

微かに聞こえてきた。彼は言った。

「もし、私がすべてを失ったとしても、それでも一緒に

いてくれるのか?」すぐに女が軽やかに笑って返事をした。

「壁の隅っこに置かれた剣以外に 貴方はもとから

何も持っていなかったじゃないの・・・」(中略)

・・・身体の奥底から 千年の渇望が湧き出るように

その渇望は強固に私をとらえ 動くことができなくなった。

 

 鈍い白浅なので そういう感覚に戸惑いを覚えますが

認めることはなかなかできません。

夜華に婚約解消を言い渡しますが

もちろん墨淵が好きだからではなく

単純に 天后になる時の雷に耐えられないし

そのために夜華を待たせるのも失礼と思っただけ。

夜華は深読みして 失望し 白浅が去るなら

自分の命をかけて彼女の望みを叶える

生きるか死ぬかの勝負に出ます。

もし、生きて彼女の望みを叶える事ができるなら

本望なのと 死にそうになった自分に

白浅の「弱った者に献身する」という性分が

発動する・・・かもしれない・・・

もちろん これは 私の推測ですが

夜華は 策士です。

文章のあちこちに そういう伏線が見て取れます。

 

ドラマ44話は 桃花ファンなら大好きな回の一つ

原作では 実は白浅が夜華を挑発します。

兄の指摘で 実は夜華に恋していると知る白浅。

「欲しいものは ただ一つ 貴女しかいないのに」

夜華の傷ついた心を なにげに見せつけられたうえ

飲酒までしている普段の夜華では考えられない行為に

 心優しい白浅は 何とか彼を元気にしたい

と 無意識に考え 行動にでたのでは?

だから 自分でも自分の行動にびっくりしてしまいます。

白浅の 弱った者、傷ついた者への同情心は

彼女の持つ美徳の一つであり、

とても母性的でもあります。

夜華が どうしても白浅への執着が止められないのは

実に 傷ついた小龍の時に経験した過保護。

今まで孤独で スキンシップもしてもらえなかった

 友達さえもいなかった夜華にとって

白浅の行為は それなしにはすでに 生きていけない

というほどのレベルだったのではないでしょうか・・

次回44話を・・・