バンド活動を、とりあえず”楽しいから””充実感があるから”・・・等の理由で
続ける分にはまあ、それほど真剣に悩むことなく、まあまあ無責任な状態で
ベクトルを自分たちに向けてやっていればそれでいいだろう。
とは言え、もちろんお客さんの前で演奏するわけで、完全に悪ふざけで
終わってしまってはダメだろうけど、前へ前へ進むのか、それほど進化は
考えず、続けること(楽しむこと優先)を目標に活動するのかで、しばらく
活動していく中で、メンバー間で考え方のズレが出てくるかもしれない。
これはしっかり話し合うのが一番だと思う。自分はどうなって行きたいのか。
そしてもう一つ大事なことは、その場ですべての答えは出さなくていいと言うこと。
それぞれの立場も、状況も、徐々に変化していくものだから、ある程度は
時の流れに身を任せbyテレサ・テンで、行くしかないと思う。
そして、もっと上へ行きたい、進化していきたい、となったときに一つ、ヒントに
なるかもしれない事柄に、
「自分たち(バンド)がどう見られたいのか」
「どこを褒められたら一番うれしいのか」
などがあげられるのではないかと思う。
まずはやり始めたときは、こういったことが原点だったと思うんだよね。
「モテたい」って動機だったとしたら、すなわち「かっこよく見られたい」って
ことだよね。
「〇〇みたいな楽曲がやりたい」だったら、やはり原点はお手本にしていた
バンドだと思うし、「観客をびっくりさせたい」「歌で感動してほしい」はたまた、
「よくわからないけど、演奏中、日ごろ押さえていた抑圧された感情を爆発
させたい」ってのもバンドをやる立派な理由だったわけだよね。
今はどうか。
だんだん頭でっかちになってきて、初期衝動を忘れていないか。
長く続けていると「なかなか観客数が伸びない」とか「色んな人から色んなことを
言われた」などなど、袋小路に入ってしまって、一番初めに「こうなったら最高!」
「こう見られたい」「これをお客さんに届けたい」って言うのが忘れがちになってしまう
もの。
もし悩んでいるなら、原点に返って、自分の理想だった部分を忘れていないか、
確認するのもいいかもしれない。
またある程度固まっているバンドはなかなか上へ行くのが難しいとも思う。
ある程度まではまじめに練習さえすれば行くんだ。本当に難しいのはそこから先。
歌も演奏もまあまあのレベルに達したけど、そこ止まり・・・ってパターンはよくある。
「結構いいけど、一回見ればいいかな」とお客さんに思われてしまうバンドね。
その場合でもあまり無理をして、慣れないことをしても付け焼刃になってしまうことも
あるので、バンドとしてプッシュしている部分を再確認して、そこをやはり徹底的に
強力にするのも手だと思う。(まあ、お客さんが望んでいない場合はダメだけど)
自分達の場合は、英語詩でやっていたものを売れるために、日本語詞にしたんだけど、
やはり出来が悪く評判もあまり良くなかったし、ファッションも多少トレンドを追いかけても
みたけど、やっぱりしっくりこなかったね(笑)。
”自分たちの売りは何か””他のバンドと違うところは?”などなど考えて、やはり原点に
帰って「アメリカンハードロックを、見てる方が恥ずかしくなるくらい派手派手にやる」って
が売りだなと思って、まあ、その路線で行ったんだけど、やっぱり迷いがないといいよね。
手前味噌だけどライブハウスで、「技術じゃ負けたかもしれないけど、お客さんの記憶には
俺たちが一番残っただろう」と毎回思ったもんだ(笑)。
PA表に書く要望も照明の欄には「派手に、とにかく派手に。お任せします」それだけ(笑)。
もうこざかしい「ここで赤の照明、ここでギタリストにスポットを」とか書かない。
もうなんでもいいから派手にビカビカやって。あとは俺たちが動き回ってガンガンやって
いるからよろしくってなもんだね。あと3人ともたくさん歌うから、いつもマイクは生かして
おいてくださいってのも重要。コーラスいっぱい入れていたしリードVoも変わったから。
そういうスタンスでやっているバンドだったから、照明とか、音響とか、特に小細工は
要らなくて、明るいイメージで行ってくれればOKって感じだった。
まあ、つまりはこうやって自分たちのプッシュすべきところをしっかり把握してとにかく
強力にしていくのが一番いいんじゃないかと思う。