by風
1976年発表。
中学一年の時にこの曲が大好きでしてね。今も好きですけど。
いわゆる四畳半フォークと言われた楽曲も心にしみるのですが、
個人的にはもうちょっとポップな方が好きで。
”神田川”や”赤ちょうちん”にはない、このアメリカンポップスのような
軽いテイストとメロディが印象的で、Aメロは同じメロが続くんだけど
どことなく甘酸っぱい感じがして好きでしたね。
で、この曲は中学一年の入学式だかの歓迎会(?)みたいなときに体育館で
先輩がステージで生演奏して歌っていて、それがまたかっこよくて(笑)。
ところがうちの学校はエレキ禁止(笑)。あれは不良になっちゃうからね。
電気ギターなんてとんでもないわけですよ。
でもドラムはいいの。それとなぜかベースもいいの。
確かそのときの編成はアコースティックギターとコンガ(?)、ベースが
いたかなあ・・・。そんな感じだったんだけど、生楽器初体験の子供としては
十分すぎる光景で。
で、この曲、メロももちろんなんだけど歌詞も凄くいいんだよね。
ちょっとわかりづらいと言うか、回りくどいと言うか、だから言いたいことは
なんだよ?って突っ込みたくなるんだけど(笑)、冒頭の「花びらが散った後の
桜がとても冷たくされるように・・・」とか「誰でも心の扉を閉め忘れては傷つき、
そして傷つけて」とか「引き返すことのできない人生に気が付く」」とかちょっと
悲しい詩が明るいメロに乗っていてなかなかにいいんだよね。
でもやっぱり一番いいのは題名。「ささやかなこの人生」でしょ。
この題名だよね。そっかあ、ささやかなのかあ・・・。
そして、この題名は1番のサビでは出てこなくて2番のサビで初めて出てくる。
しかも一回だけ。
これはかの有名な「木綿のハンカチーフ」と同じ(笑)。
最後の最後で”涙拭く木綿のハンカチーフください”と出てきて終わり。
この”ちょっと引っかかってた言葉”が忘れたころの最後に出てくるところが
効果的なんだよね。