五十の山と風を豊に和む

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2015モントレイル黒姫トレイルランニングレース

2015-06-29 06:31:10 | レースリポート
“ROCKIN’ BEAR” モントレイル黒姫トレイルランニングレース

と き 2015年6月27日(土)

ところ 長野県上水内郡信濃町

距離 公称36km(実距離37km) 獲得標高差1,250m 

天候 雲(濃霧)、気温22度、コース状況 悪路(前日雨のため)





(体調管理と練習)

体重65.0kg 安静時脈拍 41 体脂肪12.3%

2日前からカフェインアウト(結果:前夜、寝られた)

3日前から夜だけカーボアウト(結果:体重1kg落ちた)

2ヶ月前からトレイル練習開始。(結果:櫛形山2往復4回、800mインターバル15本5回、体幹トレ)





(当日日程)

今回は、家族抜きでH先輩とA田さん同伴。

6:00 H邸から出発。運転が疲れると悪いというので、Hさんに運転を代わってもらい。

9:00 新潟市でA田さんをピックアップして、休憩入れて会場到着9時。受付、W-アップ

10:00 レースブリーフィングでは、実際の距離は、37キロ近くあると説明。。

10:30 スタート

13:31 ゴール




(RACE PLAN)
 ペースを一定に、じわりじわりと体脂肪を燃やして、ジワジワ順位を上げる。


(補給計画・補給食とタイミング)
・ハイポトニック650ml(随時)※1リットル用ポカリ粉末を1.5リットルで溶かした
・ウイダー180ml(スタート30分前)
・ZEN虎 3錠(スタート30分前)
・塩タブレット×1(スタート1時間後)
・ウイダー180ml(行きの激坂踏破後)
・ショッツ×1(スタート2時間後)
・ツムラ芍薬甘草湯×1(スタート2時間後)
・塩タブレット×1(スタート2時間後)
・ウイダー180ml(スタート2時間半)
・塩タブレット×1(スタート3時間後)
・メダリストを溶かした水500ml(レース後)


(装備)
・シューズ モントレイル・ログフライ
・ボトルホルダー ネイサン・エリート1(ゼリーはベルト部に養生テープで張り付け)
・時計・鈴・車のカギ
・(膝とすね毛そり)膝にニューハレ 疲労予防に。
・キャップ(ミズノ)  枝が頭に刺さるかもと説明があり。
・シャツ(アンダーアーマー) 通気性良好。
・パンツ(アシックス) ゴミはバックポケットに収納。
・靴下(ナイキ) 卸したて。
・天候曇りのため、サングラスなし。


(RACE REPORT)

スタートの号砲前。

現在日本トップの実力を持つ上田瑠偉選手をはじめ、豪華な招待選手が最前列で記念撮影。

とても華やかな雰囲気。

「いよいよだ」という感じ。

自分は、2列目に陣取り、彼らの装備を観察していた。

トレイルの世界では「36㎞」は決して長くないが、結構、エネルギージェルをたくさん携帯していた。

自分に比べると皆、体重管理されたスマートな体型だった。

65キロの体重は完全に重量級。



10秒前からカウントダウン。スタートの合図!!

スタート・ダッシュしている選手もいるが、惑わされない。

目標は、楽しいトレイルランニング。

そんなに目くじら立てて走る必要ないでしょ。

後半で苦しまないためにも、オーバー・ペースを避けたい。

(スタートから第一エイドまでの)初めの4キロは「準備運動」と捉えていた。

先は長い。焦らない。

いや、あえて急がない。

体調を確認したり、コンディションを徐々に上げていく感覚があれば十分。





招待選手「2」の渡辺千春選手の後ろについて、周りの様子を見る。

ここの区間はウォーミングアップだ。

落ち着いて。

最初の坂は、結構きつい上りだけれど、息を切らさず200m登って、気持ちよく200m下る。

ほとんどエネルギーを使わないまま、第一エイドを到着すると、すごい歓声。

H先輩とA田さんから熱いエールを頂戴し、深い森の山道へと入っていった。

(続く)












天候は曇り。気温は高くなく、湿気も感じない。

携帯した水は持ちそうだった。

森林の中は、フカフカのシングルトラック。

事前の説明どおり、走りやすいセクションがおおく、スピードの強弱をつけやすい。

足が合う選手のペースに合わせて、力みなく省エネ走法で、前に進んでいく。

そのうち、スタートダッシュで疲労した選手が前から落ちてくるが、欲を張らずに一定ペースを心がける。


次第に登りがきつくなって行き、激坂区間に突入する。

「不要不急なダッシュは絶対しない」

階段では積極的に歩く。

階段を歩く練習は、十分やったつもり。

膝に手を置いて、一歩一歩を確実に、フォームを忠実に守って上る。

頂上にたどり着く前には、前の3選手に追いついていた。


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5キロ以上はあっただろうか?

激坂を上った後には、延々と続く下りの林道が待ち構えていた。

「歩く筋肉」は疲労したけれど、「走る筋肉」はまだフレッシュな状態。

鼻歌を歌う余裕があるほど、快調に走ることができていた。

そんなに速いペースではないけれど、疾走できている。(あくまで自分のレベルですが)


ジワリジワリ体脂肪を燃やして、一定ペースで。

何度も言い聞かせて。



山に溶けて、風に溶けて、飛んでる感覚。

緑の景色が自分の後ろに跳んでいく。

いい感じ。


エネルギーが切れる前に、計画どおり補給。

数人を追い抜いて、気分は上々。

全てが順調。

そのはずだった。

ここまでは。

(続く)









下り基調の林道が終わりを迎えようとしていた。

その時だ。

なんと、行き先がない。

車両通行止めのバリケード・テープが張られ、走路が完全に塞がれている。


先を行っていた2人が立ち往生し、途方に暮れて右往左往していた。



「コースをロストしたようだ」と話しかけてきた。


・・・うっ、うそでしょ?!


何十秒後かに、また一人、後ろから合流する。


ここまできてコースアウトで棄権に・・?

絶望感が漂い始める。


ただ、4人が4人とも「⇒」を見失うはずがないので、これまで来た道は間違いないはず。

それが、私の判断だった。


「失格覚悟で、一か八か、バリケードの先を行ってみましょう!!」と、皆でテープの先を行くことに。

しばらく行くとスタッフが居て、コースミスはしていないことを確認。


どのくらいタイムをロスしたか?は、わからないけれど、

失格になる可能性が排除できて、4人とも安堵の表情に。

マジ焦ったわー。絶対絶命でした。



少しだけ、和やかなムードが流れた。

4人が一団となり協調して走っていたが、

「待てよ。あくまで、これはレースだぞ・」

自分が率先して「こっから先は、勝負に徹しましょう!!」と3人を鼓舞したら、速い人が一人、ピューと先に行ってしまった。



あれまー。。かっこつけて、言わなきゃよかったワ・。


計画通りに、ボトルのスポドリを飲みきって、ようやく(最初で)最後のエイドに到着。(第1エイドは寄らなかったので)

その前に、補給に備えて、ボトルの中は空にしておいた。

さあ、ここで予定通りに補給だ。


「スポドリくださーい。」とスタッフに元気よく伝えたら、返ってきた答えはNO.


えっ?!



「ボトル補給は水しかやれない」と。


うっ、うそでしょ。聞いてないよ。頭真っ白。補給計画ボツ。


「塩だけは・・」


とっさの判断で塩タブレットを2粒いただき。ボトルに真水だけは入れてもらう。(うーん。そこのところ、事前説明なかったよね?)


集中力が途切れかけたけれど、気を取り直して、痙攣予防にと携帯した「芍薬甘草湯」を流し込み、前の選手を追いかける。

トレイルランナーとはいっても、ロード10キロ31、2分のスピードのある選手がザラにいるんだろう。

途中で、その選手を完全に見失ってしまい、走力の差を見せつけられる。

「もともと持っている才能が違うんだわ」と開き直り、マイペースに徹する。


急激に沢に降りる箇所。

九十九折になって非常に危険な場所に到着。

ここで、滑って転んで2回ほど滑落しかけたけれど、なんとか耐えしのぐ。

急勾配の下りの丘を尻餅つきながら、駆け下りたあと、、



突然それは起きた。


ついに(想定内の)最悪の事態!!!!!!!


(続く)









起きてしまった最悪の事態。

ふくらはぎの痙攣が発生したかと思いきや、激痛に耐えきれず立ち止まってしまう。


走行不能って、やつだよな?


気持ちは慌てている反面、客観的に見れてる自分が居て、頭の中は割と冷静。


両側のふくらはぎが、針で刺されたような痛みが断続して起きている。

私の経験上、この後、復活できたレースは一度もなかった。

症状が治まるまで、しばらく歩いてみるけれど、なかなか大人しくならない。


そのうち、ゼッケン「3」HOKA所属の招待選手に抜かれてしまう。

悔しいけど、ムキになって追ったりしない。まあ、どーせ、走れない訳だし。


「そうだ、塩だ。きっと、まだまだ塩が足りないんだ。」


エイドで、もう一つ塩タブレットをもらったことを思い出し、噛み砕いた後で、一気に胃袋に流し込む。

10分後に、少しずつ痙攣が収まりだし、20分後に回復。


ここからが終盤。

最も重要なポイントに位置付けていたセクションだ。

いけるか?

結果から言うと、この先の大事な区間で、まさか、まさかのロング・スパートがキマるとは思いもしなかった。。

奇跡だった。

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最後の最後は、下り基調のフカフカ山道。

接地感、着地感が、心地よく、野鳥のさえずりや沢の水の流れる音が森林にこだましていた。

霧かかった深い森林の道を駆け抜けていると、ますます集中力が高まってくる。

いま、非日常の世界にいる。

出てよかったこの大会。

楽しかったな。


足の負担も少ないし、痙攣は再発せずに、(「3」の選手には追いつかないまでも、)このまま走ってゴールまでイケルと確信。

やったー^^気持ちよくゴールできる。

頭の中では、すでにカッコよくフィニッシュを決めていた。

(続く)






余裕のフィニッシュとなった??


いやいや、人生そんなにうまくいかない。いった試しがない。



後ろから、1人の後続ランナーの足音がどんどん近づいてきた。


のこり3キロの看板。

とうとう、クライマックスだ。がんばってここまで来たんだ。

誇らしい気持ち。

いや、違う。

すこし、ムキになってきた。

ここまで頑張って来て、抜かれたくないと思い始める。

ギアを上げて、スピードアップした。

大会前に何度もスピード練習もやってきた。

自信があった。


残り2キロの看板。

選手が背後に、まだ付いてくる。

抜かれたくない気持ちがますます大きくなり。

ムキになりスピード・アアップ!!

自称キロ3分30秒くらいまで上がる。

足は万全ではないけれど、呼吸だけは、余裕があった。


残り1キロの看板。

まだまだ付いてくる。

どうしても抜かれなくない。

さらにスピード・アアアップ!!!

自称キロ3分20秒でダッシュだ!!!!。


逃げ切った。

そして感激のフィニッシュへ。




自分のレースを出し切った。走り切った。押し切った。

最悪の状況でもあきらめなかった。不運も幸運なこともあった。

観衆の集まる大音量のBGMの流れるFinishゲートを潜り抜けられて、最高に爽快な気分を味わった。

10年に1度の衝撃的爽快感・達成感。



30歳代4位。入賞まで33秒。

入賞はかなわなかったけれど、それ以上に実のある豊作レースでした^^

反省あれど、悔いなし。

これで、今年の山レースはおしまい。

また次の山シーズンを楽しみに待ちたい。



(結果)ロング36km 3時間31分10秒 総合11位 出走数577名/完走者558名/完走率96.7%


次のメイン・レースは、7月温海鼠ヶ関(海レース)、9月村上笹川流れ(海レース)







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(自分の中で)動作規則と確認事項

ウォームアップは、走りすぎず、ほどほどに、スキルの確認程度で。

ふくらはぎの痙攣とハムストリングの攣りは別物?筋痙攣の原因は、血中の電解質濃度の低下。早め早めの電解質の補給が必要。「突発的な攣り」の原因は、鍛練不足。鍛えるしかないが、「持続的な痙攣」は適格な給水と補給で、予防できる。

ペースは一定に。カロリー消費を抑えるため、不要不急なジャンプやダッシュは行わない。ジワリジワリ体脂肪を燃やして、ジワジワ順位を上げていく。スタート後3kmは準備運動。

根や石など凸凹を最大限利用して、地面を蹴る。スタート・ブロックの代わりになる上、ゲーム性があり集中力を高める。

登りは、膝を出来るだけ曲げないように。特に、段差のある階段を登るときは、両腕を膝に当てて、膝を曲げないように。

下りは、下る角度に応じて、腰を低くして、膝を曲げて。臨機応変に気持ちよく。

下りは、下る角度に応じて、上半身を前傾に、肩の力を抜いて。腹筋と背筋を稼働して体幹の姿勢を維持。

歩く筋肉と走る筋肉は異なる。上手に使い分けて、一方を途中で使い切らないこと。

視線の先は、下だけを見ないで、前もみて、前だけを見ないで、下も見る。

常に体の変調に敏感になる。体は消耗品なので、できるだけダメージを回避する。アスファルト上は優しく着地。

天候と起伏、路面状況に応じて、足の置き場を判断。水たまり、ぬかるみ、泥の上は危険。シューズも重くなる。

鈴をつけると前の人を抜くときに、気づいてくれて道を空けてくれる。

肘は直角に、腕ふりは、縦に振らずに、横に振る。(のぼり、平地)

静的ストレッチは、筋肉バネを壊すので、準備運動は「動的ストレッチ」のみ。

のぼりと平地は、小指球で着地、拇指球で蹴る。下りは、足裏全面で着地。

速い人に抜かれても、無理に追いつこうとせず、ムキにならず、出来るだけ離されないようにマイペースで。

遅い人を抜いても、無理に差を広げようとせずに、欲張らずにマイペースで。

靴ひもは、一番上の段まで締め上げる。つま先の保護と小石の入り込み防止のため。

エイドステーションで、スポーツドリンクをもらえない場合があるので注意(笑


<了>