蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

3万人の埋葬地バビ・ヤール

2025年02月01日 | 小説
(2025年2月1日)約3万4,000人のユダヤ人がバビ・ヤール(ウクラナ、キエフ近郊)で殺害される(1941年9月29日〜30日)。3万人規模の埋葬地の写真がとある本に掲載されている。

 
バビ・ヤールの巨大埋葬地


下はネット採取


見られる通り、広大な窪地(埋葬跡地)。写真の人影はソ連軍兵士。ナチスドイツがユダヤ人3万数千人を虐殺(銃殺)し、谷窪地に埋めた事実は、現地住民には知られていた。しかしドイツ軍占領下ではその事実など口にも出せない。彼ら、ユダヤ人ではないウクライナ人ですら、理由なく殺戮されていた時代だったから(書ブラッドランドBlood Landから)、誰もが押し黙ったままだった。ウクライナがソ連に回復された後、ソ連軍が当該地を掘削し、人数分の遺体を回収した。その地を平坦にした時点での撮影(遺骸はみえない)。

虐殺の様相は:ドイツ軍がキエフのユダヤ人居住者に対し、キエフの郊外に移住するためメルニク通りに集まるよう命令します。バビ・ヤール命令どおりに集まった人たちは、メルニク通りをユダヤ人墓地の方向に向かわされ、バビ・ヤールと呼ばれる峡谷まで連れて行かれます。ユダヤ人はそこで、貴重品を引き渡して衣服を脱ぎ、少人数のグループに分かれて峡谷内に移動するよう強制され、ドイツの虐殺部隊とウクライナの補助部隊によって銃殺されます。この大虐殺は2日間続き、約3万4,000人のユダヤ人が男女、子供を問わず殺害されます。(ホロコースト・ミュージアムの日本語版ホームページから引用)

驚くのはこの広大さです。たとえは悪いが、後楽園球場が4万人の満員になって、彼らに寝てもらっても球場フィールドでは収容できない。この写真の奥行きを、人物の縮小具合の目測で計ると300メートルはありそう。これが3万人です。

30万人だったらどれほどになるのか。この10倍、あるいはこれほどの埋葬地を計10箇所設けなければならない。バビ・ヤールでは全住民が虐殺と埋葬を知っていた。南京ではその気配はなかった。日本軍が撤収してすぐさま、解放軍が墓を暴いた―なる話は聞いていない。
30万人が消えるはずはない、住民に見つからない方法で巧妙に、どっかの山の中にでも隠したのか。その山すら見つかっていない。それとも捏造の虐殺だったのか。


ネタ元はドイツロシアの世紀1900~2200 出版は白水社


(ネット以外の二葉の写真は日野市図書館の許可を得て、同館内で館員の立会のもと撮影した。館員には3万人の埋葬地の規模を伝える貴重な世界史的資料なのでSNSに投稿する旨は伝えている。これらから著作権のへの抵触はないと考えている。部族民通信)
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