武蔵の図鍔 赤坂


武蔵の図鍔 赤坂
芦の枯れた様子のみが描かれている。これを武蔵野図と呼んでいる。これも『伊勢物語』東下りに取材したもので、在原業平が、東国の芦原を眺めて遠い京を思い浮かべている図。「古歌に詠われた地を巡る旅とは言え、何てところに来てしまったのだろうか」という心象的風景だ。先の杜若の乱れ咲く八橋や富嶽を眺める図と共に、装剣小道具には好まれた題である。どこまでも続く芦原、枯草の森というのが京から見た東国に違いないが、そこに美観を表わした。


武蔵の図鍔 赤坂
芦の枯れた様子のみが描かれている。これを武蔵野図と呼んでいる。これも『伊勢物語』東下りに取材したもので、在原業平が、東国の芦原を眺めて遠い京を思い浮かべている図。「古歌に詠われた地を巡る旅とは言え、何てところに来てしまったのだろうか」という心象的風景だ。先の杜若の乱れ咲く八橋や富嶽を眺める図と共に、装剣小道具には好まれた題である。どこまでも続く芦原、枯草の森というのが京から見た東国に違いないが、そこに美観を表わした。