文散図鐔 (鍔の歴史)
文散図鐔 応仁
鉄地を菊花形に造りこみ、その花弁を意匠したものであろう放射状に筋を刻み、表裏全面に真鍮地による文様の象嵌と線象嵌及び点象嵌を散し配している。先に紹介した文散しの鐔とは、文様の意匠が良く似ている。唐草風の植物、その葉の描法、菊花や木瓜形紋なども同様である。象嵌の色合いは赤みが強いものの、真鍮であり、保存によって色調に変化が生じたもの。作者を想定するとしたなら、一つの門流のような形で継承が行われたものであろうか、あるいはかなり近い工、極端な見方では同人の可能性もある。あるいは全くの流行なのであろうか、実はこのような作が比較的多いのである。86.3ミリ。□
文散図鐔 応仁
鉄地を菊花形に造りこみ、その花弁を意匠したものであろう放射状に筋を刻み、表裏全面に真鍮地による文様の象嵌と線象嵌及び点象嵌を散し配している。先に紹介した文散しの鐔とは、文様の意匠が良く似ている。唐草風の植物、その葉の描法、菊花や木瓜形紋なども同様である。象嵌の色合いは赤みが強いものの、真鍮であり、保存によって色調に変化が生じたもの。作者を想定するとしたなら、一つの門流のような形で継承が行われたものであろうか、あるいはかなり近い工、極端な見方では同人の可能性もある。あるいは全くの流行なのであろうか、実はこのような作が比較的多いのである。86.3ミリ。□